出典:『障害者の就業状況等に関する調査研究』 (2017年、JEED)
このデータによると約半分の精神障害者が1年で辞めている実情がわかると思います。
このデータは障害者枠での就職と、一般的枠での就職の両方が混ざったデータのようです。
私自身も、一般就職と、一般企業での障害者雇用、特例子会社と悩みましたが、特例子会社の方が長く安定してストレスが少なく働けそうだと思い、特例子会社を選びました。
1年半たった現在、思い悩むような大きなストレスは特段見当たらず、平和な毎日を過ごすことが圧倒的に多いです。
先輩社員では精神障害を抱えながら4年や5年、弊社で働いている先輩社員も多数います。
他の会社では1年持たなかったという人も居ます。
といっても仕事は顧客情報を扱ったりして責任感もあるため、納期前などは焦ったりしますが、会社を辞めたいというレベルのストレスは現状一度たりとも感じていません。
たまに給料面で少し落ち込む事もあるにはありますが、一般企業で働いていた時はストレス発散で一時期、色んな所にお金を使い過ぎて、クレジットカードの引き落とし日が怖くて仕方なかった時もあり、事実、火の車でやり繰りしていた時期もありました。
一般企業ではストレスから金遣いが荒くなり難しかった貯金も少しづつではありますが、地道に出来ています。
今回の記事では僭越ながら私が働き続けれた秘訣(?)を公開したいと思います。
私は毎日同じデスクに座って仕事をするのも平気(むしろ同じ方が安心)なのですが、
私の友人には毎日色んな所に行き、色んな人と毎日違う話をしたい(同じ作業は退屈)という人も何人かいます。
友人の気質を見ると明らかに営業職やデリバリー業・物流業(配達員)などが向いていると思います。
なので、この友人がデスクワークの仕事(SEや事務職)に就くと結局うまく行かない可能性が高いと思います。
友人や知人や親など自分とかかわりのある人を参考に自分を知っていって、是非とも自分の合う職業を探してほしいと思います。
私はプールの監視員なども行いましたが、かなりやりやすい仕事だったと記憶しています。
排水溝の掃除などはあまり好きではありませんでしたが、基本的に朝から晩までプールを監視する仕事だったので覚える事も少なく、水泳が出来れば出来る仕事でした。(救命の責任はありましたが事故もまず起こらず数人体制の監視でしたので平和でした)
平和過ぎて、眠気と闘うのが日課でしたが、15分枚に座るべき監視椅子の北と南の場所を移動したりと眠くなりにくい工夫もされていましてが、服薬の関係もあり、眠かったです。(職務中に寝たことはありません)
昨今何かと話題のフードデリバリーの仕事をしたこともありました。期間も短かったのですが、人間関係で悩むことも少なくやりやすかったです。
野外ですので季節の影響を受ける事と、交通安全を最優先できるのであれば良い仕事かもしれません。
あとは、ルールなどがショートスパンで変更されますので、そのあたりの情報収集が苦痛にならないことも重要です。
YOUTUBEで毎回ルール説明をされているチャンネルなんかも見た記憶がありました。
うつ病を経験した友人の話では倉庫番やピッキング(依頼があったものを倉庫から取ってくる)なども良い・仕事がやりやすかったと言っていました。
他にもスキルがあればですが、大きな会社のSEでなくプログラマーや画像編集・動画編集の仕事だと交渉などの必要もなく、快適に過ごせる事もあるみたいです。
SEや広いITエンジニアだと人との交渉の余地も出てきてしまい交渉が苦手だと大変です。
世の中にはいろんな仕事があります。給与でなくて、自分に合うかどうかで仕事を選ぶのも長続きの秘訣かも知れません。
障害を抱えている場合は特に給与が良くでもストレスで散財するくらいなら、多少ゆとりなどを持てる仕事内容を私は勧めます。
昔は、私は自分自身の出来てないものや、足りてないものばかり見ていました。
しかし、うつ病から回復した方のブログで、減点方式を辞めて、加点方式にするというものがありました。
できていないところでなく、出来ているところを見るという事です。
例えば、今、この記事を見ている方は、現状を良くしようとか就職しようと思って「立派な行動」を起こしていると考えるわけです。
休日に昼過ぎまで寝てしまった場合も、
「昼過ぎまで寝てしまった…(減点方式)」でなく
「なんとか昼には起きれて偉い!(加点方式)」といった考え方です。
一日中寝てしまっていたら、「今日も生きていて偉い!」という感じです。
要は自責を無くすとも言えるかもしれません。
あとは成功のハードルを下げるのも重要です。
最初は私も成功のハードルを下げて自分で自分を褒めるのは馬鹿らしいとか思っていましたが、
続けてやっていくと、割と良い気分で居やすい自分に気づきました。
うつ病の方は思考を観察すると結構自責的な内容も多いと思います。
かつての私はそうでした。
天才バカボンはハチャメチャですが、テーマソングには「これでいいのだ~」と流れています。
昔の私は人間の価値は仕事やスキルや優しさだと思っていました。しかし今では、生きているだけで価値があると思っています。
「ひろさきりこ」さんという漫画家さんが居ます。
彼女は協調性が全くなく、なんとなく学校に行くのが嫌で不登校になり小中高を経ずに大人になったようです。
彼女は自分の意志で学校に行かず自堕落な生活を送っていたようですが、大人になった今、語彙力も問題解決力もコミュニケーション能力も低くて学校に行かなかったことを激しく後悔しているようです。
彼女を悪く言うつもりも比較するのもあまりよくないかもしれませんが(これを読んでいる方の中に不登校経験者も居られるかもしれませんし)、
私の文章を読めているのも本当はすごい事かもしれませんし、小学校・中学校を卒業できている方ならなおすごいのかもしれません。
決して馬鹿にしているわけではなく冗談抜きで、そう思っています。
PCを触ってタイピング出来るのも立派な技術だと思います。(ご年配の方や若い方でもタイピングが出来ない人は意外と居ます)
私の会社でも応募条件に100文字/分とあります。
ただし、自分の才能には人は気づきにくいものです。
このあたりはまた、独立した別の記事で書く予定としています。
私は今では秘訣2のように自己肯定的に生きていますが、そんな今でもストレスは少なくとも成長していると思っています。
昔の私は人の成長は歯ぎしりして我慢して嫌な事をやっていって成長するもんだと思っていた気がします。これは日本人に多い思考のパターンなのではないかとも思います。
私には姉がいるのですが、いつも好きな事をして大手企業の管理職をしています。
好きな事をするのに手いっぱいであんまりビジネスのスキルを磨いているようには見えませんが、趣味の世界で他者と関わるコミュニケーション能力や、効率よく趣味を消化し味わうスキルがそのまま仕事に役立っているみたいです。
私も、最近は姉の生き方がよくわかるようになってきたように感じます。
嫌な気持ちで嫌々勉強するのと、好きな事に関して自発的に動くのだと、圧倒的に後者の方が身に付く事が多かったり、気づくことが多い気がします。
なので、私は好きな事だけしていても成長すると思っています。
いや、むしろ好きな事をした方が早く成長できると思っています。
好きな事だとやる気も変わってくるからです。
私はプログラミング(VBA)が好きです。
勉強は大変な面もありましたが、どこか楽しく行っている自分もいました。
バランスの取れた人間になるのはもしかすると難しいのかもしれませんが、得意分野・好きな分野を伸ばすなら割と簡単な気はしませんか?
私の同期には、誰も気づかないような誤字脱字に気づく同期もいたりします。
やっていて苦痛でない仕事とか難なくこなせる仕事なら長続きするかもしれません。
好きでない仕事でもスキルが伴ってくると面白くなってきたり、やりがいを感じるという研究もあるようです。
苦痛で仕方がない、仕事は心身に悪影響なので避けるべきだとは思いますが、ストレスなく続けれた仕事は向いているという見方も出来るかもしれません。
【まとめ】
・一般企業などで就職すると精神障害者は1年で半数以上が辞めてしまう傾向がある。
・仕事に自分を合わせない。自分に仕事を合わせてみる。
・減点方式視点から加点方式視点へ切り替えれるなら切り替える。(時間がかかります)
・人は自責しなくても成長する
いつも応援ありがとうございます!
この記事が何かの気づきや役立ちになれば幸いです!