A型は几帳面、B型は個性的、O型は大雑把、AB型は天才肌といった血液型によって性格の傾向があるなんてことはよく言われる話ですよね。
実際これには根拠があるのかは分かりませんが、血液型によって成分に違いがあることは確かです。
今回紹介するのは、血液型の研究から分かったことの一つです。
参考)
Your Blood Type May Affect Your Risk of an Early Stroke, Research Reveals2023年1月2日science alertより
A型の人は早期脳卒中に注意
本研究では、脳卒中のある約17,000人と脳卒中ではない対照者約60万人を含む48の遺伝学的研究からのデータをまとめました。
すべての参加者は18歳から59歳の、北米、ヨーロッパ、日本、パキスタン、オーストラリアに住む人々を評価の対象にしています。
研究をまとめて分かったことは、“A型の血液型のいずれかを持つ人は、他の血液型の人と比較して、60歳より前に脳卒中を起こす可能性が高い”ということです。
血液型ごとに存在する凝固因子が異なるため、血液の固まりやすさが変わることが原因とされています。
A型が60歳よりも前に脳卒中になる確率は、他の血液型と比べると約16%ほど高いという分析結果が示されています。
逆に一般的なO型の場合は、12%ほど低い結果が出ています。
メリーランド大学医学部教授のSteven J. Kittner氏は、2022年に出した研究声明(UM School of Medicine Researchers Find Blood Type Linked to Risk of Stroke Before Age 60)にてこのように言っています。
「なぜA型の人は脳卒中のリスクが高いのかはっきりしたことは分かっていない。しかし、血液型の違いは、血管の内側を覆う血小板や細胞、および他の循環タンパク質などの血液凝固因子と関係があり、これらはすべて血栓の発生に関与している。」
明確な原因はいまだに謎のままですが、A型の人は脳卒中になりやすい原因はいくつか考えられるそうですね。
若い人の脳卒中は、動脈内の脂肪沈着物の蓄積(アテローム性動脈硬化症) の可能性は低いとされているため、そうではない遺伝的な原因があると考えられおり、今も研究の対象となっています。
また、上記は60歳未満を対象とした分析でしたが、60歳以上を含めた研究によると、血液型がB型の人は、他の血液型と比べて約11%ほど脳卒中のリスクが高いことが分かっています。
ちなみに本研究とは関係ないですが、O型の人は血液を凝固させる血小板を凝固させるたんぱく質の一種が少ないため、重大な事故にあった際は死亡率が高いそうです。