前回の記事でドミニカ国で生活していた話を紹介しました。
ドミニカ国の生活で印象に残っていることがあります。
それはヘラクレスオオカブトを見つけたこと。
自分は子供の頃から昆虫好きで、とにかく虫ばっかり捕まえていました。
夏休みになるとアブラゼミを大量に捕まえて、カーテンにくっつけて、家の中で大声で鳴きだすような日常でした。
ある時は、カマキリの卵を見つけて家に持って帰ってきて、そのまま忘れていました。
しばらくしたある日カマキリの赤ちゃんが大量に孵化をして家じゅうが赤ちゃんだらけになり、大慌てで捕まえた記憶があります。
当時は昆虫図鑑を見ながら、外国の昆虫たちに憧れていました。
巨大なナナフシや金色のクワガタなど、いつか実際に見てみたいと思っていました。
中でも一番の憧れは世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブト。
いつかヘラクレスオオカブトを捕まえてみたいというのが子供の頃の夢でした😊
それから長い年月が経って、ドミニカに住むことになったのですが、ある時ドミニカにはヘラクレスオオカブトが生息していることがわかったのです。
それを知った途端子供の頃のワクワクが一気に戻ってきて、絶対にドミニカにいる間にヘラクレスを捕まえたいという情熱が湧いてきました!!
ヘラクレスが生息しているとわかった日から、毎日森に入ってうろちょろヘラクレス探しをするようになりました。
ドミニカ国の国土の大部分は熱帯雨林なので森はどこにでもありました。
ですがなかなかヘラクレスには出会えません。
地元の人に聞いても、ほとんどの人は全く興味がないようでした。
時々知っている人もいるのですが、全く興味がないようで、「なんでそんなものに興味があるんだ?」
とか、「日本人はこの虫を捕まえて煎じて薬にでもするのか?」とか聞かれるだけで、どこで捕まえられるかの情報がなかなかゲットできませんでした。
ある時、昔畑で見つけたという人がいたので、その畑に連れて行ってもらったことがあるのですが、やはり見つかりませんでした。
しばらくの間は、かなり熱心に探していましたが、全く見つかる気配がないので、次第に情熱も冷めて行きました。
そんなヘラクレス探しをあきらめかけたある日の夜、いつものように外で涼見ながらビールを飲もうと思ってベランダに出ると、なんだかモゾモゾ動いていました。
一瞬ネズミかなあと思ったのですが、よく見るとオスのヘラクレスオオカブトでした!!
どうやらベランダの明かりをつけっぱなしにしていて、その明かりに飛んできたようです。
なんだか一人でテンションを上がって大騒ぎしてしましました!!
早速捕まえて家で飼うことにしました。
当時写真を撮らない自分でしたが、ヘラクレスだけは興奮して写真に残していました。
立派なツノが生えていて背中が白っぽい感じで、小さい頃図鑑で見た通りの憧れの姿でした。
なんだかひょんな事から小さい頃の夢が叶ってしまいました😆
この子には”ちくわ” という名前をつけました。
なぜこんな名前にしたか忘れてしまいましたが😅
餌はフルーツだったりスポンジに砂糖水を含ませてあげていました。
ヘラクレスオオカブトは中南米に広く分布するそうですが、特にドミニカなどで見られる個体はヘラクレスヘラクレスと呼ばれているそうです。
大きさはちょうど15cmくらい。
残念ながら3ヶ月くらいで死んでしまいました。
もっと餌を研究して栄養をつけさせてあげればよかったと、ものすごく後悔したのを覚えています。
近年では日本でも簡単に手に入るようになりましたが、やはり野生のヘラクレスを見つけたのは嬉しい思い出でした。
子供の頃の夢を叶えてくれた”ちくわ”に感謝です☺️