手をつけるのにやや間が空いたものの、これにて最終巻。
既に犯人は判明しているので、後は最後の犯行に至るまでの経緯と、それぞれのその後が淡々と記される。
救いのない話だが、それでも残された者たちは生きていかざるをえない。
残酷な過去を少しずつ分解し、前を向いて進む以外ない。
唯一、幼少期の未解決事件に進展のなかった三坂が、笑顔を浮かべて顎を上げるラストが印象的だ。