こんにちは。なかまるです。
間があいてしまいましたが、「本当にあった証券会社の話」、第4話です。
↓前回のお話
■同期との研修会
入社して数年間は、年に何度か本社に集まっての研修会がありました。
全国各地に散らばった同期たちですが、そういった機会のおかげで同期達の間では良好な関係を築いていました。そのため、私は情報収集に勤しみます。
というのも、これまでの状況から、現在の上司に尊敬など微塵も感じていなかった私の選択肢はすでに以下の2つになっていました。
ⅰ.他の支店・部署への異動を懇願する。あるいはその時が来るまで耐える。
ⅱ.退職(転職)をする。
この選択肢から私がどちらを選ぶべきか、そのための情報が欲しかったのです。正直、可能であれば選択肢ⅱは避けたかった。就職活動(転職活動)はしんどいのです。就職活動に力を入れなかったからこんな状況にいるのに(詳細は第0話「就職活動をした時のお話」参照)、まだそんなことを考えていた私。こういうところが、社会不適合者という感じですね。
しかし、その選択肢は研修会を通じて自ずと決まってしまうこととなりました。同期達との話で、他の支店・部署の様子を聞いたのです。
どこの同期からも出てくる話は同じでした。
毎日怒鳴り、罵倒し、ときに手を出すことが仕事の管理職。それを黙って聞いて、「すみません」しかいえない社員。
数値の達成のために無理な提案を指示する管理職。黙って高齢者へと強引な勧誘をする営業員。
「ああ、この会社にいる限り、どこに異動しても同じだな。」
そう考えるようになりました。
それでもなんだかんだ行く先が決まるまでは、、
と思い、すぐに退職はしませんでした。
■課長 VS 先輩
これまでのお話しでは、私自身のことをベースに上司とのやり取りを書いてきましたが、もちろん先輩と課長にも同様のやり取りがありました。
特に気になったものをピックアップしてみます。
■課長に嫌われた先輩
数値は未達となる営業員が多いのですが、その中でも特に詰められていたI先輩がいました。(未達成となるのは、目標が厳しいのも営業員が無能なのも両方の要因があると思いますが、今となってはここを議論してもしょうがないので「わりとみんな未達成になるもの」としてお考えください)
I先輩はあまりコミュニケーションが得意ではなく、特に課長を前にすると意思表示をほとんどしませんでした。そういった人格が気に入らないのか、課長は毎日のようにI先輩をみんなの前で怒鳴って殴って指導していました。
後になってI先輩に個人的に話を聞いたところ、会社や上司の方針に納得がいかず、「本当に運用を必要としている富裕層に」「本当にオススメできる商品を」という考えのもと、独学でしっかり勉強した上で営業をしていたようです。その方針もあってか、顧客との関係性を築く能力は高く、一度の取引額は大きなものが多かったです。それを課長が理解することは一度もなく、目標数値を大きく上回っても「たまたまだろ」とか「なんで毎回できねえんだよ!」といったように怒られていました。
考え方がこんなにも凝り固まっている人間が管理職だと、会社としても明るい未来が見えませんね。
しかも課長は、I先輩がいないところでは、
「おれ、あいつ嫌いなんだよ。気持ちわりいだろ。」
と公言しています。幻滅です。それはもう仕事としての指導ではないです。私情を挟んでいます。
■自らの資金を使った先輩
このお話はいたってシンプルです。
目標未達成が続いた若手営業員が課長に詰められ、言われた一言。
「達成できねえならてめえで投信買えばいいだろうが!」
毎月の目標達成のためにそうするのは正直現実的ではありません。若手営業員が出せるような金額の目標ではありませんから。私は課長のその言葉は本気で買えという意味ではないと思っていました。
が、自ら買った先輩がいました。金額は分からないですが、目標には到底及ばない額でしょう。買ってしまう先輩のことも理解できませんでしたが、そういう指導をしたのは課長には違いありませんでした。
こんなことまでよしとしてしまう会社(上司)が実在していたんですね。
■課長がよくじゃれていた先輩
課長が暇なときよく話しかけていた先輩がいました。Y先輩です。話しかけるといっても、日常会話とか雑談というよりは、いつ達成するんだとかなんでできねえんだよとかそういう話です。課長としてはスキンシップ的な感覚でよく絡んでいたのでしょうが、それが痛々しかったので、私は見ていられませんでした。
Y先輩の席は私の席の隣で、課長が絡みに来ると、
Y先輩‐課長‐私
という配置になります。その状況で課長が毎日していた絡みが、「輪ゴム」です。
輪ゴム鉄砲を飛ばしたり、ゴムパッチンをしたりとやりたい放題です。
お客さんと電話しているときも横で構えて、注文なしに電話を切ると、ゴムパッチンが炸裂します。
横で構えられながら営業の電話をする時のY先輩はどのような気持ちだったのでしょうか。そしてお客さんの反応が良くなかったり、注文を取れなさそうな会話になったり、その瞬間もう毎回絶望する気がします。
Y先輩の頬や腕には、毎日真っ赤にミミズ腫れが出来ていました。そうなりながら営業を続けるY先輩を理解できませんでしたし、見ていられませんでした。
…と、いろいろな人がいろいろされていますがもうまもなく退職を決心します。その話はまた次回にさせていただきます。
では、今回はこのあたりで。