ガーデニング初心者でも植えやすい花である「ビオラ」は、比較的手に入りやすく手軽な花なので非常に人気があります。
花が咲く期間も長く、害虫に強いのも人気の秘訣でしょうが、やはり育て方が悪いとすぐに枯れてしまうでしょう。
今回はビオラの育て方で知っておいていただきたいコツをご紹介したいと思います。
ビオラを植え付ける場合は、苗植えと種まきの二つの方法がありますが、寒さに弱いという性質があるので、どちらの場合も寒くなる前に植え付けをしましょう。
ビオラの苗は秋から春にかけて出回りますが、植え付けに最適なのは10月~11月です。それよりも前に植え付けをしてしまうと、気温が高いために茎が伸びすぎて枯れてしまうこともあるので注意が必要でしょう。水はけのよい土に苗のポットよりもやや大きめに穴を掘って、根をほぐしてから植え付けますが、根元が土にかからないようにすると長持ちしますよ。
種まきの場合は、30度以上になると発芽しなくなってしまうので、早くても8月の終わりまで待った方が良いですね。苗用のポットや箱トレーに、赤玉土とピートモスを5:5で混ぜた土を入れて湿らせ、種を1粒ずつ重ならないように横置きにして、薄く土をかぶせます。日陰の風通しが良い場所において、霧吹きなどで水を与えましょう。発芽したら明るい日陰に移して、本葉が2~3枚出るまで待ち、十分に育ってから苗植えと同様に植え付けをします。
植え付け時はたっぷりと水やりをしますが、庭植えの場合はそれ以外特に水やりの必要はありません。鉢植えの場合は水が切れると弱ってしまうので、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりします。
真冬の間や寒い地方では、早朝や暗くなってから水やりをすると土が凍ってしまうので、午前中気温が上がってくる時間に水やりをしてください。
植え付け時の肥料には「マグファンプK」や「フローラマックB」などの緩効性肥料や、肥料の三要素と言われる窒素、カリウム、リンが同量入っているタイプもおすすめです。
冬の間は肥料を与える必要はありません。花が咲いて来たら庭植えの場合は月に1回程度固形肥料を、プランターの場合は月に2~3回液体肥料を与えるときれいな花が次々と咲くでしょう。
ビオラは寄せ植えをする時にも重宝する花です。きれいに長持ちする寄せ植えの方法は、花の咲く時期が似ている花同士や生育環境が似ているタイプの花を選ぶことですが、ビオラの場合は色も豊富ですし品種も多いので、色違いをいくつかチョイスして植えるのもおすすめです。また同じ種類に属するパンジーと寄せ植えをしても、花の大きさが違ってバランスが取れるでしょう。
他の品種と寄せ植えをする場合は、生育環境が比較的似ている「ストック」や花の咲く時期が同じ「チューリップ」などがおすすめですよ。
ビオラを育てる時に注意したい害虫は、新芽や葉の裏に付く「アブラムシ」です。アブラムシは薬に弱いので、殺虫剤で退治するのが手っ取り早い方法ですが、薬を使いたくないという場合は根気よく手作業で潰していきましょう。
葉を食べてしまう「ヨウトムシ」にも注意が必要です。夜間に活動するヨウトムシは、昼間は葉の裏や土の中に隠れているので見つけるのが難しいですが、葉の裏に卵を産み付けるので、その時点で取り除いてください。成虫になってからは薬が効きにくいので、予防として殺虫剤を散布しておくと良いですよ。
また害虫のせいではありませんが、菌によって茎が黒ずんで枯れてしまう病気にも要注意です。菌は土の中で生き続けるので、茎が黒っぽくなってきたらすぐに株ごと抜いて焼却処分をして、植えていた土に土壌殺菌剤を散布します。
ビオラは丈夫で育てやすい花ですが、花を長くきれいに咲かせる一番のポイントは剪定です。
花の咲く時期が長いので、成長しすぎて長くなった茎が折れたり、枯れたりすることが多いですが、定期的に切り戻しをして株全体を良い状態に保っていれば大丈夫です。間延びしてしまった茎は、きれいに花が咲いていたとしても根元から切り落としてしまうのがベストですが、すぐに追肥をすればまた元に戻ってきれいな花が咲くので安心してください。
また花が枯れるとすぐに実を付けて種ができますが、種ができると栄養を吸い取ってしまうので、花付きが悪くなり株も弱ってしまいます。咲き終わった花は、花茎の元から摘み取って、引き続き株に栄養が行き渡るようにしてあげることで再び新しい花を咲かせてくれるでしょう。
いかがでしたか?
ビオラはカラーも豊富で、ラビットタイプやフリンジなど様々な種類もあるので、ガーデニングの材料としても重宝する花ですよね。
いつまでもきれいなビオラを楽しむためにも、ご紹介したようなコツを参考にして正しい育て方をして下さいね。
まとめビオラの育て方で伝えたい5つのコツ
・植え付け
・日常の手入れ
・寄せ植えにも最適
・害虫予防
・一番のポイントは剪定
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