軽さと力強さはトレードオフの関係であることが多い。軽くすればその分早くはなるが耐久性や強さを失うのだ。早い動きの軽量級ボクシングと力強いぶつかり合いの相撲のようなものでもある。
フレンチクルーラーは言わずとしれたミスドのカロリー軽量級トップ選手である。そこに力の象徴のもちや強い主張を持つホワイトチョコが組み合わさる。ふつうならこれで重量級のような力となりこれまでの軽さという自分を捨てたということになる。しかしもちはもちフィリングとしてとろっとした柔らかいわらび餅よりも柔らかい。またレモンソースも追加されることで軽量さを演出しているようである。
もちろん表面の演出に意味はない。
一口目からレモンがすっと広がり蒸し蒸しした気分に心地よい。しかしもちフィリングはよくわからず。もう一口、レモンとホワイトチョコレートが甘みと酸味をかき混ぜながら口中を満たしていく。もちは?もう一口、爽やかにたおやかに満たされる。なるほどもちフィリングは感じることこそ難しいもののフレンチと相まってこの優しさを演出しているようだ。全体の酸味と甘みの量はフレンチ生地だけなら強すぎてしまうところをもちフィリングがかろうじて支えているのだ。影の立役者とまでは行かないまでも影のつっかえ棒くらいになっている。