国産仮想通貨メディア、と言って何を言っているのかと思うかもしれないが、ご存知の通り現在日本で流れる大半の仮想通貨・ブロックチェーン情報は海外の情報だ。
殆どが言ってしまえば翻訳記事となっている。
もちろん、大前提としては、コインの殆どは海外産であるし、日本で動いているようなものはごくわずかだ。
情報として価値があるものは海外情報であるし、相場に影響を与えるような情報は当然国内には無い。
PV至上主義かアフィリエイト至上主義か分からないが、国内情報に絞って運営していくようなメディアは目の前の金銭的なメリットは殆ど無い。
だからこそ、この分野は空いている。
誰もが考えた事があるだろう。
ブロックチェーン版The Bridgeの立ち位置だ。
国内の「ブロックチェーン・スタートアップ」に徹底的に取材を掛け、ニュース性がある話題が出たタイミングで発信していく。
少なくとも今後の業界内では強烈なインサイダーとなり、大きな発信力を身に付ける事が出来るだろう。
例えば、昨日発信した下記のような記事がある。
サラッと書いているので、裏側にあるニュアンスが伝わるかは分からないが、著者自身は該当企業のCEOには何度も話を聞いており、メンバー・ユーザーに至るまで数名には話を聞いている。
少なくとも、オンラインにある情報だけをなぞって書いている記事では無い。
本来メディアとは、というくだらない論理を振りかざす気は無いが、それでもこういった情報は直接取材して、ネットで手に入らない実情まで把握したうえで書くべき記事だろう。
既存のスタートアップメディアはそのように最低限取材の上に成り立っているいるように思う。
ある程度の濃度でブロックチェーン・スタートアップにフォーカスして取材を行なっているメディアは現状ない。
あくまでテック・スタートアップとして取材されているにすぎず、つまるところ、国内VCから資金調達をしたチームだけが取材されるという事になる。
そして、仮想通貨メディアが取り上げそうなのは、ICOしたチームになるだろう。
語弊を恐れずに言えば、それがPVを取りやすい話題だし、ユーザーが知りたい話題でもあるからだろう。
ただ、本質的に取り上げるべきなのは、日本発のブロックチェーン・仮想通貨サービスに関するトピックであるし、この話題は、そもそもブロックチェーンや仮想通貨に精通したライターが書くべき話題でもある。
簡単に言ってしまえば、おい、仮想通貨メディア、ALISがβ版出した時に取材に行ったか。Syncrolifeがリリース発表する前に取材したか。GunosyがLayerX発表した時に、ちゃんと事業内容取材しに行ったか。
と思う次第である。
やらないなら、個人でも大学のサークルでもいい。
徹底的にこれらと人脈を作って、発表前から取材して、ちゃんと日本発のブロックチェーン・仮想通貨サービスを理解して伝えるメディアがいてもいい。
このポジションは空いているし、取れたら絶対に強い。そして誰かがやるべき仕事だ。
と最近よく思う次第である。