上の図は、1エポック当たりに新規発行されるETH数。
12秒1ブロック
32ブロックで1エポック
つまり、1エポックは384秒(6.4分)
ちなみに1.5エポックでほぼファイナリティを得たと言える、9.6分。
公式には2.5エポック16分で完全なファイナリティ(TXの確定)とされるようだ。
ステーク数によってエポック報酬が変わるので、ある程度の概算値を出しておく。
100万ETH⇒ 1.8/1000000 × 225 × 365 ⇒ 14.7825%
300万ETH⇒ 1/1000000 × 225 × 365 ⇒ 8.2125%
500万ETH⇒ 0.8/1000000 × 225 × 365 ⇒ 6.57%
1000万ETH⇒ 0.65/1000000 × 225 × 365 ⇒ 5.3381%
という感じかなぁ。
この数字がステーキングの年利回り。
問題は、実際どれくらいステーキングされるのか?
今ETHの総数は1億1000万ETHほど。
年間約475万ETH新規発行されるペース。
(ブロック報酬2ETH/約13秒毎)(今のEth1.0のインフレ率は凡そ4.3%)
ステーク開始時期も長めに、多めに見積もって、総数概ね12000万ETHとしよう。
たぶん最大でも10%くらいだと思うんよね。つまり1200万ETH
少なくとも3~5%かなぁ。となると概ね500万ETHあたりが下限になるか?
つまり500万~1200万ETHがステーキングされて、年間5~7%の利回りを出すと。
年間新規発行数は、25万~60万ETHと。
年間インフレ率は、0.2~0.5%となる。 めっちゃ低インフレだね。
DeFiコントラクトにロックされているETHは、凡そ300万ETH
その約半分がMakerDAOに入っています。
これだけDeFi!DeFi!言ってても高々その程度。
総流通の3%以下。
ステークされるであろうETHの最下限の数字と言える。
クジラさんがお財布に眠らせてあるETHは、DeFiマーケットにはほとんど出てこないっぽい。
なぜならリスクが大きいからだろう。というか、DeFiマーケット自体が小さすぎるのかもしれない。
ではバリデーターを実行するのはどういった人達か?
DeFiマーケットに資金を提供しない層は、ステーキングならやるのだろうか?
まぁ、一部はあると思う。直接的にマーケットに影響を与えない大きな運用キャパシティがあるから。
もう一つはクジラさんは、利殖よりもSoVに重きを置いていて、ETH自体の将来的な価値上昇にBetしていると言えるかもしれない。
つまり攻めたいのではなく、守りたいと。
なので大切に金庫にしまっておくのだと。
私はクジラではないけど、大きめの量のETHは、DeFiに動かさないで金庫に入れっぱなしにしている。何度も金利や運用の誘惑に負けそうになりながらも、なんとか静かに眠らせることに成功している。
バリデーターやるかとなると、その資金ではやらないと思う。
普段使いの遊び用の資金と、DeFi運用用の資金、地下金庫に入れてある資金。
1:2:7ぐらいかなぁ。
という私の感覚から、きっとステーキングする資金は、DeFi市場からその多くが向かうと見ている。
上の予測での「500万~1200万ETHがステーキングされて、年間5~7%の利回り」
この間を取って、800万ETHが6%APYで回ると考えてみよう。
そのETHの約半分は、DeFi市場から向かう?
いや、EFなどのイニシアティブチームからも大きめの資金がステークにまわるだろうから、実際には200万ETHほどだろうか?DeFi市場から向かうのは。
ぉっと、今のTVL(トータルヴァリューロックド)の半分以上になる。
それが年利6%に向かう。
もう一つは、ERC20のレンディング市場から、ETHを借りてステークにまわるパターンもそこそこあると思う。50万ETHくらいに先々はなっていきそうな?
つまり、DeFi市場で今はETHの金利はほとんどつかないけど、それが約6%を目指して上昇し得ると考えられる。
CeFiから借り入れられたりするパターンも増えてくるだろうし。
となると、ETHを借り入れて取るポジション(ETHショートポジション)は、金利の高騰からリスクの高いポジショニングになる。
同時に逆に、ETHを貸し出せるポジション(ETHロングポジション)は、金利収益を狙って長期で握ることも可能になる。
ってなると、序盤は特に、ETH自体の高騰が見込めるんじゃ?
ステーキングでの明確な需要も付加されるし、Ethereumネットワーク内での不動の基軸通貨(gas代≒税金支払い、強制通貨)でもあるし、DAIをはじめとするステーブルトークンの担保の主役でもある。
ユーティリティとしても通貨としてもSoVとしても、ユースケースと需要が明確になっていく。
ステーキングによる利回りって、MakerDAO VaultsのDSRと同じような作用を及ぼすと思う。
ステーブルトークンの基軸金利はDSRだろうし、
コモディティアセットとしてのETHの基軸金利はステーク利回りになるのだと思う。
市場で安定した利回りが見込めて、循環需要が底堅く、微弱インフレ通貨という、
「ETH」は、未だかつてなかった新しい資産の形となっていけるのではないだろうか。