ヴォエっす(´⊙ω⊙`)
うめ吉っちゃんやぞ☆
大好評につき、おっさんの転職話の2話目を書いたぞ!
生暖かい気持ちで読んでくれ!
第一話はこちら
さて、本来なら(?)人生に絶望したこの辺りで、外を歩いていると大型トラックに突っ込まれて見事に異世界転生なのだが、そんなことはない。
うめ蔵は、手始めに転職活動についてググった。
なぜなら、うめ蔵は学生の時にインターネットを使って就職活動したきり、以降はハローワークかコネクションを使っての転職しかしたことしかないからだ。
そして前に転職したのはもう7年も昔。
アラフォーで転職するならそれなりの情報収集と、今までのキャリアをできるだけ活かした方法をとらないと、かえって待遇も年収も下がってしまう可能性がある。
岩に刺さっていて誰も抜けないのに異世界勇者がひょっこり抜いてしまうような伝説の剣ではない、転職は諸刃の剣なのだ。
調べていると、キャリアアップ転職には転職エージェントというプロを挟んだ方がスムーズに行くようだというのがわかった。
現実の転職は、神殿に行けばすぐにできるような簡単なものとは違う。
その日のうちにうめ蔵は、転職エージェントを見つけるサービスに登録した。
大手のR社、B社、D社、で登録を済ませたが、その後がなかなか大変だ。
履歴書と職務経歴書を用意し、これまでのキャリアを端的に効果的に伝える自己PRを考えなければならない。
学生の皆さんは近頃は履歴書をPCで作っているだろうが、データはしっかりストレージに残しておいた方がいい。
一度転職して職務経歴書を作った人は、そのデータも残しておくべき。
うめ蔵はPCと外付けHDDに今までのものを全てとっておいたので、その点は比較的楽に進めることができた。
さあ、ここからが本当の戦いだ。
3月に退院した後も、5月いっぱいまでは自宅療養する形に。
医者には「3ヶ月は休め」と言われているからな。
しかし、どんなに貯めていても、有休は3ヶ月もない。
収入はどうするのか。
うめ蔵は全く焦らなかった。
健康保険組合に加入しているなら、「傷病手当金」という制度があるからだ。
2ヶ月分は普段の6割ほど収入が、そちらから得られる。
しかも、農業を営んでいるためJAに加入している父の義理でかけていたJA共済が思いがけなく役に立ち、入院・手術に対して30万円ほど給付金が支払われた。
入院費用が15万円ぐらいだったので、差し引き15万円も生活費に充てることができるのだ。
うめ蔵はそのお金で、仮想通貨を購入した。
ちなみにもう一度確認しておくが、この話はフィクションである。
6月になったら一旦復職しつつ転職活動を続ける形にしたが、転職活動だけでは時間が余ってしまう。
そこでうめ蔵は、Amazonで電子書籍を数冊購入して読むことにした。
ビジネスに関連する本などである。
うめ蔵はそこで致命的なミスを犯してしまった。
ビジネス書籍のほか、漫画を購入してしまったのだ。
しかも今まであまり馴染みのなかった異世界もの、いわゆるなろう系小説のコミカライズというものに手を出してしまった。
もちろん、息抜きに読むのは良いのだろう。
だが、大病(?)を患い人生に疲れていたうめ蔵は、そこに大きく足を踏み入れてしまった。
思いのほか、散財してしまった。
多分もう少し追い込まれていたのなら、セルバンデスの『ドン・キホーテ』のように、自分のことを異世界から転生してきた勇者だと思い込んでしまっていただろう。
そこまでイタい大人にはならなかったが、ビジネス本が50冊は買えたであろうほどの金額を漫画につぎ込んでしまったのは、失敗と言わざるを得ない。
かなりリアルな話だが、念のためもう一度確認しておくと、この話はフィクションである。
かみんぐすーん。
この記事をかいたおじさん