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COVID19で日本のサラリーマンの生産性は上がるか

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  • 連獅子
  • 2020/04/08 05:10
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緊急事態宣言を受けて、私の所属する政府機関でも、基本的に在宅勤務という方針が出されました。ただ、業務の性質上、在宅では絶対にできないものがあり、週に1~2回、出勤するという、妥協策をとることになりました。

そんなわけで、昨日はスーツケースをもってオフィスに行き、外に持って出ても良い書類やら、私物の書籍やら、増えすぎたお菓子やら(?)を持ち帰りまして、本格的な在宅勤務の態勢をつくっていくこととなりました。

ただ、私は現在の職に就くまえから、週に2日のテレワーク勤務をしていましたので、急ごしらえでなにかやる、ってわけでもないのですが、この緊急事態宣言解除後の世の中も考えつつ、テレワークでの働き方の効能としてちょっと思うことを書いてみたいと思います。

テレワーク先進国アメリカでは

もともとテレワークは1970年代前半に、NASA出身のエンジニアが発起して、「テクノロジーを使って、通勤なしで仕事ができるか」を試験的に実施したことから始まりました(豆知識)。
米国では1990年代からIBMをはじめとする大企業ががテレワークを行っていましたが、2013年にはYahooがテレワークを禁止し、2017年にはIBMが「出社 or 退社」を迫るということで大きなニュースになりました。

しかし、こうしたテレワークの見直しという風潮は定期的に起こりつつも、米国では現在も高い比率でテレワークが実施されており、政府機関等においても半数以上の職員がテレワークだったりという状況にあります。

日本のサラリーマンはテレワークに向いているのか

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たびたび議論になるのは、テレワークではどうしてもサボってしまい、生産性が落ちてしまうとか、秘密保持が徹底されないとかいう、モラル的な観点です。私としては、これは企業側(使用者側)が仕組みをきちんと作ることでかなり改善できるところかと考えています。生産性に関しては月次の仕事量、成果を数値として評価する(数値のみでドライに評価することが大事な点です)、秘密保持については、いわゆる営業秘密情報とそうでない情報とを区分して、外に出してもよい情報に関してテレワークを実施すること、逆に秘密情報についてはオフィスワークにすること、という切り分けができると解決しやすい問題です。

働く側からすると、オフィスにみんなで集まると、悪い言い方ですが、互いに監視体制が構築され、他人の目がある以上はキッチリ働く、という意識もでるでしょう。しかし、これも例えばコアタイムにおいてはカメラをオンにしておくとか(音声は切っても良いかもしれません。生活音というのはかなり大きいので)、ごく簡単な5分程度の定時ネットミーティングを午前と午後に行うとかの対策で「他人の目」を意識するようになります。特に日本人は「完全な自由」に慣れていませんから、こうした対策によって逆に安心感を得られるという人も多いように思います。

週2~3のテレワークをやっていて思うこと

私はおおよそ週2のテレワーク、逆にいうと週に3日はオフィス仕事という勤務を10年以上やっています。私も当初は時間をうまく使うことができず、テレワークの日には午後にならないと仕事がスタートできなかったり、そのせいで夜遅くまで作業をしたりということがよくありました。生産性という点では単位時間あたりの生産性はかなり落ちていたと思います。

しかし、週3の出勤と週2のテレワークという生活を一ヶ月ほどやってみると、出勤も1日おきだったりしてストレスがなく、また、テレワークをやるにあたってもオフィスで「明日、家でやる業務はこれ」と1日分くらいの仕事を用意するのはさほど大変なことではないことに気づきます。

そうすると、「職場に行く」というストレスが不思議と解消され、家にいても予め用意した仕事をこなせば業務終了、という仕事の枠ができるので、業務にメリハリがついて、全体としては生産性が上がっていきました。

ズバリ、テレワークは日本人向き

2020年(にやる予定だった)のオリンピック開催を見据え、また、働き方改革の旗印で日本でも多くの企業でテレワークが実施されるようになってきましたが、2020年4月の調査では、日本人サラリーマンのうち、テレワークに不満と答えている割合は13%ほどしかありません。

記事には、「仕事以外の無駄なコミュニケーションが減ったのでかなり仕事に集中出来る」「お酒の付き合いが減り健康的な社会生活が送れる」といった点が満足度が高いという記載がありますね。これはまさにテレワークの良さですね。オフィスでの人間関係が限定的になるおかげで、日本人サラリーマンの抱えるストレスの最大要因である「人間関係」が適切なものとなるからでしょう。

これまではテレワークを行う従業員は特別な目で見られたりもしましたが、新型コロナウイルスの対応で、多くのサラリーマンがテレワークを行うようになりました。同調圧力の強い日本人にとって、気兼ねなくテレワークを行うことができるようになることで、おそらく最初のうちは生産性が落ちるかもしれませんが、慣れてきた頃には従来同等、いやそれ以上の生産性を実現できると予想しています。ストレスが軽減されることで、QOLも上昇し、まさに「働き方改革」の目指すところになるのではないでしょうか。

ちょっと不謹慎かもしれませんが、新型コロナ対策の緊急事態宣言がこれからの日本社会に良い影響を残すように、いまの状況を前向きに捉えていきたいと思います。

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では今日はこのへんで。

 

 

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  • @renjishi
弁理士資格、1級知的財産管理技能士資格等を持つ知財系ゆとり。現在は某政府機関に所属。FXやポイントサイトなど、国家公務員でもできる副業を模索中。

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