ラダック、ザンスカールを3週間ほど旅しました。
途中、ある寺院で砂曼荼羅を見かけました。
僧侶たちが、数週間かけて砂を使って書き上げたものです。
しばらくの間立ち止まって砂曼荼羅を眺めていました。
完成した砂曼荼羅は一定期間(数週間)そのまま保たれるそうです。
その後全ての砂が崩され、その砂は川に流されます。
旅の途上、日々感じたり考えたり、見たり体感したりしたものすべてが、複雑に連関しあって不思議な世界を作り上げます。
なんだか砂曼荼羅のよう。
その世界はmatrixのような、現実なのか仮想なのかが曖昧な世界。
旅を終え日本に帰ると、旅の記憶は流されてなくなります。
曼荼羅は英語でmatrixと訳されることがあります。
とても絶妙な翻訳だと思います。
そんな旅を記録したALISの記事は、流されず残った砂曼荼羅のわずかの砂のように、旅のエッセンスを留めてくれるような気がします。