エスプレッソと言うと苦味が際立つ大人のコーヒーという印象がある。
昔は「苦みばしったイイ男」と言う言葉があったそうだ。
「苦み走る」とは顔つきに渋みがあり、引き締まっている意味である。
要は苦い飲み物を飲める人はかっこいいという意味として使われていた。
子供の頃、ビールや抹茶、ワサビ、辛子など食べられる大人は少しかっこ良く見えたものだ。
残念ながらかっこいい人が嗜好していない環境下に置かれている方は全く同意できないだろう。
では話をエスプレッソへ戻そう。
エスプレッソの発祥の地イタリア
仕立ての良いスーツを身に纏ったビジネスマン達がバールでサッとエスプレッソを飲む
時間にして1〜2分程度の時間だ
写真は1950年代頃のミラノになるだろうか。その時代のエスプレッソはビジネスマンが気分転換や食後のお口直しなどでサッと飲んでいく文化があったそうだ。
19世紀末頃から立ち飲み文化ができていた歴史もあり、エスプレッソは立ち飲みでサッと胃を刺激し、消化を促したり、コーヒーの苦味でスッキリ気分転換し、苦味の余韻を味わう様な楽しみ方をしていた様だ。
またエスプレッソは早くて安い事もあり大衆から受け入れられやすかったのだろう。
本来エスプレッソはドリンクとしてケーキや菓子に合わせるというよりも
フリスクやチョコレート、タバコの様に気分を変えたい時飲むものと捉える方が良いのだろう。
イタリアでのエスプレッソの文化とは簡単に早く摂取し気分を変えるものだ。
日本でもコーヒー文化が広がりを見せており、ブラックコーヒーなどは美味しくいただけるお店は増えている。
これからはサッと飲めてリフレッシュに美味しいエスプレッソを出せるお店が出てきてくれる事を願っている。