4歳の時
俺に1歳半の弟がいた。
弟の名前は
義明だったから俺は
「ヨッチ」と呼んでた。
この頃のヨッチは
やっとつかまり立ちが出来る程度。
でも立つと
すぐに倒れてハイハイしてしまう。
ハイハイ_l⌒l0
そんな状態だから
ある時母親がおもちゃ屋で
「ベビーウォーカー」を買ってきた。
そのベビーウォーカーは
木製でタイヤが付いていて
捕まって押すと
前方についてる木彫りの犬が上下に動いた。
俺は
そのベビーウォーカーの犬の動きが好きで
ヨッチが歩く練習をしている時
毎回木彫りの犬の動きを眺めてた。
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ヨッチは
ベビーウォーカにつかまり
歩く練習をするとスグに倒れる。
* ・・(o_ _)o ドテッ!
そして
またベビーウォーカにつかまり
歩き始めるとまたスグに倒れる。
そんな事を繰り返して
ヨッチが歩く練習をしてた。
この時俺は
「よくこんなに何度も倒れて
痛くないもんだな~」と
感心して見てた。
ヨッチは
数歩あるいてスグ倒れる。
そして
また数歩あるいてスグ倒れる。
俺は
ヨッチのそんな姿を見てたら
だんだんすごく面白くなってきた。
(^ー^* )フフ♪
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ヨッチは立ち上がって
ベビーウォーカにつかまり
数歩あるいてスグ倒れる。
俺は
そのヨッチの姿をみていたら
だんだん凄く面白くなってきた。
ヾ(≧▽≦)ノアハハハ!
この時母親がヨッチの姿を見て
「あんよがじょうず~ドッテ~ン」と
声をかけて歩かせていた。
俺もそれを真似して
ヨッチの歩く姿に対し
「あんよがじょうず~ドッテ~ン」と
声をかけていた。
そして
その姿を見て大笑いしていた。
'`,、 '`,、 ('∀`) '`,、'`,、ゲラゲラ
この時のヨッチは
まだ感情があまりなくて
俺が話しかけても言葉が通じない。
そんなヨッチだから俺は
ヨッチの歩いて転ぶ姿に対し
大笑いしても全然平気だと感じてた。
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ある日
おれがヨッチの歩く練習を見ながら
また大笑いしていた。
そしたら
ヨッチが倒れた瞬間
俺の方に向かって歩いてきた!
そして
そのまま俺に体当たりしてきた!
俺は
そのヨッチのアタックで倒れてしまい
そのまま弟がのしかかってくる!
その状態でヨッチは
俺をボコボコに殴ってきた!
ボコボコ ・ω・)っ≡つババババ
俺は
そのヨッチのパンチを食らい
泣き出してしまった。
・゚・(ノД`)・゚・ワーン
でも
俺が泣き出した理由は
殴られた事が痛かった訳じゃ無い。
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俺がヨッチに殴られて
泣いてしまった本当の理由は
まだ感情が無いヨッチに
怒りの感情があった事だった。
しかも
生れて初めて出した感情が
俺がヨッチの姿を見て
笑た事に対しての怒りの感情だった。
俺は
その事実にビックリして
「まさかヨッチが怒るなんて
微塵も感じてなかった!」と驚いた。
そのあまりの驚きで
思わず泣き出してしまったのだった。
。゚(/□\*)゚。ワ~ン
そして俺は
ヨッチから何とか逃げ出し
泣きながら母親の所に行った。
母親に俺は
「ヨッチに殴られたー!」と
泣きながら訴えた。
そしたら母親は
「あんたがからかうから悪いのでしょう」
そう言われてしまった。
(´・ω・`)ショボーン
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俺は
「母親と同じ事を言ってたのに
なんで俺の時だけ殴るんだ?」
そう感じてた。
でも
「大笑いした事が
からかわれてると感じたのかもな」
そう思った。
この後は
ヨッチの事が怖くなり
もう立ち歩きを見ても笑えない。
ガクブル(((´;ω;`)))ガクブル
しかし
俺に向かって来た時ヨッチは
確かに歩いてた。
でも
今も立ち歩きを練習してて
数歩あるくとスグ倒れてる。
_○/|_ドテ
そして俺は
「あの時のヨッチが歩いた動力源は
俺に対しての怒りのパワーか?」
そう感じてしまった。
あのときのヨッチが俺に対して
孟突進してきた怒りのパワーが
この時さらに深まった。