Dappsやトークンエコノミー(Cryptoeconomics)に、コミュニティがどれほど大切なのかを再認識する機会になりました。
2018年9月21日(金)にまてんろうさん等が主催で、大阪でDAPPS KANSAI #2 コミュニティxブロックチェーンというイベントがあり、参加させていただきました。
DAPPS KANSAI #2 コミュニティxブロックチェーン
https://dapps-kansai.connpass.com/event/100266/
今回は、Gaudiy、fever、REAL BOOST代表の方が登壇され、ブロックチェーンやトークンエコノミーにおけるコミュニティの役割について話され、パネルディスカッションも行われました。
結構オフレコ発言もあり面白かったのですが書けませんw。
でも、書ける範囲でもちょっときわどい発言もありました。
参加者は約40名、エンジニア4割。
とはいえ、そんなに技術色の濃い話ではなかったように思います。
まずは登壇者のお三方が、それぞれのサービスの概要を説明されました。
(写真撮影は主催者の許可を得ています。)
Gaudiy https://lp.gaudiy.com/
企業がGaudiy内にてプロダクトの独自トークンを発行して、そのプロダクトを応援してくれるファンにトークンを配ったりすることで、ユーザーとの共創を行うサービス。
企業はファンのコミュニティ作りがとても大変なので、それをGaudiyが行いたいとのこと。
fever https://fe-ver.jp/
熱量を価値化できるコミュニティを作りたい。
feverではコミュニティを作って、その中でのコインを使って価値交換を行う。スキルをシェアする、支え合い。
REAL BOOST https://realboost.jp/
暗号通貨を用いたクラウドファンディングサービス。オリジナルトークンを作って、ファンに配ることができる。同社のHB walletを通して使用する。
今後はユーザーがコミュニティを広げて行けるような機能を追加したい(HB walletでのチャット機能や投銭)。
登壇者のお三方と、司会のモチヅキ ユウヤさんを合わせてのパネルディスカッションです。
Gaudiyイシカワさん
どうすれば価値のあるプロダクトを挫折させないか。そのためにコミュニティ、Dappsを使うことを考えた。
ALISのβ版ローンチイベントでコミュニティが運営に花束を送った。なんじゃこりゃと。こういう事が起こるのがDapps・トークンエコノミー✕コミュニティ。だがそれは難しいので、誰でもできるようにとプロダクトを作った。
広告もユーザーがしてくれたり、超高速のフィードバックが返ってくるのもコミュニティの強さ。
司会モチヅキさん ALISに関してはすべてを公開しているのでファンが付く。そこで花束。β版ローンチイベントを見ていて感動した。
fever今田さん
コミュニティの中でマッチングしたり仕事をしたりすることがこれから増える、増やしたいと思ってfeverを立ち上げた。
インターネットでサービスや物がコモディティ化すると、人が大切になってくる。
REAL BOOSTナガオカさん
イーサリアムを用いて自分のトークンを作れるので、小さな企業でもトークンを発行できて、それを盛り上げてゆければと思った。
国境をまたいで支援を受けられる仕組みを作れたら、と立ち上げた。
REAL BOOSTで発行しているコインは、イーサと一定の比率で交換できるステーブルコイン。
Gaudiyイシカワさん
設計のキモは、どれだけ考えられた経済圏を作れる数式を変えるか(作れるか)に依存する。トークンエコノミーは、小さな国を作る技術。価格決定は需要と供給の仕組みではなく、Bancorなどのハイブリッドの仕組みでやりたい。また、評価の設計が大切。
今一番Dappsで流行っているプロダクトはSteemだと思っている。あれは国の仕組み。
ユーザーアビリティも重要。ブロックチェーンのことばかり考えると誰も使わない。ちゃんとしたサービスとして成り立たせないと。Gaudiyの場合はコミュニティ形成という点で企業に需要がある。
fever今田さん
価値観に対してしっかり共感してもらえるのをベースに設計する。お金で人は動かなくなってきているので。
入り口と出口をしっかり設計するのが重要。コインをしっかり循環させ流動性を上げる。
REAL BOOSTナガオカさん
コミュニティのサポートをしてゆく。
HBウォレットのチャット機能などを通して。
Gaudiyイシカワさん
今後5年内で、自律分散的なコミュニティの創出、プラットフォーム自体の分散、共同性を活用した個人の与信を作る、の3つをやってゆく。
fever今田さん
年内に300超えるくらいのコミュニティを。数を増やして広げる。
REAL BOOSTナガオカさん
HB walletを主軸にした形で展開したい。ブロックチェーンが日常生活まで使えるものを提供できたら。
REAL BOOSTナガオカさん
NANJのファンが、HBウォレットを使ってNANJコインのAirDropを行った。ファンの愛。
fever今田さん
コミュティの中でコインを送り合うのは、共感とか愛が可視化できている。
コミュティ間でのコインの交換も検討している。
Gaudiyイシカワさん
Gaudiy内で共感は起こっている。すごくフィードバックやシェアをしてもらっている。
どれだけ未熟な段階で共感してもらえるかがキモなので、今のGaudiyで貢献してくれている人はすごい。
質問:良いユーザビリティが実現されているDappsがあるか?
Gaudiyイシカワさん
ブロックチェーンに限ってはSteem以外はない。Metamaskはイケてない。
エロと投機はユーザビリティがなくてもできる。その後に来るのがゲーム。その後に実用系。
fever今田さん
まだまだない。
REAL BOOSTナガオカさん
DEXだと思う。これが、もう少しメジャーになってくると思う。
質問:ウォレットひとつで簡単にいろんなトークンが買えるように、DEXなどでできないのか?
REAL BOOSTナガオカさん
今の状態ではたしかに嫌気もさすだろう。DEXで解決できるのは登録の部分。例えばHB ウォレットをインストールするだけでできる。
DEXは資産を預かるわけではないので、仮想通貨交換業とは違う。
Gaudiyイシカワさん
当社弁護士の見解だとDEXは(当局の)許可がいるだろう、ウォレットも身分証提示が必要になるだろう。
ユーザビリティについては、遅かれ早かれ使いやすくなると思う。使いやすいプロダクトがどんどん出てくる。
Gaudiyは、お金を出さなくても貢献すればトークンは付与されるし、ウォレットは自動的に生成される。
時間が押していてネットワーキングの時間は短かったのですが、充実した時間を過ごせました。
(写真は顔の部分にぼかしを入れています)
ALISコミュニティでは、ワインさん、マーラーぎがやんさん、ha-maさんとお話させていただきました。ありがとうございました。
また、登壇者のGaudiyイシカワさんともお話しさせていただきました。
イシカワさんはパネルディスカッションでも言われていましたが、ALISコミュニティはすごい(加えてお世辞でアンバサダーもすごい)とコミュニティをベタ褒めでした。
いかに各プロダクトがコミュニティを重視しているか、そして熱量のあるコミュニティを作るのが大変かを感じることができました。
さらには、billage OSAKAの柿木原さんに声をかけていただき、お話させていただきました。
billage OSAKAさんは過去2回トークンエコノミーミートアップを開催されており、関西におけるトークンエコノミーの核のひとつです。
その柿木原さんと今回このイベントを主催されたまてんろうさんが出会われたことで、連携して関西でもトークンエコノミーがさらに盛り上がってゆきそうで楽しみです。
自分が柿木原さんと話している際にまてんろうさんが少し入ってこられてお二方が挨拶されているのを見ていると、ちょっと感慨深いものがありました。
また、billage OSAKAさんのほうでも企画を考えておられるとのことで、期待しています。
終わりの時間が近づいてきたので、まてんろうさんにご挨拶をして会場を去って、ワインさんと地下鉄に乗りながらALISコミュニティの話をしながら帰りました。
このイベントに参加して、おそらく今後このようなトークンエコノミーは日本においても発展してゆきそうですし、その核になるのはコミュニティであろうことを感じられました。
未来が垣間見られるような、とても有意義なイベントだったように思います。
最後になりましたが、主催されたまてんろうさんとCryptobowlの笹原さん、運営スタッフさん、登壇者さんと司会のモチヅキさん、そしてお話いただいた方々に感謝を申し上げます。
おまけ
以前に参加した、トークンエコノミーイベントのレポート記事はこちら。
よければ合わせてお読みください。
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CosmosのALISクリプト記事
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