8歳の時
三郷団地にある
立花小学校に通っていた。
この小学校には
「どんぐり学童クラブ」と言う
児童一時預かり所があった。
ここは
学童保育と言う施設。
この場所は
子供が学校が終わり家に帰っても
親が家にいない家庭の子供を
一時的に預かる場所。
俺は
当時この学童保育に
短期間だけ通っていた事がある。
この学童保育は
当時1ヶ月500円と格安だった。
そして
ここにアヒルやニワトリやウサギとか
飼育しているペットがいた。
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飼育しているペットの中に
「チャボ」と言う種類の鶏が1匹いた。
このチャボは
メスのニワトリでたまに卵を産む。
卵を産むと回収して
児童でじゃんけんし
勝った人が家に持ち帰れる。
しかし
毎回1個しか生まなくて
卵を手に入れる倍率が凄く高い。
俺は
そんな貴重な卵だけど
全くその卵に興味がなくて
じゃんけんも適当にやっていた。
そして
この卵を回収するのは
いつも飼育係の役目だった。
飼育係は
班ごとに順番に回ってきて
エサやりと飼育小屋の掃除をさせられる。
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このチャボと言うニワトリは
人懐っこく温厚な性格のニワトリ
のはずだった。
俺がチャボの飼育小屋に入ると
なぜか小屋の中で暴れ出す。
他の人が入ると
端っこでおとなしくしてるのに。
小屋に入ると
スグにチャボが暴れるから
俺が入る時は
このチャボを小屋から追い出した。
そうすると
安心して小屋の掃除とエサやりが出来た。
そして
小屋の掃除が終わり
エサのセットも完了すると
チャボを捕まえて小屋に入れないとならない。
しかしチャボは
捕まえようとすると
小屋に入れられるのが解るのか
猛烈に走って逃げまわる。
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俺は
班のメンバーと一緒に
この逃げ回るチャボを毎回追い掛け回した。
┣¨┣¨┣¨≡ヘ(*`Д´)ノ┣¨┣¨┣¨
でもこのチャボは
捕まる瞬間くちばしで
俺の手を攻撃してくる。
それが凄く痛くて
いつも傷だらけになってしまう。
(*+_+)イタイ~
半ズボンの時は
手だけでなく足も攻撃してきた!
しかも
ニワトリって飛べない鳥と言われてたのに
なぜか羽をはばたかせジャンプまでする。
俺は
「確かおとなしいニワトリと聞いてたけど
何か思ってたのと全然違う・・・」
そう感じて恐怖しかなかった。
でも
エサやりと掃除が終わると
小屋に戻さないとならない為
みんなで一生懸命捕まえた。
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我々は
この大暴れするチャボを
やっとの思いで捕まえると
小屋に入れて鍵を閉めた。
そうすると
凄くおとなしくなって
小屋の餌を食べ座ってしまう。
このチャボは
元々近く農家の人が飼ってた
ペットのニワトリだった。
そのニワトリを
1匹くれると言うので
ありがたくもらってきたニワトリだった。
しかし
なんで急にニワトリをくれると言ったのか
これで良く解った。
|*`艸´)クククw
きっとこのニワトリは
凄くやんちゃで
育てるのが大変だったからだろう。
ε-(・д・`;)フゥ…
でも
子供達ならこんなニワトリでも
一緒に暮らせば良い経験になると
そう感じて持ってきたのかもしれない。
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この学童保育には
ニワトリの他にも
ウサギとアヒルが飼われていた。
ウサギは
とでもおとなしく凄く飼いやすい。
でもアヒルの方は
オスのアヒルで
お腹がすくとガーガー鳴いてうるさい。
この時は
飼育係がエサをあげに行く。
そして
エサを食べ終わった頃に
餌箱を回収しに行く。
この時アヒルも
何故か俺に攻撃を仕掛けてくる。
多分
エサが少なくて
おかわりが欲しいのかもしれないけど
太るからこれ以上あげられない。
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アヒルの攻撃方法は
噛みつき攻撃だった。
このアヒルは
「グワ!グワ!」鳴きながら
俺の手を噛みついてくる。
その噛みつく力が凄く強く
噛まれると想像以上に痛い。
チャボのツツキ攻撃より
アヒルの噛みつき攻撃の方が
何倍も痛かった。
絵本や図鑑やテレビで見たアヒルは
人に攻撃してくるシーンなんて
全くなかった。
なので
アヒルが人に攻撃してくるなんて
「このアヒル絶対特殊なアヒルだ!」
そう感じてた。
でも
おとなしい時は
凄くおとなしくて
頭をなでても何もしてこない。
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俺は
どうやらアヒルにもニワトリにも
なぜか嫌われてる。
きっとアヒルもニワトリも
俺の事をバカにしていたに違いない。
βακα_φ(゚∀゚ )
他の子達は
あまり攻撃されないので
なんで俺ばかり攻撃されるのか
とても不思議だった。
ある時俺は
他の子がエサをあげてる姿を
よく観察していた。
なんでみんな攻撃されずに
エサをあげられるのか
それを知りたかったからだ。
そうすると他の子は
全く怖がらずに堂々とエサをあげている。
それを見た俺は
「もしかしたら毎回ビクビクしながら
エサをあげてるからバカにされてるのかも」
そう感じてしまった。
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そして
我々の班の餌登板が回ってきた。
このとき俺は
「もう怖がらずにエサをあげよう!」
そう決意して小屋に入った。
しかし
やっぱり怖くてビクビクする。
ヒィィッ!!∑(;Д;ノ)ノ
そしたら
小屋の外に出していた
ニワトリとアヒルが
同時に俺に攻撃を仕掛けてきた!
俺は
怖くてエサを放り投げ
必死に逃げ回ってしまう!
そして思わず
「ごめんなさ~い( ;∀;)」と
アヒルとニワトリに謝った。
でもニワトリとアヒルは
全然俺の事を許してくれず
ずっと追いかけまわされる。
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俺が
追い掛け回されている間に
みんな小屋の掃除とエサやりを終わらせていた。
こんな風に
毎回俺が逃げ回っているのに
誰も助けてくれない。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ
それどころか
ニワトリとアヒルがいなくなる事が
掃除がやりやすく助かるような感じだった。
やっぱり
ニワトリもアヒルも
「俺の挙動を見てバカにしているんだ」
そう確信した。
でも
怖がらずに接する事なんて
もう絶対出来そうもなかった。
俺は
この後もずっと
このアヒルとニワトリに
追い掛け回される事となる。
そして掃除とエサやりが終わると
いつものように班の子達が
ニワトリとアヒルを追いかけ捕まえて
それでやっと俺の恐怖が解放された。