長く続く下り道、友人が先に走っていた。
前方で、ドン!って音がした。
下りきって右に曲がったら、友人がいた。
下りでスピード出し過ぎて、右に曲がり切れず、ガードレールにつっこんでふっとぶところだったと。
なんとかハンドル切ろうとしたから、正面衝突はせず、身体の左側がガードレールにぶつかった。
左のふとももがガードレールにぶつかって防御してくれたのか、
タイツの太もものところに小さな穴が出来たのと、スタジャンの下の方のボタンが傷ついただけで済んだ。
新品のスタジャンなのに、ボタンに傷が!と嘆いていたが・・・
ボタンに傷くらいつくよ。使ってたら・・・。
大惨事にならず、それだけで済んだから、不幸中の幸い、ついてた、、、、と友人はしきりに言っていた。
しばらく走って、道を曲がった時、この道であってるか確認しよう、と、自転車をいったん停めた。
ちょっとマップ確認してと、友人に言った。
友人がスマホを出そうとして
「・・・・スマホがない」
え?
バッグの中では?
いや、ポケット(上着の)に入れたから・・・
どっかに紛れてるのでは?
ポケットに入れたから・・・ない、どうしよ
落としたとしたら、さっきの事故の場所だ。
戻ろう。
道路、車通ってるからなー・・・轢かれてるかも・・・
ガラスバリバリの無残な姿が想像できた。
岩国の時に続き、また旅先でスマホ破損か・・・
戻ってみたら、道路にはスマホは落ちてない。
ぶつかったガードレールの周辺を探すと、ガードレールの向こう側の土のところに
スマホがぽさっと落ちていた。
あーーーーよかったぁ~~~
とはいえ、すっかりしょぼくれた友人。
帰り道、行に通り過ぎてしまった砂の浜の入り口は本当に目立たなかった。
友人はぶつけた自転車のことが気になっていた。
自分の使っている方も最初から籠が歪んでいたし、こんなところだから、自転車倒したり、事故るひとは少なくないと思う。と言いつつ、友人の方の自転車見たら、確かに籠が、最初より歪んでいた。前輪のタイヤカバーのあたりも気になった。
しかしそれにも増して気になっていたのは、時間である。
午後3時45分の送迎バスのために、遅くても、3時半には戻っていようとしていたのに、なんか、やばそう・・・
もう残り時間を見ないように、必死に帰り道急いだ。
坂をいくつも上り下り。自転車、なんか、妙にスピードでないのはなぜ!?
まだあるのかっていうくらいに坂を上り下りして、やっと町の方に近づいてきた。
友人があと何分?と聞いてきたがそれを確認しているのも勿体ないので、
うーーん、もう少し、、、と、必死に自転車漕ぐw
町に入っていく道、どっちだっけ、調べてる暇ないから、、、こっちだよなあと思いながら進んで、なんとかレンタサイクル屋が見えるあたりに来た時、
ホテルの送迎バスが、目の前を通り過ぎて、集合場所に向かって行った。
レンタサイクル屋に大急ぎで向かうと、
店のおじさんが、目を真ん丸にして、「心配してたよ、間に合わないかと!」と言う。他の自転車の手入れをしていて、拭いていたので、うわ、友人が借りた自転車の損傷、すぐ気づかれるな、と思った。
リレーのバトンのように自転車を渡すと、先に自転車を渡した友人に、「あ、先に行って!」と、バスの方へ行くように、おじさんが行った。
自分が自転車を置いて、先にもらっていた連絡用のカードを慌てて返して、
ほんとぎりぎりになってしまいました!ありがとうございました~~と言って、
友人を追った。
バスには駆け込み乗車状態。
既に席はほぼ埋まっていた。
薄暗い色の服の色、なんか薄暗い感じの乗車客たち・・・
夕方になりかかった山道を、バスがくねくねと登っていく。
結構乗った感じがした。
後ろの席の、父と息子みたいな乗車客の父の方が、しょっちゅう、タバコ吸いすぎか?みたいな咳をする。
三原山の中腹にある、大島温泉ホテルに着いた。
周りは薄暗くなりかけていたが、まだ16時過ぎなので、少し歩きたいと思い、ハイキングルートについてフロントで聞いたら、
登山口まで1時間、お鉢巡り50分という。
つまり3時間必要。
夕飯は18時半。
周り、17時半には真っ暗になると言う。
明日は明日で、またバスの問題あるし、今ちょっと歩いてみるか、、、と少しだけ散歩することにした。
椿の木に覆われた小道を抜けると、見通しが良くなり
そこら中、溶岩。・・・固まって冷えてるのも溶岩でいいのかね?
振り向くと、出発したホテルが見える。中央より少し右の奥。
風も強い。
荒涼としていて、異国のどこかのよう、というか。
結構見飽きない。
もうすぐ登山口くらいだったと思うが、暗くなるとまずいので引き返した。
ホテル近くに来る頃にはかなり暗くなっていた。
温泉に少しだけ入ってから、夕食会場に行った。鉄板焼きのメニューだったが、ついていた煮魚や小鉢など色々、どれもなんだか味が濃かった。伊豆大島の食事は全体的に味付け濃いのかなあ。
海の精の工場があちこちにあって、お土産としても海の精の商品は人気。
食事の後しばらくしてから、温泉に入ったが、露天風呂、風滅茶強い。
あっという間に髪の毛だけ冷風ドライヤーで冷え冷えにされた感じになる。
が、源泉かけ流しのお湯はとても気持ちよく、お湯が出てるところは熱熱なのに、風ですぐ冷めるみたいだった。
風が強くて雲が動いていたので、星が見えたり見えなかったりしたが、星が見えているときは、それこそ満点の空である。
星屑降り注ぐ下の露天風呂。飽きずに長湯した。