最近「コミュニティ」という言葉がバズワード的に使われているが、そのほとんどは「プロジェクト」だとボクは思う。達成したい目的があり、スケジュールがあり、会費などの予算がある。
引用元 : ボクが考えるコミュニティ 佐藤尚之氏
こんにちは、ALIS CMOの水澤 ( @takashi_mizu )です。
最近マーケター界隈で「コミュニティ」という言葉を聞く頻度が増えました。ただ、そこでの使われ方は、冒頭で引用した佐藤尚之氏のセリフのように、企業や個人の目的が先に優先された「プロジェクト」である場合が多く、私も若干の違和感を感じています。おそらくこの違和感の正体は、私が一人のCryptocurrency-lover*として日々、暗号通貨コミュニティに触れていることが影響しています。
*暗号通貨(cryptocurrency)とは、暗号理論を用いて取引の安全性の確保、およびその新たな発行の統制をする仮想通貨である。ビットコインがその先駆けであると同時に、代表例である。
引用元 : Wikipedia
暗号通貨コミュニティの歩んだ道のりはマーケターの視点から見ても非常にユニークです。そこは、誰に依頼されたわけでもなく自発的に、自分のスキルや興味関心ベースで連携しながらエコノミーを成長させていく新時代の、ずば抜けた才能を持つ熱い人間たちであふれています。私はこれまで約10年間ベネッセやリクルートでいくつかの新規事業開発に携わってきましたが、ここまでダイナミックなコミュニティに触れたのは暗号通貨が初でした。
今日は、私と同じように普段、事業開発・マーケティングに関わっている方々向けにトークンエコノミーの面白さをご紹介します。皆さまの理解が少しでも容易になるように、フィリップ・コトラーの著書『Marketing 4.0: Moving from Traditional to Digital』を引き合いに出すことにしました。
もしあなたがマーケターであるなら、(エンゲージメント向上や解約率の低下、世の中であまり知られていない新規サービスの認知拡大を目指すならばなおさら)、トークンエコノミーには多くのヒントが詰まっています。興味があれば、ぜひ書籍代の代わりに少額で良いので暗号通貨を購入してコミュニティへ参加してみてください😉
一方で、「暗号通貨=怪しい何か」というイメージでいるならば即座に考えを改めるべきです。慶應義塾大学経済学部教授の坂井豊貴氏の取材記事『ビットコインのバブルを馬鹿にするのは愚か』でも言及されているように、自分の目で確かめずに思考停止状態になってしまうなら、それほど残念なことはありません。
記事を書く上でいくつかの前提を置きます。
・この記事はあくまで既存のマーケティングの延長で企業・顧客という従来の観点から書いています。ですが、本記事の趣旨からは外れるので割愛しますが、個人的には中長期的に、企業のあり方は技術や社会の変化により、さらなる根本的な変革を迫られると考えているということをまずお伝えさせてください
・記事で表記するマーケティングは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスと定義します。『マーケティング4.0』を扱う都合上、フィリップ・コトラーの定義と揃えました
・また、循環するトークンを介して価値交換がなされる経済圏・コミュニティの総称を、ここではトークンエコノミーと表記することにします。トークンエコノミーという言葉がバズワード的に使われていることに対する若干の懸念もありますが、国内での認知度を考慮して、伝わりやすさを優先しました
※ ビットコインやオープンソース・ソフトウェアの世界は伝統的にマーケティングとは相性が悪いように感じます。これは「マーケティング」という言葉の持つ、ある種のネガティブなニュアンスが自由を重んじるコミュニティに忌避されるためでしょう。しかし本記事でご説明する「マーケティング」にはそのような「いやな感じ」は少ないと、私は考えています。そしてそれこそが、新しい時代のマーケティングのあるべき姿だとも感じています。
純粋なP2P電子マネーによって、金融機関を通さない甲乙間の直接的オンライン取引が可能になる。電子署名は問題の一部を解決するが、依然信用できる第三者機関による二重使用予防が求められるため、その恩恵は失われる。当システムはP2P電子マネーにおける二重使用問題の解決を提案する。
引用元 : ビットコイン:P2P 電子マネーシステム(日本語訳)
ビットコインはサトシ・ナカモトを名乗る人物の手によって、2009年1月に運用が開始されました。上記に引用した文章は、その論文の抜粋です。
上の画像はサトシ・ナカモトがジェネシスブロック(ブロックチェーンの最初のブロック)に刻んだ言葉です。ビットコインの生まれた背景は諸説ありますが、この言葉から分かるように既存の金融機関への問題意識(通貨を管理する国家が自由市場に介入することを良しと思わなかった)があったことは容易に推測できます。
今でこそ世間一般的な認知を獲得し始めたビットコインですが、発展の歩みは一筋縄ではありません。これまでに様々な事件や論争がありました。ナサニエル・ポッパー (著)『デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語』から印象的な文章を抜粋します。
ビットコイナー達が過去(今でもたまに)言われ続けたのはこのような言葉です。
かなり高邁な理想で、多くの嘲笑も浴びた。一般人の多くは、たとえビットコインについて耳にしたことがあっ ても、たまごっちゲームとねずみ講詐欺のあいだのどこかに位置するものだろうという程度の認識だった。
金融関係者、経済学者、政府関係者はビットコイナー(ビットコイン信奉者)を、一七世紀にオランダで起きたチューリップバブル になぞらえ、投機ブームの浅はかな先導者と批判し、管理主体のないデジタル世界に移行することの危険性を浮き彫りにした。
そんな中で、管理主体のないビットコインの価値を粘り強く普及させていったのが、ビットコイナーと呼ばれるコミュニティの参加者でした。
すでに七万BTCを貯めていたラースローは、ピザ一枚につき一万BTCを提示した。最初の数日は誰も応じなかった。ラースローからビットコインをもらったところで、どうしろというのか。だが二〇一〇年五月二二日、カリフォルニアの男性がジャクソンビルの宅配ピザ店パパ・ジョンズにピザを注文すると申しでた。しばらくするとラースローの自宅に、トッピングたっぷりの二枚のピザが届いた。ラースローが戦利品の写真を投稿すると、マルッティ・マルミが喝采を送った。 「おめでとう、ラースロー。すばらしい偉業だ」
ウィンクルボス兄弟は初の「ビットコインETF(上場投資信託)」の立ちあげにとりかかった。投資家に人気の金ETFと同じく、正式な証券取引所で売買できる金融商品だが、投資対象が金ではなくビットコインなので、ETFの価格はビットコインの相場に連動する。
なぜ、ビットコイナー達は逆風や非難をものともせずに、ビットコインの普及を推進できたのでしょうか。興味が大きな原動力であったことは確かですが、コミュニティの「社会的包摂*」の強さも一つの要因だったのではないかと感じています。個人的にはこの「社会的包摂」は、マーケティング4.0の中核概念ではないかと考えています。
*社会的包摂(しゃかいてきほうせつ)とは、社会的に弱い立場にある人々をも含め市民ひとりひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、社会(地域社会)の一員として取り込み、支え合う考え方のこと。
引用元 : ウィキペディア
マーケティング4.0は端的に言うと、自己実現のためのマーケティングです。これはマーケティング3.0で打ち出された人間中心のマーケティングを補完し、自然に広めていくための考え方であると紹介されています。
ソーシャル・ネットワーキング・サービスが普及した現代においては、排他的・個人的な縦の力よりも包括的・社会的な横の力がパワーを持ち始めます(社会的包摂が新しいゲームの新しい名称)。広告や専門家に影響されやすかった顧客はもういません。彼らはSNS上で見知らぬ人に助言を求め、広告や専門家よりも重視します。
このような変化の中で「企業は顧客をブランドの仲間・友だちだとみなすべき」だという必要性が生じます。ブランドは自らの本質を明らかにし、その本当の価値を正直に示すべきということでオーセンシティ(真正性)*が重要となるからです。
*真正性 : 正当な権限において作成された記録に対し、虚偽入力、書き換え、消去、 及び混同が防止されており、かつ、第三者から見て作成の責任の所在が明確であること
引用元 : 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5版」 厚生労働省、平成29年5月
セグメンテーションとはブランドと顧客の縦の関係を表し、顧客の同意なしに行う一方的な決定を意味します。それに対して、先述の横へのパワーシフトによって、顧客は受動的なターゲットではなくなります。誤解を恐れずに言えば能動的なコミュニケーションメディアと表現すべき存在に昇華するのです。
ここでのコミュニティは、従来のセグメントと異なり、顧客自身が定めた境界の中で顧客によって自然に作られます。よって、パーミッションマーケティングという、企業は自社の商品やサービス売り込む際に承認をもらうべきだという考え方が重要となります。当たり前ですが、パーミッションを受入れるか、拒否するかを決める決定権を握っているのは顧客です。
マーケティング4.0で語られている特徴的な主張の一つにマーケティングミックスの4Pを4Cに改められるべきだという考え方があります。
では、コトラーが提唱した4Cのフレームに沿って、ビットコイン(とそのコミュニティによる活動)のユニークさを考察していきます。
■ Co-creation(共創)
コトラーは、デジタル経済における新しい製品開発戦略が共創(Co-creation)だと紹介しました。Co-creationの世界では、企業が一方的に作った商品を顧客に売りつけることはありません。コンセプト段階から顧客と共に体験やプロセスを共有しながら、そこで得られるフィードバックを製品価値向上につなげていきます。
ビットコインは、サトシ・ナカモトが送った1通のメールに興味を持ったプログラマー達の協力によって生み出されました。論文を世に送り出したサトシ・ナカモトの功績は疑いようもないですが、そこに集ったコミュニティメンバーの存在も忘れてはいけません。
ビットコインがうまくいけば、いち早く使いはじめた者は大金持ちになれるという可能性も彼らの背中を押した。エリックは好んでこう語る。「自分が金持ちになりつつ世界も変えられるなんて、ビットコイン以外にない」
引用元 : ナサニエル・ポッパー. デジタル・ゴールド
推察するに、彼らのモチベーションの源泉は自己実現と経済合理性の最大公約数的な部分にあったハズです。そしてその土台には「自らの手で価値を高められるビットコイン」という存在が行動をドライブしました。
仮にその時の報酬が現金だったなら、今とは異なる結末が待っていたのではないでしょうか。「将来価値が上がると自分で納得して、期待できた」からこそ、配布されたばかりのビットコインに人生の貴重な時間をBetする価値を見いだせたのです。これはまさにCo-creationの醍醐味です。
■ Currency(通貨・動的なプライシング)
価格設定の概念もデジタル経済では、これまで一律だった価格からより動的なダイナミックプライシング(Currency)へと進化します。ダイナミックプライシングとは、市場の需要と生産能力の活用度にもとづく柔軟な価格設定のことで、顧客一人ひとりの状況やプロフィールによってモノの価値を柔軟に変化させようという考え方です(インスタ映えするカレー屋はマズイけど高いみたいなもの)。
これはまさにビットコインのためにあるような言葉です。まだビットコインが現実世界のモノと交換されていなかった時代のピザ1枚は交換に1万BTCを必要としました。これを現在のBTC価格約57万円、ピザハットの最高額ピザ4,100円で計算すると、約140万枚のピザと交換可能なことになります。
※ ビットコインや暗号通貨のボラティリティ(資産価格の変動の激しさ)は、もちろん歓迎すべき事だけではありません。このテーマは各所で議論が行われており、この記事の範疇を超えるので割愛いたします。
■ Communal activation(共同活性化)
チャネルの概念も変化します。マーケティング4.0では、シェアリング経済における最も有力な販売コンセプトはピア・ツー・ピアだと述べられています。このような中で、AirbnbやUberが実際に既存産業に打撃を与えたように、自身の所有ではなく他者が所有している製品やサービスを、顧客が簡単に利用できるというCommunal activation(共同活性化)を促進することになります。
ビットコインは、そもそもがモノとして所有するという概念はなく、多くの人々が共同で運用する分散台帳と、その台帳に対する一定の権利(これがビットコインの実体)が存在しているだけです。利用に必要なものは秘密鍵(送金、入金などに必要となるデジタルの鍵)のみであり、その意味で「自身の所有ではなく他者が所有している製品・サービスを顧客が簡単に利用できる」というCommunal activationの概念と類似しています(運営元が企業体ではないので、「顧客」ではなく「ユーザー」という表現が適切ですが)。
■ Conversation(会話)
かつてのプロモーションは常に一方的な活動で、企業がオーディエンスとしての顧客にメッセージを送っていました。今日では、ソーシャル・メディアの普及により、顧客はそうしたメッセージに返答することができます。これにより、企業側からの一方的なプロモーションは企業と顧客、顧客同士のConversation(会話)へ変化するということです。
ビットコインの普及が推進される過程では、ビットコイナー同士の会話やビットコインコミュニティとその反対コミュニティとの議論が世界各地で発生しました。また、暗号通貨コミュニティでは、ガバナンスや報酬インセンティブの仕組みが秀逸だったため、このような会話で決まった意思決定がしばしば、影響力のあるステークホルダー(企業や株主)の発言よりも力を持つことが多いという点もユニークです。
上の図は、ブロックチェーンガバナンスに関するメジャーな人物であるGavin WoodとVlad Zamfirによるガバナンスの考え方を比較したものです。暗号通貨コミュニティでは、自分たちで打ち出した提案を実現するのもまた自分たちです(この辺の詳細を語り出すとキリがないのでぜひまたの機会に)。
このように、暗号通貨を世に送り出し、今も成長させているのは、環境も動機も違うCryptocurrency-loverであり、彼ら一人ひとりがこの物語の主人公だと言っても過言ではないはずです。事実、ビットコイン考案者のサトシ・ナカモトが2011年に残したオープンソースソフトウェアは5年後15%しか残っていなかったそうです。
人が集まり、そこで経済的活動が行われるようになるとそこで不正を働く人が現れるのも世の常です。普段カスタマーサクセスやコミュニティマーケティングに携わる方の多くは、インターネット上の不正行為対応はもちろん、ネット上のいじめ(サイバーブリー)や荒らし屋(トロール)、何に対してもケチをつける(ヘイター)に悩んだこともあるかと思います。そして、私の周りには、それを理由にコミュニティとの対話を諦めた企業担当者もたくさんいます(批判者から大好きなブランドを守る必要が生じると、通常、コミュニティは活性化するというプラスの側面もありますが)。
経済学におけるゲーム理論は囚人のジレンマで有名ですが、ビットコインはこの問題をProof of Workという合意形成アルゴリズムで解消します。
このブロックチェーンを見てください。1→2→3と繋がっていくのが通常ですが、悪意を持ったユーザーが1→2Aとブロックを分岐させて自分の利益のためにフォークさせたとします。
このときおそらく多くのユーザーは自身の計算を無駄にしたくないので1→2→3のブロックに合意します。ここでの悪意を持ったユーザーの利益は0になります。ここでの0というのは莫大な計算能力を使ってアウトプットまでした後の0です。つまり電気代などを考えた場合のマイナスです。
引用元 : 仮想通貨を体系的に説明するCryptoEconomicsとは?
この仕組みに支えられて、ビットコインは約10年もの間一度として不正なハッキングによる被害を受けたことはありません。
マーケティング4.0との関係性に話を戻しましょう。縦から横へのパワーシフトが起こることで、ブランドは自らの本質を明らかにし、その本当の価値を正直に示すという意味でオーセンシティ(真正性)が重要でした。
ビットコインの仕組みがまさにそれです。ビットコインでは過去何度か、その仕様変更をめぐってハッシュウォーと呼ばれる対立が発生したことがあります。しかし、それが発生するたびに、自浄作用的に機能する設計がこれを解決してきました。
また、ビットコインは美しいほどにオーセンシティを示しています。オープンな合意形成アルゴリズムをステークホルダーが共有し、ビットコインの方向性を決める提案を承認できるのは狭い意味ではハッシュパワーを持つユーザー(=システムに投資した人達)、広い視点では実際にビットコインを持っている、あるいは関与しているユーザー全員(=エコシステムに貢献した人達)だからです。
顧客のパーミッションが重要となるという提案をマーケティング4.0的だとすると、ビットコインのように顧客自身で提案を行い、その方針決定もステークホルダーの間でやってしまうというのは、もしかすると2016年のコトラーも気づかないほどの先端事例なのかもしれません。
※ ちなみにブロックチェーン界隈では、意見の対立が解決不可能なほどになるとハードフォークと呼ばれる、ブロックチェーン(とエコシステム)の完全なる分離が行われます。これも賛否両論あり劇的ではありますが、一つの自浄作用と言えるでしょう。
少し突拍子もないことを言いますが、私は「これからは企業が広告を出すのではなくコミュニティとその活動が広告になる」時代がすぐそこに来ていると考えています。これは企業のマーケターが広告を作るのではなく、目の前にあるコミュニティ活動を支援する世界であり、PushからPullへ、狩猟型から農耕型への移行を意味します。
実際に、韓国では「センイル広告」というファンがアーティストなど芸能人の誕生日に広告を出して祝うという活動が当たり前になってきています。最近は新大久保でも見ることができるとか...
この事例を目にするたびに、スマホのモバイルアンカー広告(スクロールしてると間違えて押してしまうアレ)やインタースティシャル広告(記事や動画を見ようとすると全画面に表示されるアレ)のようなユーザー体験を大幅に損ねる広告に費用をかけるのではなく、愛のあるファンやコミュニティの活動を推進するために費用を使って応援する方がよっぽど有意義なんじゃないかと思うこともあります。
これを誤解を恐れずに表現すれば、ユーザーを通じた所有欲の加速的想起こそが未来の広告のヒントなのではないかと感じます。人の関心を引きつけるという目的を広告が持つならば、すごく美味しそうに食べたり、夢中になって遊んでいる姿を見ることこそが、本来「自分自身の消費行動をドライブさせるきっかけ」になるのではないかと考えてしまうからです(実際私も、2018年に買ってマストバイだと感じたイヤホンは、騒がしいカフェで無心に集中し続ける安の姿を見て欲しくなりました 笑’)。
その時に鍵を握るのがトークンエコノミー、そしてトークンという存在です。
こういう話をするとよく「トークンはポイントと一緒でしょ」と言われることがありますが、企業を経由してユーザーに付与されるポイントと、ユーザー同士が自由に交換できるトークンは、意味も用途も全く異なります。なぜなら、ユーザー同士がトークンを介して価値交換が行えるという前提があるからこそ、ユーザーは安心して様々なアクションをとることが可能になるからです(事前に定義された価値でなかったとしても、結果的にそれがコミュニティのメリットになるようであれば価値が生まれれ、またその価値もコミュニティが決める)。それにより、そのコミュニティに参加するユーザ同士のネットワークが維持され、結果的には自発的・継続的なエコノミーの成長(Retention)につながっていくのです。
また、先ほビットコインの例でご紹介しましたが、継続的なコミュニティ発展のためには不正対策やコミュニティ内での意思決定を維持・促進させるインセンティブの設計も重要となります。この観点からも、トークンをガバナンスに組み込むということは一定のメリットがあります。
※ ここではあえて詳細を割愛しますが、思想的・技術的な観点は多くの語るべき内容が存在します。詳細を知りたいという方は、過去の記事をご覧ください。
いかがでしたでしょうか。今回、あまりいないだろうと思いつつ、マーケター向けの記事を書いてみました。もしこの記事が好評でしたら、もう少し具体的なHowの話やトークンエコノミーの具体的な効用なども紹介していけたらと思います。
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。
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書いた人:ALIS CMO 水澤 ( @takashi_mizu )
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