冒頭、若い女が松明を持った村人達に襲われようとしています。
「嫌だ!!助けて!!!」
ずぶ濡れになって泥沼にハマって動けない女の子
そしてこの村ではヤギ怪人がおかしな呪文を唱えて人々を洗脳し、操っています。
女の子は這って逃げてどうにか村を出て一般道路まで来ました。
助けを求めてトラックの前に倒れる女の子
「しっかりしろ!大丈夫か?しっかりしろ!」
トラックの運転手はいい人そうで幸運でした。
ここで女の子の学生証が落ちました。
学生証を拾うトラック運転手
「島崎茜…」
光太郎は杏子を後ろに乗せてバイク走行中
光太郎「茜さんって君の同級生の?」
杏子「うん!親友よ!高校の…それで茜にだけはキャピトラの電話番号教えといたの!アドレス帳に書いてあったのを見て看護婦さんが知らせてくれたのよ!」
あの喫茶店はキャピトラというんでしたね。
茜は勿論、島崎茜のことです。命からがら村から脱走した茜は病院に入院になりました。トラック運転手が優しい人で良かったですね。
光太郎と杏子は茜の見舞いにやってきたのでした。
杏子「3日前かな…土曜日!久しぶりにお兄さんのいる田舎へ帰ったのよ!それがどうして…」
光太郎「確か朝日村だって言ったよね群馬県の?」
杏子「うん…でもそれがどうかした?」
光太郎「うんうん…今、話題になってるからさ!あれだよ!」
病院の待合室のテレビで朝日村についてのニュースが流れています。
「10日後に予定されている国際平和友好会議において活発な論議がなされるものと世界の注目を集めています。会議はまさに21世紀人類の平和と友好を象徴するに相応しい自然の地、ここ群馬県朝日村に各国からの特使を迎えて行われるものであります。」
ゴルゴムのアジト
ダロム「何が21世紀、人類の平和と友好だ!思い上がりおって!見ておれよ!傲れる人間共!!」(なんか僻みが前提にあるような気がしてならない発言です。)
ダロムさんがやけに興奮しています。
バラオムとビシュムは黙っています。
光太郎と杏子は茜の病室にやってきました。
茜は憔悴しきっている様子です。
杏子「茜!」
茜「杏子…」
杏子「茜!」
茜「杏子!!!ワアア!」
茜は泣き出します。
杏子「茜!一体どうしたって言うの茜?何があったの?」
茜「それが私にもよく思い出せなくて!思い出そうとすると…嫌〜!!!助けて!!!」
茜は錯乱状態です。
杏子「茜!!しっかりして!!落ち着いて!!」
茜は泣き続けています。
光太郎は茜の錯乱状態の凄まじさに異様なものを感じた様子です。
茜は気を失ってしまいました。
光太郎と杏子は医師から説明を受けます。
光太郎「ショック状態?」
医師「ええ…それによって部分的な記憶障害を引き起こしたんです。何か相当強い精神的なショック、あるいは恐怖を体験したものと思われますね!」
光太郎「恐怖?」
杏子「先生!治るんですか?」
医師「それはもう少し様子を見ないとね!」
その時、看護師が焦りまくってやってきました。
看護師「先生!!島崎さんがいません!」
皆、慌てて茜を探します。
茜は夢遊病にでもなったような感じで階段を上に登っていってます。
光太郎と杏子は外を探しています。
光太郎「駄目だ!いないよ!」
杏子「いないわ!」
光太郎「よし!行こう!」
茜は屋上にやってきました。
目の前にはヤギ怪人の幻影が見えており、何やら呪文を唱えて茜を洗脳しています。
光太郎と杏子は外を散歩中?の病院の患者達が屋上を見上げて大騒ぎしているのに気が付きます。
見ると茜が柵をまたいでおり、飛び降り自殺をしようとしています!!
光太郎は慌てて屋上に向かいます。
(変身してジャンプすればいいと思うんですが杏子の前で変身できないらしく階段を使っています。)
茜は顔が幽霊のように青白くなっており、ヤギ怪人に誘導されています。
光太郎は屋上にやってきました。
光太郎「茜さん!」
茜はヤギ怪人の呪文が終わり、我に返ったらしく下を見て「キャー」と悲鳴を上げます。
しかし我に返ったのは一瞬だったらしく飛び降りました。
杏子は目を覆います。
杏子が恐る恐る顔を覆っている手を離して見上げると光太郎が茜を引っ張りあげようとしています。
杏子「光太郎さん…」
光太郎は改造人間なので怪力で茜を片手で引っ張り上げます。
(普通なら自分が一緒に転落死する結果になります。)
杏子は茜が助かったのを見て「良かった…」と安堵の表情
医師や看護師、入院患者からも拍手が起きます。
ナレーション
さらに激しい恐怖とショックに襲われて茜の症状は悪化した。南光太郎は直ちに群馬県朝日村に向かった。茜をあそこまで追い込んだ原因がそこにある。光太郎はゴルゴムの影を見ていた。(この頃から既になんでもゴルゴムのせいにする思い込みの激しさが始まっていたようです。まあ事実そうなんですが…)
朝日村に到着した光太郎はいきなり揉め事に遭遇
子供達が畑を踏み潰して野菜を台無しにするという罰当たりな行為をしています。
「やめろ!家の畑に何するんだよ!!」
1人の男の子が止めに入ります。
しかし4人相手に勝てるわけもなくやられています。
「やめろ!」
「食わしてやる!」
野菜を無理やり男の子の口に突っ込むイジメっ子達
「やめろ!」
光太郎は止めに入ります。
「何やってんだ!!」
光太郎を見る4人の子供達。
ガンつけています。
光太郎「いい加減にしろ!」
しかしここで大人達もやってきます。
そして揃いも揃って様子が変です。
光太郎「何なんですか一体?」
若い男が光太郎にボディアタックをします。
そして爺達につかまれる光太郎
若い男は男の子の胸ぐらをつかみます。
男の子「やめろ!」
光太郎「やめろ!!」
若い男「村長はどこだ?」
光太郎「やめろ!何すんだ?離せ!!」
若い男は男の子に「村長はどこなんだ?」と迫ります。
その時、何やら鐘を鳴らす音が!!
何かの合図らしいです。
若い男「お祈りの時間だ!ヤギ様にお祈りを捧げるんだ!」
若い男は男の子を離して帰るようです。
村人達も続きます。
光太郎「ヤギ様…」
「ヤギ様にお祈りを!ヤギ様にお祈りを!」
村人達はヤギ怪人を崇拝しているらしくカルト宗教みたいにハマっているような病的さです。
若い男は自分の家に戻りました。
光太郎「おい!待てよ!」
光太郎は後を追いますが、ピシャリと戸を締める若い男
玄関の表札を見ると島崎という名字です。
光太郎「まさかあいつが茜ちゃんのお兄さん?」
光太郎は障子のすきまから中を覗き見
すると何やらお祈りを捧げているお兄さん!
他の家でもヤギ様の人形にお祈りを捧げています。
光太郎は村人の異常な様子に物凄い違和感を感じています。
光太郎「何だこれは…?」
男の子がここで光太郎に話しかけます。
男の子「お兄ちゃん!茜お姉ちゃんの友達なの?」
光太郎「知ってるのか茜さんを?」
男の子「来てよ一緒に!」
光太郎「おい僕!おい!」
男の子「こっちだよ!」
光太郎は男の子についていきます。
男の子は光太郎を洞窟の中に連れてきました。
男の子「お祖父ちゃんただいま!お祖父ちゃん!」
1人の老人が洞窟の中にいました。
男の子と光太郎には気付いておらず頭を抱えている老人
男の子が肩に手を当てると怯えたようにビクッとする老人
老人「守!どこへ行ってたんじゃ!探したぞ!」
守「心配だったんだよ!家の畑が!」
老人「そりゃ分かる!しかしな!」
ここで光太郎の存在に気付く老人
光太郎は自分がこの村にやってきた理由を話します。
老人「何!茜ちゃんが病院に!」
頷く光太郎
老人「村長のワシがもっとしっかりしておけば…」
老人は朝日村の村長でした。
光太郎「一体何があったんですか?」
村長「3日前でしたか…ワシは孫の守を連れて近くの川に釣りに行き、半日ほど村を留守にしたんです…そして帰ってきてみたらどういう理由か村の連中が何やらおかしなもんに取り憑かれてちまっておって…」
光太郎「ヤギ様…」
頷く村長
村長「そこへ丁度あの茜ちゃんが久しぶりに帰ってきたんです…」
回想シーン
茜「お兄ちゃん!茜よ!」
茜が呼びかけますが茜の兄である隆は全くの無反応です。
その時にどこからともなくヤギ怪人の呪文が聞こえてきました。
村長も茜も守も頭を抱えて苦しみます。
突然、隆が茜の首を締めようとします。
村長「隆!何するんだ!やめなさい!!」
守も必死に止めています。
村長は突き飛ばされて倒れます。
しかし必死に茜を隆から引き離し、必死に茜を連れて逃走!!
村長「ワシの足じゃとても山越えは無理じゃ…そこで茜ちゃんに1人で逃げて誰かにこのムラのことを伝えてほしい!そう頼んだんですが…」
ナレーション
村の異変の裏にゴルゴムがいるのはもはや間違いない。光太郎は1人引き返した。
光太郎は村の人々が松明を手にどこかへ向かっているのを目にします。
山の方へ向う村人達
光太郎は不覚にも見失ってしまいます。
光太郎「どこへ行ったんだ…」
守「お兄ちゃん!」
守が光太郎に声をかけます。
光太郎「守君!駄目じゃないか!村長さんと一緒にいるようにあれほど!」
守「皆がどこへ行ったのか知りたくないの?」
光太郎「知ってるのか?」
守「あそこだと思うよ多分…毎晩あそこからお祈りの声聞こえるもん!」
光太郎「よし!案内してくれ!」
光太郎は守についていきます。
守「この下だよ!」
お祈りを捧げる村人達がいました。
そして光太郎は祭壇の上にヤギ怪人の姿を発見!!
光太郎「やっぱりゴルゴムの怪人か!」
ヤギ怪人は呪文を唱えて村人達を洗脳しています。
隆もヤギ怪人を崇拝しています。
何やら紫色の煙が立ち込めて村人達を覆っています。これが洗脳する煙らしいです。
ゴルゴムのアジト
ダロム「人間共にとって平和と友好のシンボルとも言えるあの村の連中が10日後我らの意のままに動き欺瞞に満ちた会議の席になだれ込みこれを破壊する!」
バラオム「ふん!平和と友好どころかそれを機に国際間のいがみ合いが始まるのは火を見るよりと明らか!」
ダロム「そうなれば我らが直接手を下さずとも人間同士が勝手に争い滅ぼし合う!我らゴルゴムの勝利だ!」
ビシュムは黙って聞いていてほくそ笑んでいます。ダロムはキモい笑い。バラオムは頷いています。
3神官とも性格悪すぎです。
ヤギ怪人の式典をまだ見学している光太郎と守
光太郎「駄目だ…この呪文を聞いたらいけない…煙を吸っちゃいけない…」
光太郎は頭を抱えて苦しみ始めます。
そして守が光太郎に襲いかかります。
光太郎の首を締める守
守の目が紫色の光線を放っています。
守を突き飛ばし、気絶させる光太郎
ヤギ怪人は2人に気付いており、光線を放って来ました。
光太郎は気絶した守をおぶって逃走
2人のことが気になった村長がやってきます。
村長「光太郎さん!」
村長は守を見てすぐに守の異変に気付いたようです。
村長「まさか守まで!」
光太郎は何も言えません。
村長「おしまいじゃこの村も…10日後の国際会議のために来られる特使の方々に何て…」
光太郎「それだ!それですよ!」
村長「はあ?」
耳栓を外す村長
光太郎「ゴルゴムの狙いはそれだったんだ!」
村長は洗脳されてしまった守を縛り付けます。
村長「守…ゴメンよ…」
光太郎は村長の家にやってきています。
村長「連中はこのワシを探しておった…村長ワシを取り込めばこの村は完全に押さえられる…そのゴルゴムとやらは考えたに違いない…ここにおれば必ず連中は現れる…」
光太郎「危険です!ここは僕に任せて下さい!」
村長「いいや!ワシゃこの村の村長です!
光太郎「しかし!」
村長「何!こいつさえ外してしまえばあの呪文を聞くこともない!あの時だってそれで助かったんじゃ!」
耳栓を外す村長(耳栓してた方が呪文聞こえないと思うんですが、ここは意味不明です。)
「この人は身を呈してこの村を…絶対にゴルゴムから守るんだ!」
心に誓う光太郎
さて夜になりました。
ヤギ怪人から洗脳されている村人達は予想通りに村長の家を襲撃します。
家の中に松明が投げ込まれます。
火の海と化す村長の家
村長はヤギ怪人の呪文に洗脳されそうになりますが、使命感が強いためなのか洗脳されません。やはり洗脳されそうになったら耳栓を外しているようです。耳栓してた方が不味いってことらしいです。
村長「皆!!!」
座布団で叩いて火を消す村長
村長「皆、目を覚ましてくれ!!」
必死に呼びかける村長
村長「ワシの言うことを聞いてくれ!頼む!!」
トチ狂ったのかドアを開けようとする村長
ドアが釜で破壊されます。
危うく村長は釜で斬り付けられるところでした。
窓ガラスも割られます。
障子も破られて村長の家は大変なことになりました。
これって全部復元するのに相当お金かかりそうです。
光太郎は机を立て掛けてバリアーを貼り、襖をしめます。
農具で武装した村人達は次々と家の中に入ってきました。
ヤギ怪人の呪文は響き渡っています。
なんと屋根裏まで破壊されて上からも村人が襲ってきました。
武装した村人達に包囲されて万事休すの光太郎と村長
光太郎「やめろ!!」
村人を押し倒す光太郎
隆が光太郎に襲いかかってきました。
これをはねのける光太郎
村人達とバトっている光太郎
「やめてくれ!!」
村長は押さえつけられています。
その命は風前の灯です。
光太郎「やめろ!!」
光太郎は縛り付けてある守を抱きかかえて、村長を救出。
光太郎「さあ早く逃げてください!」
守を村長に預けて2人を逃がす光太郎
光太郎は襲ってくる村人をぶっ飛ばします。
「罪のない人間の心を自分の思うままに操るゴルゴム!!」
光太郎の十八番の許さん!!!が出るかと思えば出ません(笑)
「変〜身!!!」
仮面ライダーBLACKに変身する光太郎
「許さん!!!ゴルゴム!!!」
出ました(笑)
村長の家の中で変身してヤギ怪人のいる山の中の祭壇に向かうBLACK
それは別にいいんですが、洗脳された村人達を放置して行くと村長と守は捕まって殺されかねないと思います。
しかしBLACKはヤギ怪人を成敗に飛んでいってしまいました。
相変わらず身体から湯気が出てるBLACKです。
「仮面ライダーBLACK!!」
ヤギ怪人の前でカッコつけたポーズを取るBLACK
ヤギ怪人「………………」
ヤギ怪人は炎を操りBLACKに向けて大爆発が起きます。
そしてぶっ飛んで倒れたBLACKが起き上がったところに飛び蹴りをかますヤギ怪人
ヤギ怪人は角から紫の煙を出して、そこから爆発を起こしてBLACKを攻撃!!
バトルシーンが明け方のような薄暗さでヤギ怪人の姿もボヤケているところが不気味さを増してていいですね。
炎を自在に操るヤギ怪人
「バトルホッパー!!」
BLACKはバトルホッパーを召喚!!
無人バイクのバトルホッパーは東京の光太郎のアジトから群馬県朝日村まであっという間に到着!!!
バトルホッパーでヤギ様をはねます。
そして「ライダーチョップ!!!」
ヤギ様は可哀想に角が折られてしまいました。
すると急に周りが明るくなりました。
ヤギ様の角から出される紫の煙が周囲を薄暗くしてたのですね。
「ライダーキック!!!」
今回はライダーパンチとライダーキックではなく、ライダーチョップとライダーキックのコンボでした。
ヤギ様は爆散!!!
茜は病室で目を覚まします。
杏子「茜…」
茜「杏子…私、一体今まで何を?」
杏子「良かった…治ったのね…茜!!」
茜に抱きつく杏子
そこに光太郎が隆を連れて入ってきました。
茜「お兄ちゃん!!」
隆「茜…」
茜「お兄ちゃん〜!!」
隆に抱きつく茜
隆「悪かったな…茜…」
杏子と光太郎は嬉しそうに2人を見ています。
平和と友好の国際会議は無事に開催されました。順調に会談は進んでると新聞記事に書かれています。
特使達との友好ムードに村長さんも嬉しそうです。
光太郎も笑顔で特使達を見ています。
ナレーション
仮面ライダーBLACKは改造人間である。その怒りと悲しみが今またゴルゴムの卑劣な陰謀を叩き潰した。人間の自由のために彼は戦い続ける。今日もそして明日も。(毎回ご機嫌なナレーションです。)
この第5話ですが多分、子供の頃にこの第5話から仮面ライダーBLACKの存在を知ったと記憶しています。第1話からは観てません。遅れて仮面ライダーが放送されていることに気付きました。テレビで観たのではなくラジオで聴いたと記憶しています。ラジオでテレビ番組の音源が流れてて仮面ライダーやってると知ったパターンでした。
迷路を走る光太郎のタイトルが好きです。薄暗い中でのヤギ怪人とのバトルが怪奇色を強くしてていいですね。明るいところで戦ってたら怖さが半減します。
しかし光太郎は2話連続で自殺志願者を転落死から守っています。
ゴルゴム許さん!!というセリフはかなり流行したんですが、この第5話から始まっていたようです。