秋もだいぶ深まり、越冬準備の熊のごとく秋の食材を食べて、お腹周りが冬を超えても残りそうな勢いです。
どうしましょう。。。
で、そんな状態を忘れるために本を読みました。
MITのメディアラボ所長である 伊藤穣一氏の著書となります。
NHK出版から出ており、200ページに満たないくらいで780円、ちょっとお時間あるときにはちょうど良い位の本です。
この本は、AI, 仮想通貨、ブロックチェーンを表紙に持ってきておりますが、それ以外にも 本全体で7章に分けて、先端技術に焦点を当てて話が展開されております。
で、今回 私が読んで 仮想通貨の事に言及するかと言うと、その積りはありません(笑
何が一番興味を引いたかといいますと
人間拡張。
それは、科学技術を使って人間の身体や認知能力を向上させるというものです。
ひとつの例としてパラリンピックを思い浮かべてみて下さい。
正直私はオリンピックの後、パラリンピックをちゃんと見た事がなかったです。
それはどうも、単純にオリンピック終わったもういいやっていう気持ちと、障碍者の方を特別視する逆差別的な偽善のイメージを持っていたこともあるかもしれません。
ですが、最近の傾向はどうやら違うようです。そんなあまちゃんな話では無く、パラリンピック選手と技術の融合が進んでいるようで、人間が持つ足よりも強靭で能力の高い義足が出てきており、100m世界記録は すでに10.57秒だそうです。
パラリンピックの選手は「障碍者」から「拡張者」に代わるのかもしれません。
そこに倫理的な話は付きまといますが。
で、こういう技術は体をアシストするだけの話では無く、小さいところでは 細菌がウィルスの感染を防ぐために免疫防御するのを利用した遺伝子治療とか、脳をいかに拡張させるか、はたまたコンピューターと脳を直接つなぐ研究なども進んでいます。
それらをMITのメディアラボ所長という立場で言及しているところが非常に興味深いですし、ワクワクしてきます。
こういう本を読んでいると、どうも私の妄想癖が進んでしまいます。
例えば、
将来 人間拡張が進み、脳とAIの入ったコンピューターをつなぎ、計算能力やディープラーニングの結果に即した精度高い判断能力を持ち、更には免疫力も飛躍的に向上して病気になりにくい健康体を維持し、運動能力もオリンピック選手並み、視覚も望遠鏡と顕微鏡のごとく、聴覚もこれまでの可聴帯域より広く
ひとりアベンジャーズ状態の人が出るかもしれない。
そうなった場合、あらゆる能力に秀でた人である拡張人間が もしかすると人類を牽引するのかも。
議論で勝てず、 腕力で勝てず、 情報でも勝てず。そうなると従わざるを得ないですよね。
で、この拡張人間は普通である人には期待せず、自分と同じように能力拡張した人を増やそうとするでしょうね。
クローンで。
これは、ある意味人類の進化なのかもしれません。
そう遠くない将来、ありうるかも。
確かマイクロソフトの上級研究員曰く、人の一生をデーター化すると
3-5TBだそうです。 本当かな?
私のなんちゃって計算をしてみます。
人の一生を80年、これを時間で表すと24時間x365日x80年でやく70万時間となります。
で、皆さん良くみる映画とか画像データーはざっくり1時間当たり1GBくらいですので、70万時間とすると 700TBですね。
最近のハードディスクの価格だと3TBで2万円くらいでしょうか。
700TB記録するには234個必要で、468万円で私の一生を記録できる媒体が購入できます。
そんな風に自分の目でみた そのままが記憶として残せた場合、その画像を使って色んな事が出来てしまいます。
警察の犯罪捜査にも役立ちます。自分の経験の切り売りも出来るかも。
歌手がコンサートで見ている風景を共有したり
新しいビジネスも一杯出るでしょうね。
えー、かなり読書の話から逸脱してしまいましたが、この本から色々と未来を想像させて貰えたのは楽しかったです。
Amazonとかの書評は辛口多いですけど、私個人的には 将来技術に触れるきっかけになる本として良いと思います。
故に、美味しいご飯を食べ終わって少しお暇な時にでも読むこと結構お勧めです。