
今回は故あって、昔のゲーセンのゲームについてです。
「モンスターゲート」コナミが制作したローグライクゲーム。
そして、なんとメダルゲーム機です。
現在は後継機の「エルドクラウン」が稼動しているようです。
でもね、「モンスターゲート」が一番面白かったんですよ。
後継の内容は「蛇足」と「改悪」しかなかったわけです、当然、そうせざるを得ない理由があったのですが。
・ゲームの概要
若干の陣取り要素をもったダンジョン探索ゲームです。ターン制で、自分が1歩動くと敵も1歩動きます。
①攻める「城」(ダンジョン)を選んで入場料’(メダル)を払います。
②ダンジョンを探索します。中には敵がわらわらいるので倒しながら進みます。敵以外にもカードが落ちていて、拾って使うことで冒険が楽になります。
③城の最上階にある「クリアの証」とればクリア。配当として、決まった額のメダルがもらえ、さらにその城が自分の物になります。自分の城に他のプレイヤーが攻めてくると大体使ったメダルの1割が配当としてもらえます。クリアされてしまうと城をとられてしまいますが。
このゲーム、最初にカードを持ち込むことが出来ます。なので、簡単な城なら落ちているカードを拾わなくても大体クリアできてしまいます。
「じゃあメダル増やし放題じゃないか」と思うでしょ?そうは行かんわけです。
このゲームは「アイテムを使うのにメダルが必要」なのです。
だから、アイテムを使いすぎると赤字になります。もちろんクリアできなくても赤字。(途中でメダルが落ちていたりしますが基本赤字です)
つまりですね、
・簡単な城はクリアしやすいが配当がしょぼいので赤字になりやすい
・難しい城はクリアしにくいが配当がでかいので黒字になりやすい
(※ただしクリアできなければ赤字)
となっているんですね。上手いでしょ。
あと、簡単な城は「カードを集める」という意味もあります。
城をクリアすると持っていたカードが倉庫に保管されます。
そして次回城を攻める際もって行くことが出来るのです。(カードは同名100枚まで保管可能で、持ち込みは10枚まで)
・簡単な城でカードを集める(メダルが減る)→
・強いカードを持ち込んで難しい城を攻略(メダルを取り返す)
というサイクルも出来上がっているのです。
他にもこのゲームの上手いところはいろいろあります。
このゲームって基本的にどの城に行っても同じモンスターが出てくるんですよ。
ただし、城ごとにちょっとした特徴があってそれだけで全く違うゲーム展開になるんです。
・敵がほとんど眠っている(攻撃してこない)が通常の3倍いる
・敵から狂気の一撃(改心の一撃みたいな大ダメージ)を受ける可能性がある
・通路が広い
・毒の沼地(歩くごとに1ダメージ)※ただし回復カードが沢山落ちてる
等など面白い仕掛けがいっぱいです。
とにかく僕はローグライクゲームは「モンスターゲート」が一番システム上美しいと思っています。シレン、トルネコとはちょっと違うんですけどね。
・空腹度が無い。だから体力が自動回復しない(新しい部屋に入ると5点回復)
・つぼのような複数回使えるアイテムがない
・トラップが無い(※重要。目に見えない脅威が無いゲームなのです)
と無い無いづくしなのですね。シンプルなんです。シンプルがゆえに詰め将棋的な楽しさが付いてくるんですよ。
因みに「改悪」されてしまった原因なんですが、「攻略」されてしまったわけですよ。メダルゲームなのに。面白いがゆえ攻略が進み、メダルが増えるゲームになってしまった。で、どうしようもなくなって、クリア報酬が変動するようになってしまった(正確には途中に落ちてるメダルが変動する)つまり、難しい城を落としても赤字になるゲームになってしまった。
そうするしかなかったのかもしれませんが、残念でした。もう少し方法があったようにも思えます。コナミのゲームはペイアウト率に忠実なのでかなり強引にメダルを削ってきます。それで止めてしまった。今ではいい思い出ですが。











