先日、久しぶりに映画館に足を運び、映画を観てきた。
「天気の子」という映画である。
今ではたくさんの方に認知される「君の名は」を描いた「新海誠」さんの新作であるが、
前作が、空前の大ヒットを記録した後の作品...
どうしても前作のヒットが頭をかすめてしまうだろう...というタイミングでの作品だったのではないだろうか。
舞台は東京。
主人公は田舎の島から、ティーンエイジャーらしい悩みを抱え、
上京してくる高校生の少年。
そんな少年が「天候を操れる女の子」と出会い恋に落ちていく物語である。
なんやかんやあって映画を観終えるわけだが、
そんな今回の作品を観終えた最初の感想は、個人的には従来の新海誠さんの作品より
「SFチック」に描かれているな...と感じた。
「君の名は」では、彗星隕石が落下し、村が無くなる描写があるが、
今作では、東京の街が水没してしまう描写や、その水没した街で、水上バスが運行している世界観が描かれる。
そんな物語が東京を舞台に開かれるわけだが、
新海誠先生の作品の見どころとして、
「実際に存在する場所が出てくること」もなかなか面白い。
例えば「君の名は」では岐阜県の飛騨高山、長野県の諏訪湖、
「言の葉の庭」という作品では「新宿御苑」がそのまんま出てくる。
いわゆる、「聖地巡礼」が楽しめる作品に仕上がっている。
そんな今作でも、とある見覚えのあるビルが作中に出てくる。
「代々木会館」
代々木にある廃ビルである。
作中では重要な場所として最初から最後まで登場するビルになっているが、
廃墟好きとして普段から情報を集める自分にとって、この廃ビルが作中にスクリーンに映されることはとても衝撃的な事件だった。
8月に取り壊されたこのビルも公開当時はかなりの巡礼者で賑わっていたらしい。
「聖地」として、廃ビルが賑わいを見せる時代を作ってしまう新海誠...
この絶大なパワーの前にコアな廃墟マニアが泣きをみないことを切に祈る。
それでは◎