正泰苑(しょうたいえん)豊洲店で焼肉パワーランチLを食べました。焼肉は外食の中でも特別感があります。消費者が自分で肉を網に乗せて焼きます。この能動性がある点が楽しいです。焼き加減の好みは消費者によって千差万別であり、自分の好きなようにできます。消費者が鉄板で焼き加減を調整できる「いきなり!ステーキ」がブームになりましたが、焼肉の伝統があるでしょう。
正泰苑では専用の冷蔵庫で熟成させた肉を七輪と炭で焼きあげます。本店は東京都荒川区町屋にあり、複数の支店があります。豊洲店は江東区豊洲の「アーバンドック ららぽーと豊洲」にあります。正泰苑初のショッピングモール店のため、お子様限定メニューなどメニューを工夫しています。ららぽーと豊洲のフードコートのコリアンキッチン「ポジャギ」も運営しています。こちらはカルビ重などを販売しています。
正泰苑は1978年創業です。在日韓国人が創業しました。オイルショックで倒産した工場経営者が在日韓国人の常識の「生活が苦しくなったら焼肉屋を始める」にならって開業したと説明します。熱い思いを強調する起業家が多い中で、それで良いのかと思うかもしれません。しかし、やる気や意欲の強調は昭和の精神論根性論に陥る危険があります。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』第十一回「将軍の涙」には「覚悟があっても兵が集まらない」との台詞がありました。生活が苦しくなったら、これをするというものがあることはセーフティネットになります。