我、ニート
頂点を極めた女。
そんな私が最近はまっているのは仮想通貨ランドの澱みに咲く花々、、、いや、草共への水やり(キャッシュ投下)。乱高下に浮かれ、調子よく水やりをしていたら水がなくなった。何せニートなのだ。InがないままOutを続ければストックはなくなる。
この世界は残酷だ。
水がなくては、水やりができぬ。
「仕方ない」
面接を決意した。
もっとハードルが高いと思っていた面接試験。
コロナの影響だろうか?ネットで応募したらすぐに日程が決まった。
ニート経歴に食いつく企業など、信頼していいのだろうか?しかし、信頼してもらえなければ、お水ももらえない。お水がなければ草も育たぬ。
「選択肢はない」
時間だ。
いざ、面接へ。
(送付されたZoomリンクをクリック)
「どうもー!こんにちはー!!!」
激しい音量にビクッと体が震える。
私がイヤホンをしているのが見えないのか?いや、、、聞いたことがある。ビジネスランドには音量で相手を威圧する類の輩がいるらしい。インターネットを介しているとはいえSonic Weaponと呼んでいいのでは?そう、音響兵器ってやつだ。
兵器を前に震えながら自己紹介をする。
「、、、というわけで、今は仕事をしておらず、、、」
赤裸々に状況をお伝えする。
だが草の話はやめた。
本能による回避だ。
「君!」
兵器が音を発した。
ひぃ、っと声が出そうになるのを堪える。さぁ今こそ長年のニート生活で培った無表情を貫くのだ。
「君は、金のニートですか?」
は?
「それとも、銀の社畜ですか!?」
さっそく無表情が崩れそうになる。言葉は理解したが何を言っているのか分からない。いや、兵器の言葉を理解しただけでも私は立派なのではないか?金/銀が何かは謎、しかしニートか社畜かと言われたら、まぁ、ニートだろう。
「金のニート、、、です、、?」
「即!採用ぉおお!!!」
最大規模の音響攻撃を受け、私は「ありがとうございますぅぅぅううう!!!」で応戦したのであった。
そう、これが私の代表作、
「社畜妄想日記」の始まりであるーー。
(次へ)
※本投稿はTwitterでの戯れを文字起こししたものです。