まずタイトルが凄い。
完結版に完全を付けて超まで冠して。
未完に終わったオリジナル『凄ノ王』をベースに大量の描き下ろしを加えて完結させたもので、最終6巻途中までは既読。
意外に長く続く学園テイストが微笑ましくもあり末恐ろしくもあり。
元々〈八岐大蛇の登場を最後に未完のまま終わる〉前提で描かれたそうで、追加部分が単なる蛇足(オロチだけにね)にならねばいいがと危惧しつつ読み進めた。
宇宙空間を舞台にした戦艦アクションに関しては、別物と割り切れば「まあマジンガーの人だし、アリかも……」と思わせる異様なテンション。
ちなみに初『凄ノ王』体験はPCエンジンのRPG『凄ノ王伝説』。
世界崩壊後から始まる、原作との関係でいえば後日譚に当たるポストアポカリプスな独自路線だが、ゲーム自体はとても面白く何度もラスボスの八岐大蛇を倒したものだった。
それから書店にあった『凄ノ王伝説』を立ち読みして、一冊だけ買って、そのうち記憶からフェードアウト。
初めて触れた永井豪作品ということもあり、インパクトは大だが当時小学生の自分にはついていけない部分も多かった。
今読んでも刺激が強いくらいだもの。
むしろゲーム部分のノベライズが読みたかった。
解説は石井岳龍に改名する前の石井聰亙。
今後もし実写版凄ノ王が実現するなら、監督はこの人で決まりか。
アニメ化の場合はマッドハウスの川尻善昭かな。