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ついにあの名庭園の扉が開いた! 京都・對龍山荘の素晴らしい日本庭園が一般公開開始

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  • こすもす
  • 2024/11/03 13:39

ずっと非公開だった京都の名庭園の扉が、この秋ついに開きました!
いつか見たいと思っていた幻の庭園がようやく一般公開となり、このたび見ることができたんです!

その名庭園とは「對龍山荘(たいりゅうさんそう)庭園」。

 

對龍山荘? えっ、聞いたことない?
そりゃそうだ、今まで非公開だったんだから知名度はありません。

なんで非公開?
この對龍山荘はお寺や神社や公園ではなく山荘、つまり個人のお宅だったからです。
それも、大富豪の邸宅(別荘)だったのです。

 

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對龍山荘は南禅寺のすぐ近くにあります。

南禅寺の近くには大邸宅がいくつもあり、南禅寺界隈別荘群と呼ばれています。對龍山荘もそのひとつ。
どのお宅にも素晴らしい庭園があるのですが、非公開のところも多く見ることが難しいのです。
特に對龍山荘は南禅寺界隈別荘群の代表格で庭園マニアの間では垂涎の的でしたが、今までは何かのツテがないと見ることができなかったんです。

それがついに一般公開、門戸が開かれたのですよ!
これはもう、行くしかありません。

ということで、秋の天気の良い休日に出かけてきました。

 

對龍山荘へ

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對龍山荘は京都市地下鉄の蹴上駅から歩いて向かいます。
10分もかかりません。

 

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南禅寺へ向かって歩きます。
途中、時空がねじれると噂の「ねじりまんぽ」というトンネルをくぐります。

 

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しばらく歩いて金地院を通り過ぎ南禅寺と反対側に行くと、左手にわかりにくく道が分かれています。人通りはほとんどありませんが、大丈夫かな?

と、小さな看板が出ていますね。

 

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案内板には「名勝 對龍山荘庭園 一般公開中」とあります。

その下の「ニトリ」って何? あの家具屋さんのニトリなの?
まあ、その説明は後で。とりあえず進みましょう。

 

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看板から歩いてすぐにありました、對龍山荘(たいりゅうさんそう)

立派な門の扉が開いている。あの禁断の庭園にいよいよ入れるんだー!
さて、入場料を払ってと…。

 

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入場料2,000円、えっ!

高いと思ったそこのあなた、入場する資格はありませんw。

おそらく、入場料を高めにすることで本当に庭園を見たいと来る人だけに対象を絞っているんだと思います。
先の案内板も小さめですから、通りすがりの観光客は相手にしていないことがわかります。

でも、僕のような對龍山荘庭園を見たくて見たくて夜もぐっすり眠れる人には2,000円はとても安い。もはや「お値段以上、ニ・ト・リ♪」どころではない安さです。

営業時間もわずか2時間と敷居が高いのですが、予約せずに見ることができるなんて僕からしたらとっても敷居が低いのです。もちろん14時には到着しています。

 

對龍山荘庭園

では、2000円払って中に入りましょう!

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この小さな門をくぐると庭園です。
右は山荘の建物。

 

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こんなルートで庭園を回ります。
建物の中には残念ながら入れません。

對龍山荘は国の重要文化財、庭園は国の名勝(景色の重要文化財)に指定されています。すごいよね。

 

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對龍山荘庭園
おお、清々しい青空と池の青ですねー。
池には鯉が泳ぎ、木々はすでにちょっと紅葉してきています。

池の奥は少し高くなっており立体感があります。さらに奥には東山があり、これを借景としています。

個人が作った山荘と思えない雄大な庭園ですが、これでも庭園の一部で写真では全部写しきれないのが残念。

 

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そして、先の景色をズームすると右奥には大滝まであります。
庭園のいろんな要素が散りばめられていますね。

さてここは池泉回遊式庭園ですから、この池の周りを一周します。一周歩かせてくれるんですよ、素晴らしい。まさにお値段以上!

 

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立派な松が何本もあって、豪華な日本庭園です。鯉もたくさん泳いでいるし。
右に見える建物は居間や茶室、書院が一体になった建物です。

この素晴らしい庭園の造営は、超有名な名匠・七代目小川治兵衛です。

 

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途中には水車小屋まであります。バラエティ豊か。
 

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ここは高台になっていて、水車小屋から振り返ると池と先の建物が見下ろせます。
鯉がいっぱい泳いでる。

そして、写真をよく見てください。
散策している人がパラパラと写っています。
逆に言うと、パラパラとしか居ないくらいに空いているんです。
団体客もいません、修学旅行生もいません、外国語も聞こえてきません。

こんな素晴らしい庭園で、秋の天気の良い休日、かつ南禅寺という大観光地のすぐ近くなのに空いているのは奇跡のようです。
一般公開が始まったばかりで、いかに對龍山荘がまだ知られていないかが分かると思います。
でも、知られるのも時間の問題かな。

 

對龍山荘庭園 南側

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水車小屋からさらに進みます。

後半(南側)は、池が中心の前半(北側)とは違った趣のお庭になるのも楽しい。

 

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小道の横には苔と芝生が。芝生の横には東屋も建っています。

わざわざ芝生があるのは、この芝生にみんなが集まってワイワイする(園遊会)ためとのこと。
この對龍山荘をかつて所有した人の、人を大切にするこだわりとのことです。

 

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そして苔も美しい。
秋の短い日が傾いてきて、木漏れ日がとても素敵です。

この對龍山荘は明治に薩摩出身の実業家・伊集院兼常が建て所有しました。その後、京都の呉服商の市田商店(市田株式会社)に所有が変わり、さらに庭園や建物が充実したとのこと。
でも、市田さんは2001年に對龍山荘を売却。その後、2010年に家具でおなじみのニトリが買い取り現在に至るとのことです。

ここ對龍山荘を始め、南禅寺界隈別荘群はそれぞれ広大な敷地に素晴らしい庭園があります。
それを所有するとなると庭園や建物の維持費から固定資産税まで莫大な費用がかかります。とても個人では負担できる額ではありませんし、会社でも大きな負担です。
なので維持費に耐えられず売却し、それを余裕のある個人や会社が買うという歴史が続いています。
他の南禅寺界隈別荘も所有者は宗教団体や米IT大手企業CEO、大手証券会社などが名を連ねています。

 

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後半戦も美しいですね。
川に飛び石。遊び心があって素敵。

それにしても、これだけ豊富な水はどこから取り入れているのでしょう?
ヒント、對龍山荘は南禅寺の近くということ。

 

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南禅寺と言えば、この水路閣。橋の上を水が通っています。琵琶湖から水を引いている琵琶湖疏水です。
對龍山荘庭園など南禅寺界隈別荘群庭園の豊富な水は、この琵琶湖疏水の水を引いているのです。

琵琶湖疏水を私的に使ってええんかい?
これが作られた明治に問題にはなったようですが、防火用水と言い張って通したようです。おおらかやな~。

 

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もう、すでに紅葉が始まっています。

對龍山荘の紅葉の盛りはとても美しいとのこと。案内係の方に写真を見せていただきました。
ぜひ、紅葉の時期に再度訪ねたいと思いますが、最近は高温の影響で京都の紅葉はあまり美しくないんです。今年はどうでしょうね?

 

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茶室、聚遠亭(じゅおんてい)の前の縁に座って、川が流れているのが見られます。
とても風流。

そして早くも日が傾いて、影が多くなってきました。

 

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その池にはたくさんの錦鯉
日本庭園の素晴らしさに華を添えます。

ニトリは對龍山荘を購入後、社員の保養施設としていたようですが、ニトリ会長の意向によりこの秋(2024年)から一般公開されたとのこと。やるじゃん、似鳥さん!

でも、案内の方によるとまだ公開は試行で、あまり宣伝もしていないとのこと。
それで訪れる人もそんなに多くなかったのですね。入場料が高いのも案内板が小さいのも試行を意図しているんでしょうね。

今後公開をどうするかも未定とのこと。
今後のことは来場者の意向も加味するとのこと?で、僕もアンケートを求められました。
もちろん、今後も一般公開を続けてくださいと書きましたよ。ただし、あまり宣伝しないようにしてくださいともw。
庭園を回遊する道は狭いので、大混雑だと苔を踏みつけたりして美しい庭園が台無しになりそうだから。

 

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池の飛び石が建物の軒下まで続いています。
ここを通らせるようにしているのも面白い。
遊び心、楽しませる工夫が多い楽しい庭園でもあると感じました。

 

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さて、一周して大きな池まで戻ってきました。

 

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舟が置いてあって、舟遊びもできますね。風流。

 

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最初に見た、大きな池と同じ景色。

でも、日が傾いて池には日が当たらず影になっています。
時間の変化で刻々と景色が変わってゆくのですね。これも趣深いです。

さて、そろそろお暇(いとま)しましょうか。

 

ブルーボトルコーヒー

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對龍山荘を見て素晴らしい庭園で気分が高揚しているので、ちょっとクールダウンしましょう。

すぐ近くにブルーボトルコーヒーがあるので、一休み。
京都らしい和風の建物に青いボトルのロゴ。妙にマッチします。

 

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今年は暑い日が多く、11月のこの日でもまだ暑いのでアイスコーヒーを。
ここのコーヒーは美味しいよね。

 

最後に

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もう夕方。短い秋の日が山に隠れつつあります。
地下鉄に乗って帰りましょう。

 

予想に違わず對龍山荘は素晴らしかったです。
ニトリさんにはこの素敵な庭園をこれからも開放してくださることを願っています。合わせて、あまり混雑しないようにとも願います。

久々にALISで京都の記事を書きたくなるくらい感激した對龍山荘。
念願がかなって満足な、気候の良い秋の半日でした。

 

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Camera: LUMIX GX7 Mark Ⅲ
Lenses: LEICA 12-60mm F2.8-4, LEICA 8-18mm F2.8-4 with C-PL filter

 

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よろしければ他の記事もご覧くださいませ。   

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