わたしの師匠はホームレス。 ホームレス体験記

こんにちは、toruchanです٩( 'ω' )و

今回は、わたしの新宿の師匠との出会い・学びについて書いていきたいと思います。

人生は出会いの連続ですね。

覗いてみる、前と後。

経緯

わたしは地方に住んでいます。

ご縁が重なって地元の師匠に出会い、その方々に人を紹介していただいた。

わたしは二つ返事で夜行バスで新宿に会いに行くことに。

1人はバリバリの投資家。

1時間半ほど時間を作っていただき、

主にビジネス・投資について、そして投資とネズミ講の違いについて教えて頂いた。

世間知らずのわたしでも、このご時世、投資に目を向ける事は必要だと感じている。

そもそもでビジネス・投資について興味を持ったから、（回り回って）今この記事を書くキッカケにもなっている。

だからこそ、何を基準に見極めるべきなのかを”少しだけ”分かった気がした。

せっかく会って頂いたが、

ハンドルも握ったことがない人物がF1に乗る気分だった。

トキワの森のキャタピーがファイヤーに教わっている気分だった。

勉強が必要だった。

ありがとうございました。

2人目はバリバリのビジネスマン。

夜にはこの方と居酒屋に行き、ご馳走になりながら話をした。

サラリーマンとしても働いているが、ビジネスにも熱を入れている。

ビジネスの話というよりも、人生観のような話をした記憶がある。

初めてあったのに初めてな感じがしないと意気投合。

硬い握手でまた会う事を約束したのだが・・・

その数日後に職場で倒れて意識不明。

もしかしたらもう意思疎通をすることが出来ないかもしれない。

わたしは幸せな事に、30手前になった今、家族の死を1回しか経験していない。

数年前、わたしが生きてることが辛くなった時期に中学時代の同級生が自殺をした。

中学校に入って席が隣になった友達、高校時代のクリスマス、なぜだか男2人に過ごした思い出が強い。

成人を迎えてからは接することがなくなったのだが、その事実は衝撃的で、当時の自分の考えを生きるに切り替えてくれた。

毎年、墓参りに行っている。

その時以来、誰かに2度と会えなくなる（かもしれない）現実を感じたのがこの2人目のビジネスマンとの出会い・そして報告だった。

不謹慎かもしれないけども、この感情も勉強と受け取り無駄にはしません。

早い回復とまた会える事をずっと願っています。

ありがとうございました。

3人目はホームレスの師匠Bさん。

新宿駅に降り立ち、はじめに探したのがホームレスの男性Nさん。

このNさんを紹介して頂き、探していたのだがその方はいないとのこと。

しかし、声をかけたそのお父さんBさんと話が合い、2時間近く話し込んだ。

上記の2人に会うため一旦別れたが、夜の10時くらいにB師匠と再会、また話し込んだ。

この方は、

・東大中退
・かつて殺人で2度の逮捕歴

など、どこまで本当かわからない歴を話してくれた。

しかし、そんな話がまた面白かった。

ここでもう1人、30代半ばの男性とも仲良くなった。

そして驚いたことがあった。

・わたしはB師匠にメロンパンを買って差し入れした。
しかし、なかなか受け取ってくれなかった。
最後には強引に渡した。

・30代の男性が、仕事（ホームレス向けの仕事があるらしい）をしてきた為お金を持っている。
わたしとB師匠にお酒とジュースをご馳走してくれた。何も言わずにおにぎりまで。

・そして、30代男性はたばこを4、5本、B師匠に差し出した。

・しかし、B師匠は１本しか受け取らなかった。

この方達は、

分け合っているのだ。
そして溜め込まない。

私たちは、貯金をする。

いざという時のために。

悪いことではないのだが、この方達は必要以上に持たないのだろうか。

あればある様に、なければその様に。

もしかしたら一般人の方がよっぽど拝金主義なのかもしれない。

では、同じことがわたしにできるか??

自問自答で返答に困った。

わたしは深夜バスで帰るか悩んでいた。

しかし、”運よく”、チケットを取り忘れたため、B師匠と一泊する事にした。

B師匠は、

・南口は警備員がいないから危ない。
・集団で囲まれて、ナイフでカバンを切られて取られる。
・カバンは枕にして、腕にくくりつける。
・ウエストバックは抱きつく様に。

などと知識を教えてくれた。

実際にはベンチで横になると警備員に注意される。

わたしも一度起こされた。

気がつくと、新宿駅にはいたるところで寝ている人がいる。

地方に住んでいるわたしにとって、こんな光景を見たのは初めて。

外を覗くと、その日は月が綺麗だった。

NTTドコモビルが綺麗たたずんでいる。

すぐ隣のタカシマヤも立派な建物だ。

田舎者はその光景だけでも感動できてしまう。

しかしすぐ下では、多くの人がこの様な生活をしているのだ。

その時はあまりの疲れでそんな事を考える力もなく、眠りに落ちては肌寒さで起き、また眠りについていた。

隣では、酒臭いB師匠が”いつも通り”なのだろう、寝ていた。

朝方4時頃、歌舞伎町に行ったことがないわたしをB師匠が案内してくれることになった。

誰もいない新宿アルタ前を歩いていると、警察官2人に職務質問された。

わたしは警察に理解がある方なのですぐに免許証を見せた。

警察：「お二人はどの様な関係ですか？？」

わたし：「あの〜・・・昨日出会って、仲良くなって・・・わたしは地方から来ていて・・・紹介された人に会いに来てて・・・」

警察：「家出ではないですよね??」

わたし：「はい、今日の昼のバスで帰ります」（スマホを見せる）

警察：「（人に会いに来たことに関して）何か詐欺に騙されているなどではないですかね？？」

わたし：「その様な実感はないです。お金も払っていないですし・・・受け子などでもないです」

この間、B師匠はずっとキレていたwww

それをなだめるわたし。

身体検査も全部見せた。

デニムの懐中時計ポケットから、リュックの小さいポケット。

化粧水入れ、コンタクトレンズ入れまで。

唯一、投資家の方から新潟の師匠宛に預かっていたUSBメモリを黒い袋の中に大事に入れていた。

これだけは説明ができないwww

しかし、何もなく、解放してくれた。

悪いことしていませんから。

よくよく考えると、ボロボロ60代のB師匠と（それなりに）若い男が4時の新宿を歩いていたら職質もするよな〜と納得した。

しかし、B師匠はずっとキレているwww

歌舞伎町には行かずに、近くの教会での炊き出しに参加した。

朝6時くらいだったか、番号札を受け取り、お祈りをしてパンと暖かいスープやらを振舞っていた。

コーヒーと言われて出されてた飲み物は多分”グァバジュース”で大体の人が捨てていたwww

わたしは寝不足からか喉を通らなかったのでパンだけもらって新宿駅に戻る事にした。

わたしは11時頃のバスが出るまでアップルストアに寄る予定。

B師匠は代々木まで歩いて用事があるのだが、「間に合えば見送りにくるよ」と言い残して別れた。

11時が近づき、バスタ新宿でバスを待つ。

とても綺麗な施設には多くのバス利用者が詰め掛けていた。

わたしはもちろんB師匠を探していた。

時間が迫ってきて諦めかけていたその時・・・

遠くでいつもの帽子を被ったら小汚いおじいさんがキョロキョロしていた。

B師匠は本当にお見送りに来てくれたのだ。

わたしはホームレスの人と接するのが初めてでした。

たった一晩だけの付き合いでした。

しかし、確実に嬉しい気持ちになっている自分がいました。

わたしはその時、誰よりもこの小汚いおじいさんを信用し、絆の様な感覚を感じていました。

昔、”ドラマ・金八先生”で金八先生が、

「人は、相手が子供だろうとホームレスだろうと、尊敬すれば学ぶことができる」

「その逆に、どんな偉い人だろうと、バカだと思えば何も学べない」

（うる覚えですが、こんなニュアンスでした）

という教えを説いていました。

本当にその通りでした。

B師匠から学んだ事

師匠は、新宿近辺での生き抜き方。知恵を教えてくれました。

貴重な経験もさせてくれました。

身の上話はどこまでが本当なのでしょうか。

他に何かを教えて頂いたかというと、記憶にありません。

ただ、

B師匠は生活保護は選択せずに自分の意思でホームレスをしているとのことです。

先日の台風の日には眠れなかったがワクワクしたと楽しんでいた様子。

30代の方にしても、自分の意思でそこにいる様です。

この社会での生きづらさはわたしもとても感じています。

僕が泊まったその日にも、歌舞伎町で飛び降り自殺があったとYahoo!ニュースが報じていた。

もしかしたら、スーツを着て横を歩くサラリーマンよりもこの人達の方が幸せ（少なからず不幸度が低い）なのではないのかとも感じさせられました。

少しだけこの世界も悪くないかもと感じましたが、

帰りの高速バスも快適で、何より、家に帰ってからのご飯があまりにも美味しかったのでもう少しだけもがいてみようと少し前を向けました。

B師匠と別れる際に、また「新宿に来たら声をかけます」と約束をした。

B師匠もいつもの無愛想な顔で「元気でな」と言って去っていった。

B師匠はホームレス歴30年以上。

ホームレスなのに、僕が会いたいと思えば居場所がわかる。

家が無いのに、居場所ばわかる。

また冬がやってくる。

B師匠、カラダに気をつけて。

また会いましょう。

※”文”を書いている最中で感情が先走り、まとまりがつかなくなりました。

　最後まで観覧してくださった方々、ありがとうございました。

また、B師匠は写真の投稿OKを出してくれてので、後ろ写真を使用しています。