鉢植えでも水栽培でも育てることができるヒヤシンスは、春の訪れを感じさせる花として、ガーデニングの主役として、またインテリアとしても人気ですよね。
今回はゴージャスな花を咲かせるヒヤシンスの育て方についてご紹介しますので、ぜひ役立ててみてくださいね。
ヒヤシンスには「ダッチ系」と「ローマン系」の2種類がありますが、日本に出回っている一般的なヒヤシンスはダッチ系がほとんどです。
水栽培にも向いているダッチ系は1本の茎に無数の花が付いてボリューミーですが、球根の分球が自然に行われにくいので増えにくい種類になります。
一方ローマン系は1本の茎につく花の数は少ないですが、1つの球根から茎が何本か出てきます。自然分球しやすいので良く増える種類と言えるでしょう。
ヒヤシンスの植え方は球根と種撒きの2つの方法がありますが、種から植えた場合は花が咲くまでに6年ほどかかってしまうので、家庭菜園には球根植えが向いているでしょう。
球根は9月から11月頃に植えますが、鉢植えでも地植えでも構いません。鉢植えの場合は球根の頭部分が外に出るくらいに浅く植えて、下に根が十分張れる環境を作りましょう。地植えの場合は10㎝程深さに球根1個半分の間を空けて植えていきます。
酸性の土を嫌い水はけの良い土を好むので、市販の園芸用土か赤玉土6:腐葉土3:パーミキュライト1を混ぜた土に化成肥料を少しだけ混ぜた土を、植える1~2週間前に用意しておきましょう。消石炭を捲いておくと酸性が中和されますよ。
水栽培の場合は、深い鉢に球根を浮かばせて、根が出るまでは暗くて涼しい場所に置いておきます。
鉢植えの場合、植え付けてから葉が枯れてしまうまでは、土が乾いたのを目安にたっぷりと水を与えます。枯れてきたら徐々に休眠期に入るので、6月頃から土が乾いた状態に慣れさせていって、6月中旬には完全に水やりをストップしましょう。
地植えの場合は、植え付けてから根が張るまでたっぷりと水やりをして、根が張った後は水やりの必要はありません。
鉢植えの場合の肥料は、植え付けの時に緩効性の化成肥料を施しておき、花が咲き始めるまでに10日に1回程の頻度で薄めた液体肥料を与えてください。花が咲いてからは肥料をやる必要はありませんが、花が終わった後に球根を回復させたいなら化成肥料を与えましょう。
地植えの場合も植え付けの時に骨粉や鶏糞を土に混ぜ込んでおいて、あとは鉢植えの場合と一緒です。
ヒヤシンスは日当たりの良い場所を好みます。しかし一定の低温にさらさないと花芽が付かないので、室内で育てるにしても12月くらいまでは外に置いて十分に低温にあててから室内に取り込んだ方が花がよく咲きますよ。寒さには強いのでもちろん外でも育ちますが、雨の当たらない場所に置いておきましょう。
ヒヤシンスは球根へのダメージを少なくすれば永遠に花を咲かせてくれます。そのためにも花を咲かせたままにしておくと栄養を使い果たして球根が弱くなってしまうので、咲き終わった花はこまめに摘んでおきましょう。
茎の方は光合成をして球根に栄養を与えてくれるので、そのままにしておきます。茎を切ってしまうとそこから雑菌が入ってしまうので気を付けてください。特にダッチ系のヒヤシンスは、花茎が太く切った時の断面積が広いので、雑菌が入りやすいと言えるでしょう。
水栽培の場合は、次の年も水栽培で咲かせることは難しいので、花が終わった時点で根を折らないようにして、そのまま土に植え替えておくと翌年も花を咲かせてくれる場合がありますよ。
ヒヤシンスを増やすには「分球」という方法があります。分球にはチューリップのように球根が分離する「一世代交代型」と、ヒヤシンスのように新しい球根がくっついた状態での分球の2種類があります。
ヒヤシンスは人工的に分球させる方法もありますが、中には自然に分球している場合もあり、特にローマン種は自然分球する場合が多いので掘り上げた球根をよく見てみましょう。
新しい球根がくっついていた場合は、そのまま乾燥させて保存しますが、ついていない場合はナイフなどで球根の底の根の生えている部分に十字に切り込みを入れてから乾燥させます。
そうすることで保存している間に切れ込みから球根が生まれ、次の植え付けから2~3年後には花を咲かせる球根になりますよ。しかし切り込みを入れたほうの球根はお役目終了となり花を咲かせることはありません。
鉢植え、水栽培、地植えと様々な楽しみ方ができるヒヤシンスですが、それぞれに合った育て方をすることで花が長持ちしますし、球根を増やしていくことも可能です。
存在感がある花なので、ぜひガーデニングのポイントフラワーとしてヒヤシンスの栽培を楽しんでくださいね。
まとめヒヤシンスの育て方で知っておきたい6つのポイント
・ヒヤシンスの種類
・植え方
・水や肥料は?
・置き場所は?
・花が咲き終わったら?
・増やし方
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