もはや説明不要な国民機「ファミリーコンピュータ」
こどものころから疑問だった本体にまつわる秘密がいくつか判明したのでまとめます
ファミコン本体中央に出っ張っている大きいイジェクトレバーは
ファミコン本体のトレードマークといっていいほどの存在感ですね
レバーをカセット側に押すとささっているカセットが下から押し上げられ、端子を離脱させるためのギミックですが
やってることはカセットを手で引っこ抜くのと何ら変わりはありません
実際にファミコンの廉価機である通称『ニューファミコン』ではコストダウンのため
イジェクトレバーが削除されています
ではなぜこんな無駄なものをつけたのかというと、『カセットを抜くときに、なにか遊び心がほしい』といったアイデアから生み出されたものだそうです
ファミコンが生まれた当時はまだテレビゲームと玩具の区別があいまいで
レバーをガチャガチャさせるだけでも楽しい本体デザインを目指したのではないかと思います
もう一つの無駄ギミック、それはIIコンに付属したマイクです
このマイクに声をいれるとテレビのスピーカーからそのまま声が出力されるというものです
当時のゲーム機に音声認識など高度なものはないので、せいぜい音がオンオフされているか程度の認識だと思います
正直この機能をうまく生かしたゲームというのもなかなかなく
初期に何タイトルかに利用されただけであとは忘れ去られた機能となり
前述のイジェクトレバー同様『ニューファミコン』では削除されました
こちらもやはり『遊び心』的なもので、IIコンにはセレクトボタン・スタートボタンが削除されてのっぺらぼうなので何か手軽に遊べる特徴を持たせたいとの意向だったそうです
ちなみにIIコンマイクには穴がたくさん開いているように見えますが
一つ以外はダミーの穴です
ファミコンのもう一つの特徴は白とあずき色のツートンカラーですが
ここにもコストダウンとデザイン性の両立が図られています
真っ白にすれば確かに一番安いですが、やはり見た目がさみしくなるので
もう一色、安い色は何かということであずき色がえらばれたそうです
ちなみに当時の社長が好んだ色でということでもありました
当時のファミコン少年たちにトラウマを与えた「セーブデータ消滅」
記憶にありませんか?
わたしは何度か悩まされました
なぜこんなことが起きるのかというと、ファミコンのハード的な仕組みがそうさせたのだそうです
ファミコンの電源を切るとCPUが誤作動を起こし
セーブデータを保存するSRAM内のデータが破損されるというのが原因として挙げられます
ほかにも電池の不良や、カセットへの衝撃などもあるでしょう
もともとファミコンそのものがバックアップカートリッジに不向きな商品だったといえますが
リセット押しっぱなしでCPU停止→データの書き込みミスを阻止、という苦肉の策でなんとか実現されたようです
ただしこれも確実ではなく、タイミングが悪ければ今まで育てたデータが水の泡となってしまいますね
こういった問題を解決してくれるのが外部記憶装置です
アスキーから発売されていた「ターボファイル」という商品が代表的ですが
また、初期では外付けテープレコーダーに保存できるソフトもありましたが
ソフト以外に投資が必要なのといづれも対応ソフトが限られてたため
普及には至らなかったようです
いまのゲーム機のデータは記憶媒体にバックアップできるので
その先駆けともいえる商品ですね