とりわけ、普段食べないような料理や、普段は行かないようなお店を選んで食べに行くというのが、出張ならではの楽しみになっています。
東京のような大都市ではお店の選択肢が多いので、街歩きをしながらフラッと目についたお店に入ってみるとか、その日の気分に合わせてお店を選ぶとか、あるいはサイトなどで紹介されているお店を選んで食べに行くということができますよね。
ちなみに、僕はこれまで東京出張時に、ALISで紹介されていたお店へ2軒、行ってきました!
他方で、大都市以外の地域に行くと選択肢が限られていて、「今日のご飯、どうしようかな…」ということがよくあります。
こういう時は、その土地の名物料理を出しているお店に行くか、普段なら選択肢に上がらないようなお店に足を運ぶというような感じになります。
今回はそうした出張のなかで一番思い出に残っている、長野県伊那市でのグルメを紹介したいと思います!
ちなみに、写真はお店の雰囲気もお伝えするために、明るさの修正などはしない形で載せてみました。
長野県伊那市は長野県の南部に位置する山間の町です。
関西からだと名古屋まで出て、名古屋からJRを乗り継ぐと3時間半、名鉄バスターミナルから伊那行きのバスに乗って3時間で着きます。
(う〜ん、遠い…ちなみに、東京からだと新宿からバスに乗って同じく3時間ちょっとで着くようです^^;)
僕が出張に行った時は総勢5人での出張だったのですが、少し早めに仕事が終わった17時ごろ…
どこに行こうか〜と相談していたときに、ひとりが「行ってみたいお店がある」と言って、一軒のお店を勧めてきました。
そのお店が「クロネコ」というお店でした。
伊那市の中心駅である「伊那市駅」から徒歩5分ほどの場所だったので、散歩がてら向かってみました。
外観の写真が手元になかったので残念なのですが、一見して非常に古いことがわかる、木造2階建てのお店が佇んでいました。
よくよく見ると、お店が建っている場所は平地ではなく、段々になっている地面の上に、建物の半分がはるか下の地面から伸びる支柱に支えられているような形で建っています。
この構造を見た瞬間…
と声に出したことを覚えています^^;
外から見ると、中の明かりも薄暗かったので、やってるのかな…と思いつつ、入口の扉を開けてみると、老夫婦がいらっしゃいました。
営業中であることを確認して、中に入ってみると…
えっと…
明らかに柱で支えている部分が上に持ち上がっていて、そのほかの部分がゆがんでいるのがわかります。
あと、明かりのコードが四方八方に垂れ下がっているとか、もう、なんだか…
という感覚にとらわれます。
気を取り直して、空いている席に、といってもお客さんは僕たちしかいませんでしたが、席に向かうと…
いや〜…
と、一瞬でいろんなツッコミフレーズが浮かんでくるビジュアルが目に飛び込んできました。
もうすでにお茶が並んでいますが、念のため隣の席を見てみると…
っていう空間が広がっていました。
ともあれ、みんなお腹が空いていたので、とりあえず席について注文しました。
僕は親子丼(650円)を注文。
他の4人もそれぞれ丼物やそばを注文したと思います。
注文から10分、20分、30分…
30分が過ぎたあたりでチラッと厨房の様子を見ると、どうもおばあさんがひとりで作っているようでした。
おじいさんはいつの間にかいなくなっていました。
5人で一度に違う料理を注文したものですから、どうやらてんやわんやになっている様子…
これは何も言えない…と思い、もう少し待つことにし、そこからさらに30分…
ようやく運ばれてきた(というより、自分たちで席まで運んだ)親子丼がこちら!
いや、本当に出汁が効いていて、具材もたくさん入っていて、ご飯もたっぷりで美味しかったんですよ!
美味しかったんですけれど、なにしろ料理が出てくるまでのインパクトがいろいろと強すぎて、若干、味は脚色されている部分があるのかもしれません^^;
お腹は十分に満足されて、お店を出ました。
そして、あらためて、お店の土台が数本の支柱に支えられているのを見て…
と心の中で願い、お店を後にしました。
お店を訪れたのは数年前ですが、ネットの情報などを見る限りでは、2018年10月現在、まだお店は続けていらっしゃるようです。
旅行に出かけた時の心持ちの広さで、ゆっくりと料理が出てくるのを待つことができれば、味はそう間違いないと思います。
なによりも、「異空間に迷い込んだ?」という体験を面白がることができる方なら、きっと素敵な時間を過ごせるんじゃないでしょうか?
なにかの機会に伊那までいらっしゃることがあれば、ぜひ足を運んでみてください!