先日幸福洗脳で購入したXENOなんですが、プレイしてみたので内容をちょっと解説してみようと思います。
買った時の記事はこちら
今は普通にAMAZONで売っているらしいですよ。
ルールのHPがあるんですけどリンクしていいのだろうか・・・
怒られたら削除します。
ラブレターが元になっているため、ルールとコンポーネントは非常にシンプル。
結論から言うと面白かったです。
でも将棋とかと同じで、「ルールは超簡単だから誰でもゲームをすることができるけど、ある程度の知識、勝負所がわからないと楽しめないな」と思いました。
・ターン制のゲーム、カード総枚数は18枚
・ゲーム開始時にランダムに「転生札」1枚を選び裏向きでゲームから取り除く
・手札は1人1枚
・自分のターンに1枚引いて1枚使う、使ったカードの効果が発動する(強制)
・山札がなくなったターン終了時、1番大きい数字を持っている人の勝ち
・または、自分以外全員が脱落したら勝ち。
以上です。たったこれだけ。
10:英雄:場に出すことができず、捨てさせられたら脱落する。
皇帝以外に脱落させられた時に転生札で復活する。
9:皇帝:指名した相手に山札から1枚引かせて、手札を2枚とも公開させる。そしてどちらか1枚を指定し捨てさせる。
8:精霊:指名した相手の手札と自分の持っている手札を交換する。
7:賢者:次の手番で山札から1枚引くかわりに3枚引き、そのうち1枚を選ぶことができる。残り2枚は山札へ戻す。
6:貴族:指名した相手と手札を見せ合い、数字の小さい方が脱落する。見せ合う際は他のプレイヤーに見られないよう密かに見せ合う。
5:死神:指名した相手に山札から1枚引かせる。2枚になった相手の手札を非公開にさせたまま、1枚を指定して捨てさせる。
4:乙女:次の自分の手番まで自分への効果を無効にする。
3:占師:指名した相手の手札を見る。
2:兵士:指名した相手の手札を言い当てると相手は脱落する。
1:少年:1枚目の捨て札は何の効果も発動しないが、場に2枚目が出た時には皇帝と同じ効果「公開処刑」が発動する。
枚数は10:英雄と9:皇帝が1枚ずつ、他が2枚ずつの計18枚です。
ここからが本題です。
「山札がなくなったターン終了時、1番大きい数字を持っている人の勝ち」なわけですから、10:英雄を持っていれば勝てますね。これが前提です。
しかし、自分が10:英雄を持っていることが発覚したばあい、9:皇帝に倒されて負けてしまいますし、2:兵士や1:少年にも倒されてしまいます。
2:兵士や1:少年に倒された場合、「転生札」によって復活できますが、手札がランダムな1枚になってしまうので、基本的にかなりのパワーダウンです。
「最終的に10:英雄が残っていれば負ける」ことは他のプレイヤーの共通認識であるため、どこかのタイミングで狙われます。なので実際生存率は結構低かったです。
英雄が勝ったのは、実際にプレイして1/4程度でした。
今度は逆の立場に立ってみます。このゲームは基本4人でプレイしています。
この状態で「10:英雄」を持つプレイヤーを脱落させたとしても、自分には何の恩恵もありません。むしろ、その行動が不利にさえ働きます。
例えば、「9:皇帝」で見事「10:英雄」を当てたとして、「10:英雄」のプレイヤーは脱落しますが、自分は「9:皇帝」を使ってしまっているので、すでに自分は皇帝ではありません。この時点で最強は「8:精霊」になっているわけですね。自分の残りの手札が「8:精霊」ならよいのですが、残り1枚が「3:占師」とかでは、圧倒的に不利になってしまう気がします。
よく考えれば、「9:皇帝」で英雄を倒さなくても、
「1:少年」「2:兵士」「5:死神」でも英雄は倒せます。ならば自分は英雄が倒されたときに最強となる「9:皇帝」を保持した方が有効なように思えますよね。
実はそれもまた危なかったりするのですが。
この2点からまず最初の戦略は「ひたすらゲーム終盤まで生き残ること」になります。
このゲームは選択肢が非常に狭いゲームです。手札の1枚か引いた1枚のどちらかを使わないといけません。
「10:英雄」を持っていたら、引いた1枚をひたすら使い続けないといけません。
よって、「ひたすらゲーム終盤まで生き残ること」を目指してもそれにそぐわない行動をとらなければならないことがままあります。
「6:貴族」は自分か相手、どちらかが脱落するとても危険なカードです。
相打ちになる可能性もあります。
「生き残ること」を考えた場合、損しかありません。でも案外使う(羽目になる)ことはよくあります。もう一枚の手札が「10:英雄」か「6:貴族」の時ですね。
また、「9:皇帝」のときも(皇帝を使いたくない上、勝つ可能性が非常に高いため)使われることが多いですね。
そのため、数字の低い札を保持していると、「貴族事故」に巻き込まれて脱落する可能性が上がります。よって自然と「数字の低い札を使って高い札を残す」のが定石の動きになります。(当然例外もあります)
残っているプレイヤーが2人になると、相手を脱落させたら、即自分の勝利です。「ポイント2:相手を脱落させても意味がない」の理論が逆転するわけです。
「9:皇帝」で「10:英雄」を倒せば当然勝ちですし、他にも
「6:貴族」がとても有効なカードになったり、手札がばれている状態で「2:兵士」を使われたらジ・エンドです。
「相手を脱落させる」カードの価値が急上昇します。しかし、最後までプレイヤーが3人以上になっているかもしれません。
結局どうすれば勝てるのかという確定的な手順はありません。
まあ、あったら困りますね。ゲームではなくなってしまう。
でもゲームが終盤に近付くと「こうやったら100%勝てる」パターンが出てきます。
①適当なカードを出して状況を分析
②どのパターンでゲームが集結するか考える
③自分がそのパターンにはまれるように行動する
大体この流れになります。
勝ちパターンA:英雄が生き残る
全員が積極的に「10:英雄」を狩らなかった結果、最後まで生き残ってしまうパターン。最終ターン前に「4:乙女」を打たれてしまい、勝利が確定する場合がある。
その前のターンに「7:賢者」を打っていると次のターンに「4:乙女」を引いてこれる可能性が飛躍的に上がる。
ただし、「10:英雄」を持っている時点で選択の自由がないので完全に運。
勝ちパターンB:最後の一人になる
序盤に「6:貴族」、「2:兵士」、「9:皇帝」が発動し。プレイヤー人数が2人になった状況で前述のカードを使用して相手を脱落させて勝利する。
例えば、1ターン目に「6:貴族」をつかう→一人脱落、「10:英雄」を持っているのでがばれて「9:皇帝」を使われる→もう一人脱落。
これでもう残っているのは2人になってしまいます。
勝ちパターンC:決め手がなくなりなんとなく強い札が勝つ
これが一番あるパターンのようです。「8:精霊」で勝ったりします。「10:英雄」と「9:皇帝」は所持がひたすらばれやすい事、「8:精霊」を序盤に違うメリットがほぼないこと(終盤にすでに番が回ってこない相手とカードを交換して勝つなどは出来るが、序盤は「10:英雄」とセットになってしまったなどでの強制的に使わさせられたパターンが多い。)
、そしてそもそも2枚ある事から、「8:精霊」が勝利する事は結構ありました。
自分がプレイした時は皇帝が勝てるパターンはあまりありませんでした。(1回あったのかくらい)
今まで言及の無いカードはあまり活躍しないカード、つまり序盤に使った方が良いカードですね。つまり「7:賢者、5:死神、3:占師、1:少年」辺りはさっさと使ってしまうのがオススメです。
逆に「7:賢者、5:死神、3:占師、1:少年 以外のカードを使用した」場合、要注意人物です。特に「6:貴族、8:精霊、9:皇帝」を使用してきたら、やばいカードが手札にある可能性大です。
勿論これを前提に裏を書く事も可能です。
その分状況が不利になるので、裏をかきすぎると、単純な数字で負けたりしますが。
いかがでしたでしょうか。
このゲーム、引いて出せばゲームを進行出来る手軽さゆえ、カードを出すときの駆け引きを理解する前に「何これつまらない」になる可能性があるんですよね。
もし1~2回やってみて投げてしまった人がいたら、この内容を踏まえてもう一度プレイしてみていただけると、また違った光景が見えるのではないかなと偉そうなことを言ってみます。