国際送金というのはよく、発展途上国で多く利用されています。
いくつかの発展途上国の経済は海外から流入する現金に大きく依存しています。
なので、そういった国の経済にとっては国際送金は重要な構成要素になっています。
そのため多くの途上国にとっては、出稼ぎ労働者による送金が主要な収入源になり、
とてもとても重要になってきます。
そこで国際送金についての課題をみてみましょう。
課題
海外の銀行同士には、直接的なつながりがほとんど無いため、
海外送金の際には、銀行はSWIFTと呼ばれる国際的な銀行のネットワークを
利用しています。
※SWIFTは加盟者が所有するグローバルな協同組合で、高度に安全化された
金融メッセージングサービスを提供する金融業界の標準化団体のことです。
このSWIFTでの送金で、送金銀行と受け取り銀行をつなぐ役割を果たすのが、
コルレス銀行(間に挟まってくる銀行)です。
ちなみに、「コルレス」はCorrespondentの略で、
特派員(国・地域など、その地に特別に派遣された人)のことです。
日本からアメリカに海外送金しようとした場合、流れは、下のようになります。
海外送金では、大抵2つ、多くて3つものコルレス銀行を経由することがあります。
これらの仕組みから、以下のような問題が出てきます...
出稼ぎにきた人がいくら一生懸命、故郷の家族のため・愛する人のために
お金を稼ぎ、その稼いだお金を母国へ送ろうとしても、送金の際、
必ずコルレス銀行を経由しなければならず、その度に手数料を支払わなければ
ならないという問題があります。
この手数料というのが、最大 30% 程手数料を引かれる事があります。
例に出すと、
100万円を送ろうとしても、70万しか届けられないという事です。
せっかく頑張って稼いだのに....
結果として、十分なお金を現地に送る事ができなくなってしまっています。
コルレス銀行を挟む度、手数料の計算や厳正なデータ確認などによって、
時間がかかってしまいます。
そのため、受け手がすぐにお金が必要な時にとても困った状態になってしまいます。
解決策
この送金システムを解決すべく方法にブロックチェーン技術が関わってきます。
ビットコインとは?
2008年10月31日に、Satoshi Nakamotoと名乗る人物が、ネット上に
というタイトルの論文の公表とともに、発明されました。
発表した事がきっかけで、翌年2009年1月3日に、
論文発表を元に複数の研究者が協力し、初のブロック(genesis block)が生成され、
ビットコインアルゴリズムが実装されました。
・デジタルマネーのエコシステムの基盤となる、コンセプトと技術の集合体
・ビットコインネットワークの参加者の間で、価値の保有と移転が行われる
・伝統的な通貨(預金通貨)と異なり、完全に仮想的な通貨である
・分散された、peer to peer のシステムであり、何らかの「中央」サーバや管理者が存在せず、暗号技術を組み合わせる事で安全に個人間を結ぶ事ができる
・proof of work (マイニング)によって、中央機関を必要としない合意形成を可能にする
※ peer to peer とは、対等の者同士が、通信を行う事。
※ proof of work (マイニング)とは、「仮想通貨の新規発行」と「取引の承認」
という意味。
さて、これらの特徴を持ったビットコインは
『 海外送金コストが削減、高速化する 』
現在、決済や送金は銀行などの中央機関に依存しています。
しかし、このビットコインでは、peer to peer システムと
暗号技術、proof of work (マイニング)の組み合わせによって、中央機関(銀行)を
挟む事なく、低コストで高速で安全な送金を実現する事ができます!
『24時間365日送金が可能』
営業日が存在せず、いつでも送金が可能になります。
『寄付の流れが詳細に分かる』
取引が透明化される(取引の詳細が分かる)事で、
実際にBitGiveというチャリティでは、ブロックチェーン技術を活用し、
寄付金の行方を援助者に公開しています。
これにより、寄付金の不正利用がないことを証明し、
援助者の信頼度を高めています。
ビットコインには、現在の送金にあたっての問題を解決するべく方法の1つであり、
マイクロペイメントによるチップなどで気持ちを手軽に伝えられる手段としても
役に立ちます!