「イザヤ書を読む」読了。いやあ、よい本だった。第9章「解放はすべての人に」にこうあった。
果たすべきことの第一は正義の実践です。悪(レシャー 不正な抑圧)による束縛(足枷)を断ち、権力者が自分たちに都合よく統御するために人々の肩に取り付ける「軛」のひもの結び目をほどいて、正義に反する管理統制によって虐げられている人を解放することです。そしてついには抑圧の構造をもつ管理体制そのもの、「軛」を「折る」(ナタク 打ち壊して使えなくする)ことです。
(中略)
果たすべき第二のことは福祉の活動です。(p218)
これは意識的にこの順に書かれている。なぜなら読み進むとこうあるからだ。
福祉的な対応はそのつもりがなくても、憐れみや同情から出る「施し」になってしまいがちです。福祉活動だけが先走って活発になればなるほど、与える側ともらう側というおかしな位置関係ができてしまうものです。むしろ、弱者の人権尊重を主眼とした社会正義のための活動と戦いの中にこそ、福祉は位置づけられるものと言えるでしょう。(p219)
ちゃんと物のわかった人だなあ。まあ、これが普通というべきだけど。あの、市の障害福祉室を何とかしてえ。苦笑。
はい。これで年内返却の図書館の本は終わりかと思ったら、後、二冊あった。
「琉球語の文法と辞典」チェンバレン
「沖縄シャーマニズムの近代 聖なる狂気のゆくえ」塩月亮子