パチンコ店に設置されているパチンコ・スロット(遊技機)の人気ぶりから
遊技機メーカーへの株式投資を考えるのがこの記事の趣旨です
平成7年と平成29年を比べた時に
売上貸玉料は2/3
参加人口は1/3
年間平均活動回数は増加
これはつまり、ヘビーユーザーが業界の売上を支えているということでしょう(;'∀')
現代人の余暇時間が増えれば回復の余地もあるのかもしれません
投資先としてポジティブに考えるなら
成長産業ではないおかげで、まだ原石が眠っている可能性がある
そう捉えることにします
これらの数字は筆者の通っている1店舗での数字です
業界全体の数字ではありませんが、大筋は外していないと思うのでこれを参考にします
パチンココーナーでは、三洋の「海物語シリーズ」がトップを独走
特に1円パチンコを見ると半数以上が三洋
1円パチンコのメインユーザーは高齢層、海物語しか打たないという人もいて
実際に店内を歩いていると打っている人は同じ顔触れです
飲み物でいうとコーラのような存在
2位にSammy、3位にニューギンと続きます
20円スロットコーナーでは北電子の「ジャグラーシリーズ」が強いです
ジャグラーを置いていないパチンコ屋さんは存在しないというくらいの設置率で
若年層から高齢層まで幅広く愛されている機種です
食べ物でいうとハンバーガーのような存在
5円スロットコーナーでシェアを落としているのが海物語とは対照的
ユニバーサル、大都、Sammyが北電子につぐシェアを持っています
同メーカーでの入れ替えはあっても
配分が変更されることは少なく
海物語やジャグラーを減らすということはほとんどありません
トップシェアを持つ2社に投資を考えてみましたが
どちらも上場していませんでした
気を取り直して上場している遊技機メーカーを調べます
藤商事
平和
SANKYO
ユニバーサルエンタテイメント
セガサミー(Sammy)
この5社について見ていきましょう
4円パチンコで0.8%、1円パチンコで3.5%
20円スロットで4%、5円スロットで4.5%のシェア
リング、地獄少女、緋弾のアリア、暴れん坊将軍といった機種を展開していますが、店内での存在感は強くありません
有利子負債はゼロ
株価980円に対して1株配当50円
営業利益は下降トレンドで、ホール内の状況を見てもすぐに巻き返すのは難しそう
パチンコ・スロット一筋の経営が続けられるかに不安があります
2016年からスマートフォンアプリへの参入を始めていますが
短期でのサービス終了が続いています、どこかで成功すれば状況は一変しそうだけど。。。
4円パチンコで10.6%、1円パチンコで7.6%
20円スロットで6.8%のシェア
ルパン、黄門ちゃま、戦国乙女
といった機種を作っており
ホール内において存在感はそれなり
ルパンをモチーフにしたパチンコはメイン機種になるポテンシャル有りだけど
ルパンスロットの評価は近年とても低い
営業利益はおおむね300億円前後で推移
遊技機事業だけでなく、ゴルフ場経営もしていて売上に占める割合は増加している
ゴルフ場運営に関してはこれからも拡大していく方針のようだし
パチンコ店においてルパン機種はあって当たり前ぐらいの立ち位置なので
株を持っていても安心感はありそう
4円パチンコで11.4%、1円パチンコで8.2%
20円スロットで2.3%、5円スロットで4.6%のシェア
アクエリオン、マクロス、蒼穹のファフナー、ヴァルブレイブ
エヴァンゲリヲン
J-RUSH、クイーン
エヴァンゲリオン機種がお店のメインになっていた時代もあったけど現在は弱体化
その他も中堅の域を出ない
新台のエヴァンゲリヲン~シト、新生~の稼働状況はなかなか良さそう
ほぼ真っ直ぐに減益を続けています
遊技機以外に、遊技機周りの関連機器を販売していますが
業界そのものが縮小している状況では挽回するのは難しそう
1円パチンコで2.3%
20円スロットで19.4%、5円スロットで20.5%のシェアを持ち
スロットコーナーでの存在感は非常に強い
ATタイプ
ゴッド、バジリスク、沖ドキ
ノーマルタイプ
ハナビ、バーサス、クランキー
などなど・・・を持っていて
どれもスロットコーナーのメイン機種になるレベル
圧倒的な人気を誇った「バジリスク絆」が設置可能期限を超え撤去されており
後継機への期待が高まっている状況
2016年まで300億円前後の営業利益があったものの
2017年から業績が悪くなったのは
スロット6号機への移行による販売台数の低下が原因でしょう
6号機開発が順調に進むようになれば販売台数も増えてくるでしょうし
バジリスク絆2や、ゴッドシリーズの続編が開発されれば間違いなく大量導入になるはずです
最盛期を超えるかどうかは分かりませんが
現在の低迷は一時的なものと考えます
また、フィリピンのマニラで「オカダ・マニラ」というIR施設を運営しています
もちろんカジノもあって、ギャンブルをする者としては一度くらい行ってみたいものです
ゲーム会社のセガと遊技機開発会社のサミーの持株会社です
4円パチンコで22%、1円パチンコで7%
20円スロットで10.3%、5円スロットで6.8%のシェア
北斗の拳シリーズはパチンコ・スロットの両方でメインになり得る力を持っています
営業利益は緩やかな下降傾向
パチンコ・スロット業界の縮小と、6号機への対応は
どの遊技機メーカーにとっても逆風ですね
セガサミーは遊技機だけではなく、セガが持つゲーム分野と
次の柱としてのリゾート事業も行っています
ゲーム分野では
ソニック
ファンタシースターオンライン
ペルソナ
龍が如く
などを持っており、ペルソナや龍が如くは売れ行きも良さそうです
リゾート事業では国内にリゾートホテルとゴルフ場
韓国にIR施設を持っており、国内IRへも参入する予定のようです
藤商事
現在はほぼパチンコ・スロット一本の経営、スマホゲーム事業は上手くいっていない
平和
ホール内での存在感はそれなり、ゴルフ場経営の拡大を継続
SANKYO
エヴァンゲリヲンの人気を取り戻せるかどうか、先行きは不透明
ユニバーサルエンタテイメント
スロットバジリスク絆2の大量導入は間違い無し、6号機に対応してくれば売上上昇が見込める
フィリピンのIR施設で得たノウハウを活かして国内IRにも参加するか?
セガサミー
6号機スロット北斗の拳天昇は稼働それなり、パチンコでも北斗シリーズの存在感は強い
ゲーム事業では、ペルソナ5S、龍が如く7が1月2月に発売
国内IR参入は海外企業と競合になりそう
この中からだと、平和、ユニバーサル、セガサミー辺りが欲しいですね
海外からの観光客を増やしていく方針の日本で
レジャー施設を持っているのは強みかなと思います
直近の成績から見たPERはこのようになっていて、セガサミーは時価総額が膨らみすぎのようです
ユニバーサルは2018年が営業利益マイナスなので2019年の四季報予想利益を計算に使いました(170億円)
平和の株価チャート 株探より
平和はしばらく上昇トレンドだったものが、最近は大きいレンジに入っているような感じですね
ヘッドアンドショルダーにも見えます
2000円のサポートで買ってみるのが無難でしょうか
ユニバーサルエンタテイメントの株価チャート 株探より
ユニバーサルエンタテイメントは2016年からの上昇トレンドが一服したところ
こちらは3000円のサポートが買い場になりそう
遊技機事業は成長産業ではないですが、長く生き残りそうな会社に投資して
資産を増やしていきたいですね(・∀・)