皆さんこんにちは。64です。
今回は時代を先取りした任天堂のゲーム機「バーチャルボーイ」についてです。
最近メタバースを展開するメタが「quest2」というVRヘッドセットを発売したり、VRという言葉が少し前から注目されるようになったりしましたが、今回紹介するバーチャルボーイはそのVRの到来を予測したようなゲーム機でした。
Windows95などが発売され、コンピュータが身近な存在になった1995年の7月21日、当時としては最先端のLEDを使用したデュアルディスプレイシステムを搭載して、完全立体表現を実現したバーチャルボーイは発売されました。
バーチャルボーイに採用されたCPUは、当時ゲーム業界でライバル関係にあったNECの「カスタムV810(20MHz)」。ベースとなるV810は1994年に発売されたNECのゲーム機「PC-FX」にも搭載されていました。
現在でいうVRを採用し、最先端のゲーム機となったバーチャルボーイですが、日本で販売された台数はなんと15万台程度、世界でも77万台程度と残念ながらヒットせず。
また販売されたソフトが19本、発売がされなかったソフトが21本と発売中止されたソフトの方が多い結果に。現在でも任天堂のゲーム機史上一番売れなかったゲーム機という検査結果が出てきます。
また残念なことに、3DSやWiiUなどで配信されていたバーチャルコンソールでもバーチャルボーイのソフトは一度も配信されませんでした。
そんな大失敗したという評価がついてしまったバーチャルボーイですが、任天堂はあまりこの失敗をネガティブには捉えていませんでした。そもそもこのバーチャルボーイは当初ゲーム機としてではなく玩具という位置づけで販売していました。しかし世間がゲームボーイの後続機だと捉えたため、失敗という見方が広がったのだと考えられています。
またこの3D技術を活かして、2011年には人気を博した携帯型ゲーム機「3DS」が販売され、このバーチャルボーイはある意味、ゲーム市場を大きく変えたゲーム機と言えるでしょう。「高スペック・高性能」にこだわるのではなく、「ソフトの面白さ」を重視しているのは、今の任天堂にも通じるものがあると思いました。
失敗作扱いされたバーチャルボーイですが、なんと新品が現在でもAmazonで販売されていました。お値段は88,000円!(2022年10月8日現在)
発売当初の希望小売価格が15,000円なので、ものすごい値上がり率ですね。
中古でも41,800円(2022年10月8日現在)と当時の希望小売価格よりも高くなっています。
もし家にあったら、一度遊んでみてはどうでしょうか?
①"バーチャルボーイ".wikipedia.2022/10/01(参照:2022/10/08)
②"NEC Vシリーズ".Wikipedia.2022/08/25(参照:2022/10/08)
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