ALIS CTOの石井さんの記事技術選定: ALISがEthereumを使う理由では、
OSSプロジェクトにおいては開発者コミュニティの大きさがプロダクトの品質、開発の活発さ、将来性、継続性に直結します。
と書かれていました。
オープンソースで成功しているプロダクトの例としては、WordPressが挙げられます。Historical trends in the usage of content management systems for websitesによると、ウェブサイトを構築・運用するツールでのWordPress採用率が、2018年4月には30%を超えたようです。
WordPressは、フルタイムで開発をおこなうメンバーがいます。しかし、それだけではありません。多くのユーザーが、WordPressの開発に参加しています。典型的には、ウェブ制作会社やレンタルサーバー会社で働きつつ、WordPressにかかわっている、というようなケースですが、全く仕事とは関わりない方もいらっしゃるようです。
WordPressにこんな機能があったらいいな、と思ったら、自分でコードを書いて改善していけます。WordPressを多くの人で改善していった結果、現在の WordPressの発展があるのだと思います。
実際、WordPressの開発コミュニティは非常に大きく、2018年10月時点の最新メジャーバージョン4.9系では、コア貢献者に約500人がリストアップされています。
オープンソースのプロダクトであれば、GitHubなどソースコード管理のデータを見れば、どんなメンバーが関わっているか分かることが多いです。
WordPressが凄いな、と思ったのは、プロダクトのダッシュボードに掲載している点です。ダッシュボードに掲載することで、「多くの人が関わっていること」を多くのユーザーに知らせています。
WordPress4.9には私の名前は掲載されていないですが、古いバージョンではコア貢献者として掲載されたことがあります。自分の名前を探したり、知り合いの名前を見つけたりでき、とても嬉しかったことを覚えています。
ALISが発展するのかどうかは、正直なところ、まだ分かりません。
とはいえ、WordPressから学べることはあるように思います。
● ユーザーによる改善が取り込まれる
● 改善を目につきやすいところに掲載する
といった仕組みを採用すれば、より良くなるのではないでしょうか。
私が公開しているWordPressプラグインはこちらから。