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やっぱりシェアリングエコノミー

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  • xyzMillennial
  • 2019/01/22 03:23

今回は、シェアリングエコノミーの市場規模、特にアジアについて紹介します。

シェアリングエコノミーの市場規模

 

 不要になった、あるいは余分な資源(モノ・サービス等)を共有したい人、そしてそれを必要とする人。この両者が存在することで生まれるシェアリングのコミュニティ(以下、シェアコミュニティ)では、いったいどれだけの割合の人がシェアリングエコノミーを必要としているのでしょうか?

 Nielsen*1が60の国と地域において行った調査によると、シェアコミュニティにおける、「自分のモノを共有したい人」(以下、A)と「他人のモノを共有したい人」(以下、B)のそれぞれの全体平均はAが68%、Bが66%であることが分かった。また地域別に見ると以下の通りである。

[表1] 地域別のシェアコミュニティの割合

地域別シェアコミュニティ.png

(source:http://www.nielsen.com/content/dam/nielsenglobal/jp/docs/report/2014/JP%20Nielsen%20Global%20Share%20Community%g20Report%20---%20May%202014%20pdf.pdf)

*A:自分のモノを共有したい人

*B:他人のモノを共有したい人

 上記の表によると、特にアジア太平洋地域におけるシェアコミュニティの割合が高く、欧州や北米では平均を下回る割合となっている。前回の記事でも紹介したように、北米ではシリコンバレーを中心にシェアリングエコノミーが発展しています。しかし、全体的な割合は低くなっています。考えられる理由としては、(1)そのビジネスは北米の中でも限られた地域でしか発展していない、(2)シェアリングビジネスの供給と需要のバランスが相応ではない、(3)アプリやインターネットベースの事業のため、高齢者や生活困窮者などのグループの利用範囲外、あるいはそれらのグループの人口が全体人口の大多数を占めていることが考えられます。

やっぱりアジアがあつい!?

 同調査におけるアジア太平洋地域のうち、B(他人のモノを共有したい人)の割合は、中国(94%)、インド(87%)、フィリピン(85%)、タイ(84%)、香港(78%)、インド(78%)となっております。ここからわかることは、アジア太平洋地域におけるシェアリングエコノミーの需要が世界的に見て平均よりも高いことです。世界人口の約60%を占めるアジア、近年の経済発展、市場規模の拡大、アジア進出企業の数から見ても、シェアリングエコノミーに限らず、ビジネスチャンスがまだまだ転がっているでしょう。

 また、アジアの中でも、南アジアでは現在多くのシェアリングエコノミーのスタートアップが起業しています。

南アジアにおけるシェアリングエコノミー・スタートアップ

 Screen Shot 2015-09-04 at 21.05.51.png

 アジアにおいてもシェアリングエコノミーはもちろん確立されています。具体的な事例を簡単にあげます*2。

・シンガポール

iCarsClub: アプリベースのカーシェアサービス

Roomorama: Airbnbとほぼ同様の空き部屋レンタルサービス

・フィリピン

Tripid: アプリベースの乗り物シェアサービス

Magpalitan.com: ガジェットから乗り物、衣類を個人間でレンタルシェアするサービス

・ベトナム

Triip.me: ツアーガイドを作成し、そのサービスを本ページで共有、販売できるサービス

Wili Triip: Triip.meがリリースしたサービスで、ベトナムのオンライン情報を1つのアプリに集めたもの

・マレーシア

PlateCulture: 知らない人の家で自家製の家庭料理が食べるミールシェアリングのサービス

MyTeksi: Uberとほぼ同様の乗り物シェアサービス

 上記のように既に複数のスタートアップが南アジアにおいて起業しています。AirbnbやUberの類似スタートアップが多く見られる中、興味深いのがミールシェアリング。アジアの魅力的な料理を”プレートシェア”というキャッチでシェアするのって、増加するアジア訪問者にとって非常にホットなサービスだと個人的に思います。

余分な資源が共有できる

 

 余分な資源、それは「空き部屋」だったり「空き席」だったり、「空いた時間」だったりします。これが普及すれば、間違いなくCO2削減になるし、持続可能な開発に繋がると考えます。それがビジネスになるし、それを必要とする需要が既に多いのが事実です。

 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)によると、シェアリングエコノミーの市場は、2015年までには90億ユーロ(1.19兆円)にまで上ると予測されています*3。資源が乏しい日本でもシェアリングエコノミーが普及してほしいですね。

 

 是非、コメントに意見や批判等お願いいたします!

参考文献

*1 nielsen (2014) シェアリングエコノミーへの期待

http://www.nielsen.com/content/dam/nielsenglobal/jp/docs/report/2014/JP%20Nielsen%20Global%20Share%20Community%20Report%20---%20May%202014%20pdf.pdf (参照日:2015年9月4日)

*2 Yunita Ong (2014) Southest Asia’s Sharing Economy Start-Ups May Produce The Next Airbnb or Uber

http://www.pwc.co.uk/issues/megatrends/collisions/sharingeconomy/the-sharing-economy-sizing-the-revenue-opportunity.jhtml

*3 PwC

http://www.pwc.co.uk/issues/megatrends/collisions/sharingeconomy/the-sharing-economy-sizing-the-revenue-opportunity.jhtml

公開日:2019/01/22
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