小学1年生の6歳の時
クラス全員で字のうまさを競う
「硬筆展」と言うイベントがあり
俺も参加させられた。
しかし俺は
字の上手さなんて気にした事が無く
いつも何となく書いてるだけで
綺麗さなんてどうでも良かった。
幼稚園の時ひらがなを
点線に沿って書かされていたけど
それがただの苦痛でしかなく
この時から全くやる気が起きない。
( ゚ q ゚ )ボー…
こんな状況なので俺の字は
ミミズが這いつくばったような字で
誰が読んでも理解できはずもなく
象形文字より解読不能だった。
この硬筆展の事を聞いた時
みんなの字の上手さが気になって
周りの人のノートを覗き見すると
全員俺より字がうまくて驚いた!
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ
そこでやっと俺は
字の下手くそさが恥ずかしく感じ
何も考えず書くのでなく
少し意識してうまく書こうと思う。
でもうまく書くのを意識すると
字を書くのが凄く遅くなり
丁寧になりすぎて
全然宿題が終わらなかった。
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クラスの中に1人
凄く字がうまい子がいて
その子が本気で字を書くと
大人よりうまく字を書いてた。
その子の名前は
「千葉秋」さんと言う女の子で
その字を何度見ても明らかに
小学生が書く字じゃない。
ヒィー(゚ロ゚ノ)ノ
この圧倒的な字のうまさに俺は
何でそんな字が書けるのか解らず
千葉さんにどんな事をすれば
上手く字が書けるのか聞いてみた。
しかしこの千葉さんは
学校じゃ全く話さない子で
何を話しかけても答えてくれず
ず~とだまったままだった。
ショボ──(´・ω・`)──ン
しかも千葉さんに話しかけると
すぐおびえたような顔をし
話しかけられるのが嫌みたいで
それも不思議でしょうがない。
千葉さんが唯一学校で話す事は
出席をとる時「はい」と言うだけで
それ以外1日中全く何も話さず
よくそれで耐えられると感心した。
でも俺は
千葉さんが圧倒的に字が上手でも
魔法を使った物じゃないなら
俺にもこれ位の字かけると思った。
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ある日硬筆展に向けて
国語の授業で練習をする事になり
先生が文章を点字で書いてくれた
プリントが配られる。
ここで俺は
千葉さんのような字を書く為
凄くゆっくり点字をなぞり
点からはみ出さず書いてみた。
ε-(・д・`;)フゥ…
すると千葉さん位の字が書けたけど
あまりに文字を書くのが遅くて
とても硬筆展の時の時間内じゃ
書ききる事が出来ないと解った。
そこで俺は
千葉さんの机に行き字を書く所を
目の前で見せてもらおうと思い
机に顎を付けてしゃがんで見てた。
そして千葉さんが字を書き始めると
普通に字を書く位のスピードで
スラスラ書ききっていしまい
その凄さを見て固まってしまう!
しばらくすると
千葉さんの字の上手さを
知ってる子達も集まってきて
文章書く場面をみんな見始める。
この時もう千葉さんが書く字が
あまりにも上手すぎて
完全に大道芸まで昇華され
みんな歓声を上げて驚いてた!
ここでみんな感じた事は
全員一致で千葉さんと言う子は
我々と違う別次元の人なんだと思い
この神子をみんなで|崇《あがめ》た。
(*´д‘*)ワレヲユルシタマエ~