18歳の時。
夜になると
近くの1番大きいマンションの屋上に行き
夜景を見ているのが好きだった。
この頃は
考え事をしたい時
ここで夜景を見ながら
考え事をするのが好きだった。
時間は
たぶん夜11時過ぎ位。
その夜景を見ると
こんな時間なのにビルや民家の明かりが
全然消えてない。
まるで東京は
毎日お祭りやイベントの夜みたいに
みんな全然眠る気配が無い。
俺は
そんな夜景が凄く綺麗で
眺めているのがとても好きだった。
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ここで何を考えていたかと言うと
いつも将来やりたい事を考えて
ニヤニヤしている
ニヤニヤニヤ(・∀・)ニヤニヤニヤ
でも
どうすれば夢が叶うのか
知識が無くてよく解らなかった。
この頃なりたかった夢は
パソコンを使い
CGで自分だけのアニメを作る事。
しかし
この時のパソコンは
性能が悪すぎて
とてもアニメを作れる物じゃない。
GIFアニメと言うのもあったが
ファイルの容量が大きくなりすぎて
とてもアニメの様に滑らかな表示が出来無い。
しかもGIFアニメは
256色しか表示できず
アニメの絵として非常に荒い。
しかし
「高価なパソコンなら大丈夫!」
そう感じて夢が叶った姿を想像し
いつもニヤニヤして妄想に浸っていた。
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この時の俺は
パソコンを持っていなかった。
なら何故
パソコンの性能が解ったのかと言うと
実は
学校に最新パソコンがあったからなのだ!
俺が通っていた高校は
都立工芸高校の「グラフィックアート科」
グラフィックアート科と言うだけあって
最新鋭パソコンが
たくさん導入されていた。
当時あったパソコンは
「FM-TOWNS H20」と言うPCで
3年前に導入したらしい。
しかしこの頃のパソコンの進化は
非常に緩やかで
3年位では
まだ十分使える性能の物だった。
そして俺は
放課後になると毎日パソコン室に通って
PCで色々わけの解らない操作をしていた。
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当時の俺は
こんな事を毎日やっていて
何とかアニメを作ろうと四苦八苦していた。
そこでやっとたどり着いたのが
「GIF」アニメだったが
パソコンの性能が悪すぎて
とても無理という事を痛感させられた。
そこで俺は
本格的なアニメを作れるPCが無いか調べてみた
そうしたら
確かにアニメが作れる性能を持った
超絶高性能のパソコンがある。
しかし!
200万円位して
とても買える値段じゃない つД`)グスン
仕方ないので
とりあえずお金を貯める事にした。
お金を貯めている間に
きっとパソコン性能も進化して
アニメを作れる高性能PCが普通に買えるだろう
そう願う事にした。
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俺の妄想は
ここから先の事まで暴走していった。
この頃は
インターネットが普及して
国民全員がインターネットで
お祭り騒ぎをしている時代。
しかし俺は
インターネットの事がまだよく解らず
ただの無法地帯だと勘違いしていた。
でもネットをつなぐ先には
生身の人間がいて
「電話をかけるのと同じかな?」
くらいだけ理解していた。
でもこのインターネットを使って
自分のホームページを作れば
「広告代を払わず
自分の作品を無料で宣伝しまくれる!」
こんな浅はかな事を妄想して
世界のスーパースターになれる気がしていた。
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そして俺は
パソコンを買って
インターネットで自分を宣伝して
億万長者になれる事を夢見て計画を立ててみた。
まず先立つものは
「お金」ヽ(*・ω・*)ノ ♪
そこで俺は
1番給料が高い会社に就職する事に決めた!
そして探した結果
1番給料が高くて俺でも入社できそうな所は
「デニーズ!」
グラフィックアート科を卒業してデニーズ?!
このあらゆる面で間違っている事に気付くのは
数年後だった。
俺は
「CGアニメを作る為に高性能PCが欲しい!」
「その為にお金が必要なのじゃ!」
もうその事以外何も見えなくなっていた。
そして俺は
早速デニーズの採用面接に行ってみた。
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結果
見事合格!
というか
当時のデニーズの採用面接は
猿で受かるシステムだった。
それは
学力など全然関係なく
若かければ誰でも合格させていたからだ。
そして俺は
アルバイト並みの面接だけで
そく採用が決定された。
しかしこのデニーズは
入社後最初の1週間
泊まり込みの研修があるという。
なんか凄く面倒くさく感じたが
行かないとならないので
覚悟を決めて諦めた。
そして俺は
デニーズに受かり第1目標を達成できて
超ご機嫌になった。
ウフフ♪(。-艸・。)
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そして俺は
またマンションの屋上に
妄想を暴走させに行く。
次は
デニーズでお金を貯めて
超高性能PCを買う。
そして
CGアニメを作り
ホームページで宣伝して
超大人気クリエイターになる!
そんな無茶苦茶で
おめでたい妄想を
小さな脳みそ一杯に膨らませていた。
そして俺は
また屋上で夜景を見ながらニヤニヤしていた。
そしたら
一瞬空が物凄く明るく光るのが見えた!
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このとき俺は
ビックリして光った方を見てみたら
それは
凄く大きな隕石だった!
その隕石は
ほんの一瞬の閃光を放ち
ほんの一瞬で消えてしまう。
流れ星に願いを言えば叶うと言うが
あまりにも一瞬すぎて
願いなんて言えなかった。
でもこの時
生まれて初めて隕石という物を見れ
凄く興奮してしまった。
次の日
この隕石の事を両親に見たか聞いたら
全く知らないと言う。
友達にも連絡して見たか聞いてみたが
全く知らないと言う
しかもニュースでも放送してなくて
もしかして俺だけ見えたヤバい物だったのか?!
そう感じてしまい将来が不安になった。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ