私が皆さんのヘルプを受け、四苦八苦しながら和食をふるまったインド人の友人。
和食は楽しんでいただけたのですが、その後心身のバランスを崩しデリーのご実家に帰ってしまいました。(和食が原因じゃないよ!大学院授業+片道1時間通勤のインターン+結婚による生活変化で完全に疲弊した様子)
今日は、そんな彼女と久しぶりに再会した話。
「マリー!久しぶりー!」
WTC近くで待ち合わせした彼女。
少しやせたような気もするけど、思ったよりも元気そうでほっとする。
適当にお茶をして近況報告。
彼女は無事に修士論文を書き終え、卒業。今は就職活動中だ。
ニューヨークの就職活動はとても厳しい。アメリカ人は割とうまく就職しているけれど、留学生はビザも1年だし企業からのオファーも受けづらい。(アメリカでは大学卒業後、OPTと呼ばれるビザがもらえる。通常は1年、STEM分野だと3年)
「自信がなくなってきちゃって」
少し暗い顔をする彼女。
私より英語もうまいし、いくらでもオファーが来そうなのにやっぱり大変なんだなぁ、、としんみりする。かといって、真面目な彼女にニート生活の勧めを説く勇気もない。働きたいよねぇ、うんうん。。。
「ところで、新婚生活はどうなの?」
明るい話でも、と話題を変えてみる。
彼女は在学中に結婚している。今も仲良く同居しているはずだ。
うーん、、、
少し考えこんだ後、彼女は言う。
「寂しいのよね」
え、、
新婚生活が寂しい?
それは結構まずいんじゃ、、、
「ほら、私って大家族で育ったからさ」
そういえば、デリーの彼女のおうちには使用人も含めると相当な人数が住んでいた。(MALISは単独お邪魔したことがある)
高校卒業後、ずっと一人暮らしだった身からすると「一人の時間=プライスレス」だけど、彼女にとってはNYCが初の一人暮らし。そりゃ寂しくもなるよね。
だから、在学中に結婚したと思ってたのに。
彼は某金融機関の情報部門に勤めている、忙しいんだろう。それでも週末くらい一緒に過ごすでしょう?
聞くと、さらに暗い顔をした。
「彼、チェスが趣味なの」
チェス?
思いっきりインドア派。
でも別に悪くないよね、チェスが趣味ってかっこいいし?
「いいじゃんいいじゃん!一緒にやらないの?」
うーん、私はそこまでうまくなくって、、、
えー、教えてもらったらいいじゃん!
なんとか盛り上げようとするMALIS。
「うーん、でも、、、」
暗い顔の友人。
でも、、、彼が好きなの、、
あ、、、
オンラインチェス。
オンラインチェスね。あー、、、
つまり休日はパソコンの前から動かずインターネットの世界にのめり込んでいる彼を見守るしかないってことなのね?
光景が思い浮かぶ。
思うんだ。一人きりでいるよりも、二人でいるのに相手にしてもらえない方が、寂しさが募るんじゃないかって。
大丈夫かな、、、
急に不安になってきた。
「土日、ずっと部屋にこもっているから私は何もすることがなくて、かといって彼を置いて出かけるのもなんだかなって、、」
そうだよね、
そうなるよね、
いやそれ大丈夫なの?
私、物凄く不安になってるんですけど!?
しかしMALIS、まったく解決策を思いつけず。いや他人の生活に解決策なんて提示しても意味がないんだろう。話を聞くしかない。
その後、彼女とは他愛もない話を繰り広げバイバイした。
(私どうしたらよかったんでしょうか!?)
ゲームって素晴らしい趣味だと思う。
だけど、大切な人の顔を曇らせてまでする趣味なんだろうか。彼女は強く言わなかったけど、本当はとても傷ついているんじゃないかな。
だから、オンラインゲームに浸りたい人は、同じくらい浸れる人と仲良くしたほうがいい。キレられるくらいならいいけど、彼女のように暗くなっちゃうのは本当よくないよね。
そんなことを思いながら地下鉄に乗ったのでした。
<今日の教訓>
ゲーマーは、ゲーマーと仲良くするのがいいと思う
MALIS