鳩は
本能的に湧いた自分の気持ちを
無意識に鳴き声や仕草で表現します。
これを翻訳したのは
アメリカの博物学者の
サイエンスライター
「ローズマリー・モスコ」氏
鳴き声で
「クー」とか「クルックー」は
自己アピールです。
「ウー」とか「ウーオー」は
メスに対し自分を宣伝し
恋人を作ろうとしてます。
「ピーピー」は
食べ物が欲しいとか
他の鳩に自分が危険じゃないよ
と知らせる表現です。
羽をバタバタさせる事は
周りの鳩に対して
「警戒せよ!」という合図です。
飛び立つ時「ピピピ」と音を出し
飛んでいく時も
「警戒してね」と言う合図です。
A Pocket Guide to Pigeon Watching - Workman Publishing
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
最も多く聞く鳴き声の
「クー」「クルックー」は
自分自身を周囲に
自己アピールする為に鳴きます。
この鳴き声の出し方は
肺に入った空気を
口を開けず空気を出します。
すると
肺の空気が発声器官を通る時
この「クー」「クルックー」と
音が出ます。
特にオスは
交尾の時期が来ると
ダンスしてるような動きをして
メスに自分をアピールします。
踊り方は
お辞儀や尻尾を広げたりして
メスの周りを回り出します。
このダンスには
もう1つの意味合いがあり
周囲の鳩に威嚇する時も
こんなダンスをします。
もし鳩に近づいた時
この鳴き声を出して
変なダンスを踊られた時は
誘ってるか来ないでという事です。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
たまに鳩は
「ウー」「オー」と低い声で
鳴く時があります。
ベランダに巣を作られた時
人がうめいてるような声を
聞いた事があるなら
それがそうです。
この鳴き声をしてる時の鳩は
メスが見当たらないので
自分がここにいる事を知らせ
メスに「来て!」と言ってます。
この声を出すのが主にオスで
メスと暮らす場所を見つけると
「ここに巣を作ってくらそー」
という意味も込められてます。
この声は
メスが来てくれるまで鳴き続け
ベランダで泣かれると
結構うるさいです。
そしてメスが来てくれると
絆を深める為に
メスも同じように泣き始めます。
更に
頭を振ったり羽を動かして
絆を高めます。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
「ピーピー」という鳴き声は
子供の鳩だけが
この声を出します。
この声を出す意味は
「僕は赤ちゃんだよ!」
「お腹が空いているんだよ!」
「だからエサをちょうだい!」
大人の鳩のエサが欲しい時は
無言で近づいてきて
横向きになって人の足元を
うろうろし始めます。
鳩の子供は
生後7週間から8週間は
大人の様に鳴く事が出来ません。
なのでこの鳴き声は
鳥共通の子供専用鳴き声で
どんな鳥にも通じます。
更に巣立ちをした後も
4週間から6週間は
「ピーピー」と鳴き声を出します。
これは
周囲の鳥に自分が弱い存在で
「脅威じゃないよー」と
知らせる効果があります。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
鳩が飛び立つ時
凄い音を立てて飛び立ちますが
わざと大きな音を立ててます。
この音は
羽が胴体に当たった時の音でなく
羽が真上に達した時に
左右の羽が当たって出る音です。
この動作を
「ウィング・クラップ」と言い
翼を手の甲で拍手をするように
叩いて音を出します。
大抵この音を出す時は
飛び立つ時に出して
「警戒しろ!」と
みんなに知らせます。
この音を聞く事が出来る時は
公園で固まってる鳩に群れに
走って行くと一斉に飛び立ち
この時聞けます。
この時
最初に脅威に気が付いた鳩が
「ウィング・クラップ」をし
飛び立ちます。
すると
連鎖的に他の鳩も飛び立ち
凄い音を出して飛んでいきます。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
鳩が「警戒しろ!」と
他の鳩に知らせる動作は
もう1つあります。
それは
「ウィング・ホイッスル」と言い
羽そのものから音を出します。
この時の音は
「ピピピピ!」と言う音が鳴り
羽を通過する空気で
この音を出します。
この音は
声で出す音と違い
笛の音みたいな音が出ます。
羽をばたつかせて音を出す
警戒音と違う所は
他の鳩が警戒し始めるだけで
飛び立つまでの行為をしません。
もしかしてこれは
命に関わる危険が低く
警戒レベルで言うと
下の方なのかもしれません。
もし近くで鳩が飛び立ち
この音を出したら
警戒されてる証拠です。