SamuraiSoulは複数のギルドで構成されている。
トップは富士
セカンドは桜
サードは花火
休憩用はお茶
富士ギルドへの昇級戦は3か月に1回行われる。
ちなみに富士は日本で一番高い山の名称である。
なので、富士ギルドへの昇級戦は、別名富士山登頂チャレンジとも呼ばれているようだ。
僕は本物の富士山に登ったことがあるが、標高3776mの頂を目指す道程はなかなかに過酷だ。
同様にSamuraiSoulの富士山登頂チャレンジもなかなかに過酷な内容となっている。
by HAMETAR Oさん
僕が富士山登頂チャレンジを目指した動機は、ギルド再編の時に遡る。
SamuraiSoulは3つのギルドが統合して誕生したギルドだが、僕は統合前、旧SamuraiJapanに所属していた。
その頃、旧SamuraiJapanではギルド戦T2からT3への昇格を意識していた。
ブロンズ、シルバー枠は人気があり激戦だった為、僕はゴールドモダン枠を担えたらいいなと思っていて、T3へ昇格したらゴールドモダン枠を希望するつもりで練習していた。
折しも3ギルド統合の流れになったが、僕はトップのギルドでやってみたいという希望があり、富士ギルドのゴールドモダン枠を熱望した。
しかし残念ながら選考に漏れて落選となった。
枠が有限である以上、誰かが選抜されて、誰かが落選するのは当然なので、まあ仕方がないことではあった。
だけどやっぱり残念ではあった。
しかし光明は残っていた。通常3か月に1回のギルド昇級戦が最初に限り1か月後に設定されていること、及び最初に限り枠が8人から16人に拡大されていた。
この条件ならいけるかもしれない。
こうして僕は、1か月桜ギルドで雌伏して、富士山登頂チャレンジを目指すことにしたのだった。
ギルド大会のルールは、ブロンズモダン / RCRi / レジェサモナー禁止
普段はあまりお目にかかれない、どちらかといえばマイナーなルールだった。
僕の場合、その場で考えて最適解デッキが組めるような能力はないので、ある程度データを蓄積して、その中から使えそうなデッキ(またはそれに似たデッキ)を選択するというやり方しかできない。
運よく全く同じ条件のトーナメントがあったので、これに参加して、ここから使えそうなデッキのデータを蓄積した。
しかしデータ量が足らないので、あとは当日の大会で、なるべく時間ギリギリの遅くに入ることにして、その間にみんなの試合を見て、そこからもデータを蓄積した。
その甲斐があったのか、ただ運がよかっただけなのかは分からないけど、大会1日目は9勝1敗という好成績で折り返すことができた。
大会2日目、組み合わせ表を見て、僕は驚いた。
なんと、SCHNAPOONさんと2回も当たっているではないか。
まれにトーナメントで同じ人と2回あたる現象は起こるようだが、まさかそれがSCHNAPOONさんとは・・・・
SCHNAPOONさんと言えば有名人なので知っている人も多いと思うが、ラスベガス全国大会で準優勝した日本のトッププレイヤーだ。
同系列のギルドとはいえ、僕にとっては雲の上の人のような存在とも言える。
これはさすがに勝てないかと思いつつ、しかし何が起こるか分からないのがスプランだ。
それに少しは勝算もあった。
僕はこの大会の為にデータを蓄積して準備したが、SCHNAPOONさんは普段チャンピオンやシルバーで活躍しているので、ブロンズモダン / RCRi / レジェサモナー禁止という、ちょっとマイナーなルールにはそれほど慣れていないかもしれない。
意を決して、僕はバトル開始ボタンを押した。
このルールのデータは確かあったはずだ!
僕は自分で蓄積したデータを見ながらデッキを組み立て、時間いっぱい見直しをして、満を持してデッキ提出ボタンを押した。
ボタンを押す瞬間、僕は勝ったと思った。僕が蓄積したデータでは、このルールではこれ以上の最適解はないはずだった。僕には自信があった。
結果、SCHNAPOONさんは僕の上を行った・・・
いや、恐れ入った。
SCHNAPOONさんはこのデッキをその場で考えて作ったのだろうか。彼はやはり天才なのかもしれない。僕とは持っているものが違うのだろうか。
この敗戦で少し気落ちした僕は、結局SCHNAPOONさんに2敗を献上してしまったこともあって、2日目は振るわず、成績はいまいちだった。
しかし1日目の貯金もあって、総合6位でトーナメントを終えて、僕は富士山登頂チャレンジの権利をゲットした。
前半はここまでです。
後半はチャレンジ戦の様子を書きます。