今まで謎だった
金星の正確な情報が
やっと解明されました。
金星の1日の正確な時間は
地球時間で計算すると
「243.0226日」になります。
地球の1年の3/2が
金星の1日という事です。
しかし今回の大発見は
この事じゃないのです!
なんと!金星の1日は
変化しているという事です!
これは
金星の自転速度が一定でなく
常に速度が変化しているという事です。
その1日の時間の変化の差は
最大で「20分」も変わるそうです。
How long is a day on Venus? Scientists crack mysteries of our closest neighbor | UCLA
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この1日の時間の変化は
金星の分厚く重たく密度が濃い大気が
主な原因とされています。
理由は
金星の大気が地面とこすれて
その大気と地面の摩擦で
自転を早めたり遅めたりしてます。
たかが大気ごときが
地球と同じ質量の惑星の自転を
摩擦で遅めたり早めたりするなんて
もの凄い大気のパワーです。
今まで金星の事を大勢がが研究したけど
みんな金星の1日の時間が
一致してませんでした。
その原因が
今回の発見で解りました。
しかし地球も実は
大気と地面の摩擦で自転が変化し
1日1ミリ程度自転速度が変化してます。
でも金星は
地球の大気の「93倍」もの高密度なので
地球の自転速度変化とは
比べ物にならないほど劇的なのです。
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今回発見された事は
これだけじゃありません。
今まで金星は
軸の傾きが無いとされてきました。
しかし
「2.6392度」傾いている事が解りました。
地球の傾きの「23.4度」と比べると
物凄くわずかな傾きになります。
更に
この軸の傾きも2万9千年周期で
グラグラ揺る「歳差運動」しているそうです。
今回の研究で
自転速度が正確に計算されました。
そのおかげで
金星内部の構造がどうなっているか
それを知る大きなヒントを得る事が出来ました。
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金星の1日の時間の変化は
金星の大気との摩擦が原因ですが
もう1つ要因がありそうです。
それは
金星のコアによる影響です。
金星は
地球とよく似た惑星なので
地殻の構造も似てます。
金星の地殻は
溶けたマントルがあり
コアの部分は
鉄とニッケルで出来ていると推測されます。
そして
金星の質量と回転速度から
コアの大きさを計算した結果
「3500㎞」という事が判明しました。
しかし
このコアの大きさは
昔計算したコアの大きさと一致してました。
昔のまだ金星の情報が少ない中
コアの大きさを計算した人達の偉業が
今回正確に観測した結果で証明されました。
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今回
金星の正確な観測が出来たおかげで
これから先の金星観測が
より正確に解ります。
しかし
まだコアが液体か個体かまでは
証明されてません。
この事を証明するには
金星が誕生した時からの
長い歴史を知る必要があります。
この件に関して今回の発見をした
「マーゴット教授」が発言してます。
「惑星の内部構造に関する
正確なイメージがない限り
惑星についてなにか理解することは
非常に困難です」
金星調査した研究者は
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の
研究チームです。
この調査は
15年間レーザービームを使い
金星の雲の下を調査してきました。
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調査方法は
レーザーを金星表面にぶつけ
その反射を地球上でとらえて観測するという物。
この強力な光の電波を金星にぶつけ
ディスコボールの様にきらめきさせ
その光を電子望遠鏡で見て観測したそうです。
この正確な情報が無いと
将来金星探査を行う時に
着陸地点が30㎞以上ズレる可能性があります。
更に
地形の正確な情報も無いと
安全な着陸地点が解りません。
今まで正確な観測が出来なかった原因は
金星が地球から見て太陽の方向にあり
太陽光で観察する事が難しかったのです。
それに
金星の近くに人工衛星を飛ばして観測しても
分厚い硫酸の雲に覆われてて
地表が全然見えませんでした。
今回の観測方法は
このような状態の金星を
正確に観測する事ができた
凄く画期的な方法なのです。