みなさんは、いい関係のはずなのに、息苦しさを感じてしまうことってありませんか?会話も多いし、たくさんの時間を過ごせる。でも、家に帰ってくると、「あー疲れた」。これ本当によくあることなのだそうです。決して薄情なのではないんです。今日は、映画『ぼくらの7日間戦争』を観てきました!いやぁ、いい映画でした。満足★★★★★7人の子どもたちが、チームをつくって大人たちと戦うお話です。多くの方にご覧いただきたいのでネタバレは極力避けながらいきます。
これ、この映画のキャッチフレーズ。
いやぁ、深いですね、
自分らしくってどういうことなのでしょうか。
一体、彼らに何があったのでしょうか。
INTRODUCTION&STORY|ぼくらの7日間戦争http://7dayswar.jp/7dayswar.jp
ここからは、あらすじです。HPからの引用です。見たくない方は飛ばしてください。
いつもひとりで本ばかり読んでいる、鈴原守。話し相手といえば、同じ歴史マニアが集うチャットのメンバー。
「青春時代は、人生の解放区よ」。
平均年齢還暦越えと思われるその場所で、今日もメンバーの一人が、恋に悩む守にからかい半分のエールをくれた。
片思いの相手は、お隣に住む幼馴染の千代野綾。しかし綾は、議員である父親の都合で東京へ引っ越すことを迫られていた。しかも、いきなり一週間後。それは守が密かにプレゼントを用意していた彼女の誕生日の目前だった。
「せめて、17歳の誕生日は、この街で迎えたかったな」。
やり場のない綾の本音を聞き、守は思い切って告げる。
「逃げましょう……っ!」。
綾の親友・山咲香織をはじめ、明るく人気者の緒形壮馬、ノリのいい阿久津紗希、秀才の本庄博人までもがこの逃避行に加わり、駆け落ちを夢見ていた守は拍子抜けするが、特別な夏の始まりには違いなかった。もはや観光施設にも使われていない古い石炭工場を秘密基地に、ただ7日間、大人から隠れるだけのバースデー・キャンプ。それは、少年たちの精一杯の反抗だった。立坑櫓たてこうやぐらから屋上へと登れば、どこまでも高く広がる空が、彼らを迎えた。
だが、その夜、工場に潜んでいたタイ人の子供・マレットと出会ったことで、事態は想像もしなかった方向へ向かう。不法滞在で入国管理局に捕らわれかけていた所を間一髪助けると、はぐれた家族を探しているのだと、守たちに打ち明けた――
2日目の朝、今度は武装した入国管理局の職員が、マレットを連れ去りにハンマーを振りかぶり工場へ突入してきた。守は、仲間たちの協力のもと、敵の撃退作戦を決行する!
ぼくはこんなツイートをしました。
『他者と働く』(宇田川元一 氏)を読んでいて学んだことでした。
私たち日本人という民族は、相手と仲良くするのが、とても得意です。
「空気を読む」という言葉がありますね。
雰囲気を読むのが上手です。
相手の気持ちを考えるのが上手です。
相手の様子を見て、少しずつ距離を縮めていくのが得意です。
いつの間にか、とても親しい関係になっています。
会う回数が多くなったり、一緒にいる時間が長くなったりします。
楽しいんです。盛り上がるんです。
でも、
一人になった瞬間に、はぁーっと肩の力が抜けるような感じを受けることってありませんか?
ちょっと客観的に自分のことを見られる人だと、
私ってなんで疲れちゃってるんだろ?相手に申し訳ないなぁ。
とか
薄情だなぁ。
だなんて、自分のことを責めている人も見たことがあります。
ドラマや映画では、相手のせいにしてしまう人もよく見ますね。
あの人と一緒にいると疲れるんだよね。
とかって。
このコミュニケーションの中で何が起こっているのでしょうか。
実は、ここでは「抑圧」が働いていることが多いのです。
なんとなく仲はいい。
だから、本当は言いたいことがあるけれど、自分からは言わないようにしよう。
なんとなくこの関係を続けて行きたい。
だから、本当は自分の話もしたいけれど、今日は我慢して相手の話を聞き続けよう。
このような抑圧が働いている関係を、馴れ合いと呼びます。
せっかく会っているのに、なんか疲れちゃう・・・
これは、決して健康な関係とは言えません。
映画では、主人公たちの関係は、次のように変容していました。
起 初々しい関係
承 大人たちと戦うことで関係が強くなる
転 とある事件が勃発。仲間割れが起きる
⬇︎<怒涛のような自己開示>
結 深い絆ができる
転と結の間にあったのは、
怒涛のような自己開示でした。
仲間割れの場面で
主人公が自分の本当の思いを打ち明ける。
すると、別の登場人物が自分の内に秘めていた思いを打ち明ける。
また一人。また一人と。
次々に自分の思いを打ち明けていきます。
怒涛の自己開示。
自己開示の嵐でした。
自分のことを大きく見せて、相手に認めさせようとする発言。
これは自己開示ではなく、自己顕示です。
自己開示とは、自分のこころの中にあった思いを相手に届けることです。
「本当は、尊敬してたよ」「本当は、すごいなって思ってたよ」
「自分は、自分のこんなところが嫌だったんだけど、あなたに勇気づけられたよ」
よく相手のことを観察し、自分の解釈を相手に伝える。
映画では、自己開示の嵐でした。
自己開示には、返報性の原理が働きます。
返報性の原理とは、相手に何かしてもらったら、返したくなることです。
自分が心を開ければ、相手も開く。これが周りの人へと次々に起こっていくのです。
この自己開示。なかなか難しいと感じませんか?
でも、この自己開示で解決できる問題はかなりあるかもしれないのです。
エン・ジャパンが、離職理由の調査をしていました。
データはこちら。
2019年の調査では、退職理由の4位に「人間関係か悪かった」と挙がっています。
新入社員が3ヶ月でやめてしまうと、一人あたり187.5万円の損失だそうです。採用経費とか、研修費とかありますからね・・・
多くの人が希望を抱いて就職したにも関わらず、すぐに離職する人の数はまだまだ多いのです。
もしも、お互いがうまく自己開示することができたのなら、止められた離職もあったかもしれません。
この冬、何冊もの組織論を拝読しました。その多くが「個人の内面」に向かっています。最近話題の組織論は、システマチックに考えながらも、一人ひとりに目を向けている傾向です。
もしも、息苦しいなぁと思っている関係があれば、
ぜひ自己開示してみてください。
自分らしく生きると決めた。
自ずと解決します^^
自己開示するなら、誰にどんなことを伝えてみたいですか?