我が子は、食べこぼしが多い。
子どもは夢中で食べるし、夢中で食べてるかと思えば集中力がなくなって遊び始めたりする。
だから食べこぼしは、仕方がないと思っていた。
しかしある時から、長男5歳の食べこぼしが減った。
使うお皿と座る椅子を変えたからである。
「食べこぼしは、仕方がない」と思いつつも、食事のたびに食べかすをそうじするのは、大変だと感じていた。
モンテッソーリの教育方法で、「汚してしまったときは、自分で片づけをさせる方法を教えて、自律をうながす」とあった。
その通りにやってみた。長男がじぶんの食べこぼしの多さに気づき、改善されないかと期待した。
期待は外れる。そんなに簡単にはいかない。
長男は嫌がらずに掃除をするが、食べかすの多さを気にする様子もなく、ざっくりと片づける。
掃除をしてくれるだけ有り難いが、結局のところ食べかすのふきのこしを、私が片づける。
またある時は、
「食べこぼしが増えてしまうと、作ったママも悲しいよ」、「R君が作ったご飯を、ママがこぼして食べていたらどう思う」
と情に訴えてみる。
こちらも全く効果なしだ。
食べこぼしが減るまでの、道のりは長そうだ。
ある時友人と話していて、何気なく食べこぼしの悩みを相談してみた。
「その子にあった食器を使わないと、食べこぼすのはとうぜん」と友人。
「食器…!」
私は長男の食べ方や、食べる時の本人の意識に問題があると思っていた。
子どもが使いやすい、軽くて持ちやすい皿をつかっていた。だから問題ないと思っていた。
友人がオススメしてくれたのは、森正洋デザインのユニバーサルプレートだ。
サイズは14センチから21センチまで、幅広くそろえているので、成長や食べるメニューに合わせて、サイズをえらべる。
お皿のふちの形が滑らかで、カトラリーと接してから、たべものをすくいあげる時に、こぼれにくい。流れるように、すくえるデザインだ。
「あと椅子も、からだにあったもの使ってる?」と友人から聞かれた。
そういえば、長男は次男が生まれて、兄になった自負からか、大人の椅子に座りたがるようになった。
それから大人の椅子に座らせていた。だから体と机の間にすき間が多く、そわそわと座り方を変えている。
stokke のトリップトラップが使いやすいようだが、自宅に類似のいすがあったのを思い出した。成長に合わせて、座る位置の高さを調整できる。
ストッケ トリップトラップ ナチュラルwww.amazon.co.jp
アドバイス通りに椅子と食器を変えてみた。
すると嘘のように、食べこぼしが減った。
落ち着きのなさは変わらずである。しかし体が机にフィットしたことで、食事に向かう姿勢が変わった。
ユニバーサルプレートを使うことで、たべものを簡単にすくって、口まで運べるようになった。
お箸とお椀で食事をするときは、まだ練習が必要ではあるが、目覚ましい変化だった。
今回の件を経て、少し考えれば気づきそうな問題点も、盲点になってしまい、意外と気づけないことがあることを知った。
何気なく友人に聞いてみたことが、気づきのきっかけになった。
ときどき頭のモヤモヤを外に出してみることで意外な角度からの解決策にたどり着けることを知った。
いつものあたりまえを、時々見直してみようと思う。