ども、Takaです。
試しにUniswapにALISトークンの流動性を提供してみました。
高いガス代を犠牲にして仕組みとやり方を解説したので、少し長いですが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
◆ Uniswap(ユニスワップ)とは
◆ イールドファーミングによる報酬とリスク
◆ プールにペアを追加する方法
◆ プールからペアを引出す方法
◆ 流動性提供にかかったガス代
◆ まとめ
Uniswap(ユニスワップ)は、ETH(イーサリアム)とERC-20トークンを取引するための分散型取引所(DEX)で、大枠で言えばDeFi(分散型金融)のひとつです。
ALISもERC-20規格のトークンなのでUniswapで取引することができます。
従来の取引所(CEX )は管理者が取引を仲介していましたが、DEXではイーサリアムのスマートコントラクトという機能によって取引が自動化されているため、管理者が必要ありません。
これにより無駄な仲介手数料を取られないのがDEXの大きなメリットです。
そして、数あるDEXの中でもトップの出来高を誇る代表的な取引所が「Uniswap(ユニスワップ)」です。
もともとALISの主たる換金所はCEXの「CoinExchange」と「Cryptopia」でしたが、これらがなくなった今は、DEXのUniswapがALISの主要取引所となっています。
しかしDEXでは取引所の管理者がいないため、誰かが取引資金を担保する必要があります。
どういうことか、ALISからETHへの交換(スワップ)を例に説明します。
従来型のCEXでは、取引所がALISとETHの両方を持っていて、交換したい人が現れた場合にはALISを引き取ってETHを渡すことで取引が成立しました。
しかしDEXの場合、ALISを持って来られても取引所にはETHがないので交換してあげることができません。
そこで必要なのが「流動性提供者」です。
流動性提供者は、ALISとETHの両方を取引所に預けて、第三者同士の取引を担保する役割を果たします。
具体的には、流動性プール(LP)というところに複数の流動性提供者が資金を預け入れて、共同でこの役割を担います。
各流動性提供者がどのくらいの資金を預け入れたかは、預けた時に発行されるプールトークンがその証明となります。
そして流動性提供者には、報酬が与えられます。
例えばUniswapでは、スワップに0.3%の取引手数料がかかりますが、この手数料は流動性プールへと自動で蓄積されます。
流動性提供者が資金を引き出す際には、プールトークンを返却することでその保有割合に応じた資金がプールから返却されるため、そこには取引した人の手数料も上乗せされています。
つまり流動性を提供することで、預け入れ期間の取引手数料が間接的に分配されるのがUniswapの仕組みです。
このように、流動性提供によって報酬を得ることを「イールドファーミング」と呼びます。
しかしここで注意すべきは、払い戻し時のトークン比率は、預け入れ時と同じではないということです。
例えば、預け入れ時のALISとETHのプール比率が9:1だったとします。
すると流動性提供者は、ALIS9枚に対してETH1枚を預け入れることになります。
しかし、預けている間にALISトークンの人気が上昇すると、ETHをALISに交換する人が増えるのでプール内のALISの割合が小さくなります。
そして、引出し時にプール比率が5:5になっていたら、変換されるトークンはALIS5枚・ETH5枚(+報酬)となります。
この時、ALISの価格はETHに比べて高くなり、ETHの価格はALISに比べて下がっているため、ある程度の均衡性は確保できます。
しかし、値段変動があまりにも大きい場合には、「ALISをガチホしておいた方が得だった」というケースもあり得ます。
このレート変動による損失は「変動損失」と呼ばれ、流動性提供の一つのリスクとなります。
また、プールに入れている間に法定通貨建てで両方のトークンが下落するという可能性もあります。
例えば仮想通貨市場全体が暴落すると、ETHもALISも円に対して暴落する可能性があります。
さらに、プールにトークンを預ける際と引出す際には、トランザクションの生成が必要になるため、イーサリアムのガス手数料がかかります。
少額での流動性提供では旨味がないのでおすすめしません。
これらの損失は報酬による利益でカバーできる場合もありますが、流動性提供者が必ずしも得をするわけではないということは念頭に置いておく必要があります。
説明が長引いてしまいましたが、ここからは実際にALISトークンをプールに入れて流動性を提供する方法を解説します。
ただしUniswapでは、ALISのみを提供するということはできないため、ペアとなるトークンも一緒に預ける必要があります。
現状ユニスワップで取引されている主要なペアは「ETH-ALIS」なので、今回はETHとALISをプールに入れていきます。
まずUniswapを利用するには、Uniswapに対応したウォレットが必要です。
ALISユーザーの場合、ALISウォレットからの出金にも必要となるメタマスクがおすすめです。
Chromeの拡張機能としてインストールすることができます。
インストールしたらウォレットを作成して、ETHとALISをウォレットに入れます。
次にユニスワップのALISインフォメーションから、「+Add Liquidity」へと進みます。
そしてまずは、自分のウォレットをユニスワップに接続します。
「Connect Wallet」から「MetaMask」 を選択してコネクトします。
接続が完了すると、自分のトークン保有量が「Balance」として表示されます。
次に、プールに入れたいトークンの量を入力します。
この時それぞれのトークンは、現在のドル建て価格で等しくなる必要があるため、どちらか一方を入力するともう一方は自動で入力されます。
また、「MAX」を押すと自分の保有量がそのまま入力されます。
「Approve ALIS」をクリックすると、メタマスクにてガス手数料を含む取引の詳細が表示されます。
「確認」を押すとALISをプールに送るトランザクションが生成され、数分で取引が完了します。
その後「Supply」を押すと、受け取り予定の「ALIS/ETHプールトークン」が表示されます。
「Confirm Supply」を押しすと、再度メタマスクにてガス手数料と取引内容の詳細が表示されます。
先ほどとは違い、今度はETHをプールに送金してプールトークンを受け取るためのトランザクションです。
「確認」を押すと数分で取引が完了します。
全ての取引が終了すると、「Your position」として、自分が保有するETH/ALISプールトークンが表示されます。
これで流動性の提供は完了です。
ETH/ALISプールトークンをメタマスク内で表示させたい場合は、「トークンを追加」から「カスタムトークン」を選択し、以下のアドレスを入力すると表示可能になります。
0x2dcf69788f60e1c2fe50c2e795177cc5a07455ef
プールに入れたALISとETHを引き出す際には、まずUniswapの「Pool」ページトップへ移動します。
通常、「No liquidity found」となっているはずなので、「Import it」をクリックします。
そして、「Select a Token」からALISを検索し、「Import」を押します。
そしてもう一度、今度は同意にチェックを入れて「Import」を押します。
その後、Poolページのトップに戻ると、ETH/ALISペアが表示されます。
「Manage」から「Remove」へ進むと、預けたALISとETHの引出しを行うことができます。
ただし、ETH/ALISプールトークンを送信してETHとALISを受信するトランザクションが必要になるため、ここでもガス手数料が発生します。
参考までに、今回の流動性提供にかかったガス代を載せておきます。
● ALISをプールに送金
ガス手数料:約1000円
● ETHをプールに送金&プールトークン受信
ガス手数料:約3000円
プールに預け入れるだけで、合計約4000円のガス手数料がかかりました。
(これでもガス代が安いタイミングで送金しました。)
実際には引出す際にもガス手数料が発生します。
ガス代は金額にかかわらず一定なので、もし流動性提供を行うのであればそれなりの額で運用することをおすすめします。
ALISが国内取引所に上場するかどうかは別として、UniswapをはじめとするDEXは画期的な取引手段として今後も利用され続けると思います。
また、もし今後イーサリアムのアップデートによって手数料問題が解決されれば、その時にこそDiFi分野は真価を発揮するのではないでしょうか。
しかし実際のところ、現在UniswapにおけるALISの出来高は非常に少ないため、流動性マイニングによる利益はあまり期待できません。
今回僕は実験的に少額でやりましたが、今真似すると普通に手数料負けして損するので注意してください。
それでも今後のALISの価格上昇には取引の活発化が必須であり、そのためにはより高い流動性の確保が必要とされます。
ALISを持て余している方は、ガス代が落ち着いた時にでも流動性提供に助力してみてはいかがでしょうか。
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