子供のころ、父親が好きなまい泉に、しばしば連れて行かれた。元銭湯だったというとんかつ屋で、自分が頼んでいたのはいつもミックスフライ定食だった。
子供のころからあんまり肉が好きでなかった、というか、
脂身が苦手(これはずっとなので、遺伝子情報レベルの嗜好かと思う。)で、とんかつは、ロースだと、外から見えないけれど、中に、分厚い脂身のじょりっとじゅわっとしたのが潜んでいるのではないかと心配だったため、とんかつはヒレカツだけ食べる。
家で親が入っていた生協では、平田牧場の豚肉を扱っていたのだが、班購入していたので、毎月、一頭買いの豚肉の部位を、班のメンバーで分けないといけない。
ヒレが欲しい!と言っても、割り当てられるかは、順番。
そうしてヒレが入手できた時は、お楽しみのヒレカツ!
翌日弁当がある場合は、弁当にも入れてもらっていた。すだちも添えて。
(祖母が徳島出身だったので、すだち乱用家庭。味噌汁にも、すだち絞る。)
とんかつは、ヒレカツが好きで、ロースのとんかつは食べない、と、友人に言うと、たいがい、ええ~~つ ロースかつが美味しいんじゃん!ヒレなんて・・・と言われる。そういうのは、だいたい、男であり、女にはヒレカツ好きも多い。
大親友は、グラフィックデザイナーで、おしゃれ系、ネイルもまつ毛エクステなどの美容にもお金使い、女性らしさをキープし続けているのだが、食については、ラーメン大好き、かつ丼大好き。
彼女とまい泉行きたいねーと言っているうちにそうとう月日が経ってしまった。
他の、まい泉好きの友人とまい泉の話した時に、その人が、
まい泉って、サントリーに買われちゃったんですよね、それ以降、ついてた赤だしのお汁が、赤だしでなくなり、メニューも随分変わってしまったと言っていた。
それも何年も前だけど。←2008年にサントリー事業譲渡とあった(まい泉の今の社長のお父さんって、元近鉄バファローズの監督の、岡本伊三美さんだとか・・・)。
大親友の誕生日、どこ行こうか~ということで、あ、じゃあ、まい泉行こうか!と、超久しぶりにまい泉にランチしに行った。
まい泉のホームページなどのメニューには種類あまり出てないのだが、実際に行くと、種類多く、どれにしようか散々迷った結果、季節の御膳みたいなのがあって、まいせんで刺身とか蕎麦とか要らないんだけどなぁと思いつつも、それにした。
1500~1600円位だったかなぁ・・・
豚肉の種類によって、結構高いのとか色々あるが、2000円弱くらいのセットメニュー多かった。
ヒレカツの御膳である。
真ん中の小鉢は、マカロニサラダで、大親友は、マヨネーズもマカロニも卵も好きなのだが、それらが一緒になるのは苦手と言って、残していた。彼女はピーマンがずっと苦手だったのを私も知っていたが、最近ピーマン食べれるようになったと言っていた。
大人になったら食べれるようになるものってよくあるが、彼女はまだ、変化中なようだ。
まい泉では、キャベツのおかわり自由で、何度も、キャベツ千切りボールを抱えたスタッフが、ホールを巡回している。
父は、毎回キャベツ残して、母に渋い顔されてたんだよなぁ~。
ところで、書こうと思ってたのは
ヒレカツの食感のことだ!
まい泉の、ヒレカツサンドもそうだけど、なんなんだろう、あの食感は。
ほんとに筋も固いところも全くない、均一の歯ごたえ。
やわらかく、さっくりした肉。
ヒレカツをいったん細かくしてまた固めたのかと思うほどに、食感が均一。
マックのフィレオフィッシュは、魚の骨の周りなどの細かい肉をも集めて、それをぎゅっと固めてるというのはかなり前に聞いたことあったが、
まい泉のヒレカツについては、歯ごたえの柔らかさの肉自体について聞いたことなかった。
もしかしてあるかも、と調べてみたら、
まい泉のお風呂屋さん時代の写真や、豚の餌(ヒレカツサンドのパンの耳も食べさせてるとか)揚げ油(現在は、ひまわり油だそうで。)の話はあったが、
衣をつける前の肉の姿は見当たらず。
ほんとに肉なのかと思うようなあの食感の謎は解けないまま。
普通に、ただ美味しいヒレ肉であるということだけなのかもしれない・・・・。
まい泉ランチは、ヒレカツが、皿から無くなっちゃうのもったいない~ってほど、
やっぱり美味しかったのだが、
大親友が出会い系サイトtinderで出会った外国人ダーリンの困ったエピソードについての話し合いで、味に集中するのは難しかった。
蔵王に行きたい、蔵王の温泉の泉質や、ホテルでの食事が楽しみだから、蔵王に行きたいっていう彼女と
わざわざ時間とお金かけて蔵王行くより、軽井沢あたりで超お得なプランあるよ、そこには温泉もあるから、それでいいじゃないかという、アメリカ人ダーリン(十歳サバ読んでた)。前日もめて、彼女ふて寝したと言っていた。
久しぶりのまい泉の味に、このエピソードがくっついて残るのであろうな・・・と思た。(そういうのってなんか忘れない)