沈黙がリュシオンを包んだ。
霧の季節を前に、6文明は選択を迫られていた。
世界の破滅を再び救うべく、新たな犠牲を生むべきか。
そしてそれは誰なのか。
時を同じくして、重々しい沈黙が支配する「楽園」から遥か離れた白の大地で、ある精霊が予言する。
大天使フリッカ「世界を救うべく1人の人の子が現れるだろう」
歴史は再び動き出そうとしていた。
まだ見ぬ新たな境地を前にして。
皆静まり返る
重々しい沈黙をたったのは黒の文明リッチだった
リッチ「あ、あの〜・・・」
静けさの中、視線がリッチに集まる
リッチ「・・・なんか難しいこと考えてたら、お腹減らない?」
ジークフリート「・・・あぁお前も、お腹空くんだったな」
リッチ「ああ。小食だけど、お腹すくよ、人並みにね」
シーラ「私もお腹減った!じぃじ!ご飯ー!!!」
アルベリッヒ「あ、うん、ちょっと待ってね今日はクラブシーフ、いにしえの卵、ボア・スタンビードのお肉持ってきたよボア捕まえるのすごく苦労したんだから、ほらじぃじ腰に湿布なんか貼っちゃって」
アルベリッヒは腰を見せるが、誰も見向きもしない。
そっと服を整え、腰をさするアルベリッヒ
フレイラ「みんな適当に調理するがいいか?」
リッチ「フレイラいつも悪いな」
シーラ「フレイラの料理だーい好き!」
フェンサー「食費浮いた〜!」
フレイラ「この間新種のデカイ熊捕まえたから、それも肉も少し使おう、めっちゃ武装してて捕まえるの大変だったけど、うまいぞ!」
リュシオンの厨房を借り、アルベリッヒが持参した商材と
リグマの肉を使ってフレイラが腕を振るった
・・・
・・
・
フェンサー「美味しい!タッパーある?残ったやつ持って帰るからね!食べないやつに箸つけないで!!じぃじ!食細いから無理すんな!」
シークフリート「うめぇ!これめっちゃうめぇ!我が血肉となって永劫のトキを刻むがいい」
シーラ「ジーク食べ方汚〜それだからモテないんだよ!外見だけ磨いても女は寄ってこないぞ!すこしはリッチを見習いなよ! にしてもリッチはフレイラの料理本当に美味しそうに食べるよね!」
リッチ「フレイラの料理はいつも美味しいからな」
フレイラ「・・・///あ ありがとう」
時々、冗談も言い合いながら、しばらくの歓談が続いた
「トゥアル・タミナス」の封印が解かれ始めている中
まるでそのことを必死に考えないようにしているかのように
ジークフリート「はぁ〜うまかった!シーラこの後、緑の楽園行かない?」
シーラ「きんもっ!私ナルシスト嫌いなんだよね!じぃじ今日ガルディア乗って来たんでしょ?乗せてって?」
アルベリッヒ「あぁかまわんよ。ほいっ!外寒いからこれ着ていきなさい!」
シーラ「じぃじありがとう!」
皆それぞれ身支度を整える中
リッチの元へフレイラが駆け寄った
フレイラ「リッチ!今日はありがとうな、あの、熊の肉意外と多く取れてさ
料理作りすぎちゃったんだよね、、、もし、よかったら、今晩ご飯食べにこない?」
リッチ「・・・もっもちろん!私が行ってもいいのか?イグニスに吠えられないかな」
フレイラ「あいつはああ見えて大人しいんだ、多分リッチにもなつくよ、
じゃ今夜19時に、わたしの家に来てくれ、突然の誘いなのにありがとな・・・」
リッチ「いや、家に帰ってもケルベロスしかいないから、毎日、毒林檎とウイスキーの繰り返しだから。ありがとう」
フェンサー「会議室閉めるよー!出て出てー」
かつて争いを繰り返していた6つの文明
いまはこうして顔を合わせればたわいもない会話が生まれるほど
各文明のトップの関係は回復していた、
しかし、問題は消えたわけではない。
2000年に1度訪れる「霧の季節」
「トゥアル・タミナス」の封印が解かれ始めている中で、霧の季節は着実に近づいていた。
「世界を救うべく1人の人の子」
果たして誰なのか、今は誰も知る由もない
つづく