【レポート前編】gumi國光氏・ALIS安氏登壇のブロックチェーンミートアップ大阪で未来を見た

このイベント、面白い話が満載で、参加者だけでしまっておくのはもったいないので記事にしました!
これからのブロックチェーンやトークンエコノミーを見てゆく上で有益な話のみならず、将来の社会や生き方について参考になる知見もたくさんですので、やや長文ですがお読みくださいませ。


トークンが実現する新たな世界

gumi國光氏・ALIS安氏が登壇されたイベント。
2019年2月23日に大阪本町・billage OSAKAで開催された、
ブロックチェーンMeetup Vol.2 「トークンが実現する新たな世界」Decentralizedな世界で生まれる経済圏-新しいソーシャルメディアとコミュニティの運営
に参加させていただきました。

billage OSAKA様、大阪商工会議所様を始めとした主催者のみなさま、登壇者・司会者のみなさまに感謝申し上げます。

講演の抜粋と個人的な感想を、前編後編の2回に分けてレポートします。
前編は國光氏と安氏の講演内容、後編はパネルディスカッションと交流会での話です。

120席の会場は満席
参加者はご年輩の偉い人と思われる方も多く、技術者と思われる方、会社員、学生さんのような若い方もおられてバランスが取れており、いずれもきちんとした方ばかりのように感じました。

では、早速いってみましょう!
まずはgumi國光氏の基調講演から。gumiの國光さんといえばとても有名な方なので、ご存知と思います。大物を呼ばれましたね。
マイクリプトヒーローズや新しいSNSの話もあるよ。


基調講演「世界のブロックチェーン業界の最前線」
gumi会長 國光宏尚 氏

・gumiの紹介:既存のゲーム部門は社長がみていて、新規事業としてモバイル動画、VR・AR、仮想通貨・ブロックチェーンは自分が見ている。

新しい事業を作るチャンスは、新しいテクノロジーが出てきて新しいパラダイムが始まった瞬間
この10年はスマホ、ソーシャル、クラウドのテクノロジーが出てきた。そのテクノロジーならではのUI・UXを作ったところが伸びている。メルカリ、LINE、スマートニュース・Gunosy、Uberなど。
これからはAR・VRファースト、ブロックチェーンが勝ってゆく。そこで重要なのは、そのテクノロジーじゃなきゃできないことを見つけること

成功するために一番重要なのは、伸びるところに居ること。爆発的に伸びるところを見つけてその入口に立つこと。

・(國光氏やgumiは)ベンチャーキャピタルとしては、例えばモバイル動画と決めたらその分野の10社20社に資金を出すので、1社でやるよりも知見が貯まりやすく情報共有できる。

・VR・ARではインキュベーションをグローバルに広げて、今まで52社をインキュベートするなどで、この領域では有名になった。VR・ARならではとは何だということが見えてきている。
東京ではVRのMMORPGを作っていて4月ローンチ予定、LAではガンシューティングを作っている。Vtuberのキズナアイも僕らのインキュベーションから出てきた。

・仮想通貨ブロックチェーンについては、30億のファンドでシリコンバレーを中心に投資している。自分たちではブロックチェーンゲームとブロックチェーンSNSを作っている。

・今までの信用保証は誰かが中央集権で行っていた。トラストレスの説明。ブロックチェーンを使うとGAFAをディスラプトできるという期待が高まっている。

・ブロックチェーンではデジタルデータが改ざんされないというより、重要なのはコピーできないということ。デジタルになってコピーし放題になったので、エンタメ業界はデータを売っていたのが売れなくなり、サービス業になった。それがブロックチェーンになるとコピーできないので資産性を持ったのが大きな出来事。

・今まではインターネットでの大きなビジネスは広告とeコマースだけで、お金の部分はリアルな世界。ブロックチェーンが出てくることでネット空間の中で価値を持つことができる

・トラストレスで自律的に動くディセントライズドなネットワークがどんなビジネスが作れるかは簡単で、GAFAを中抜きすればよいというのはみんな狙っているところ。
そもそもインターネットビジネスは突き詰めると中抜きをしてきただけ。アマゾンも楽天もメルカリも。今はプラットフォーマーが利益を取りまくっている。だったら、プラットフォームを中抜きしてやれと。売る人と買う人の間をスマートコントラクトでやっちゃえばよい。今は、そういうところに投資している。

・例えば、動画配信する時にAWSを使うのではなく、みんなの余っているWiFiやスマホの帯域を使うP2Pの技術を使ったサービスに投資している。P2Pが成立しなかったのは人のために協力しないのが問題点。しかしトークンエコノミーのインセンティブモデルでは回線をつないでいるとお金が入るというビットコインのマイナーと同じ仕組みで、儲けたいからするとの理由でネットワークが回る。これが面白い。


マイクリプトヒーローズについて

グループ会社が作っている。ユーザー数、売上世界一位だろう。ブロックチェーンを使っているので自分のキャラは自分の財産になる。ゲームをしながら自分の資産が増えるのが面白い
ゲーム的にはシンプルでフィーチャーフォンのゲームに近い。トータルのユーザー数が3万人、DAUが5千人くらい。売上は2月で6千万円くらい。

ゲームの中で今まで唯一できなかったことがお金を稼ぐこと。それがブロックチェーン上ではできるようになる。そういう時代がほぼやってくる。ゲームが得意な人はゲームの中で稼げばよいという多様性が出ている。
それにマイクリプトヒーローズではお客さんが優しい。それはゲームの評価や人気が自分の持っている資産に直結するから。これはストックオプションに似ている。ゲームのお客さんにストックオプションを渡しているような。


ブロックチェーンSNSについて:Financie(フィナンシェ)、3月ローンチ予定。

産業革命の一番大きな発明は株式会社。これでリスクを取った挑戦ができるようになった。それがいま行ききったのがGAFA。

しかし、個人が挑戦してゆくのに株式会社という仕組みが合っているのだろうか?とくに貧しい国でお金がないから夢をあきらめる子だらけなんじゃないか?もし自分の夢に協力してくれる人を集めてリスクを取って挑戦ができるようになると、面白い世の中になるのではと考えた。
今のファンエコノミーの頂点にいるのがアップルやシャオミ。ただ、初期から応援してくれたファンにメリットがないのが問題。アップルもAKB48も。

・ところが、イーサリアムは初期に関わった人は全員億万長者。これがトークンエコノミー。このインセンティブが重要。
これを人の夢に適応したらどうなってゆくだろう?ファンの新しい形を作ってゆきたい。その人の夢に寄り添って支えてゆく。
それはスタートアップとベンチャーキャピタリストの関係に近い。それは友だちでもビジネス相手でもない関係、運命共同体。人に重要なのは夢とお金の両方。ヒューマンキャピタリスト。

・Financieのサービスはシンプル。ファンをマネージメントするツール。例えば、Youtuberになりたい女の子を応援する時に、動画を作ってあげたり宣伝したりしていいねもらえると彼女のトークンがついてくる。
VALUやTimebankと近しいサービスだが、特徴がある。ひとつは透明性、また取引所はBancorの仕組みを取り入れて流動性の低さを克服する。インセンティブの設計を工夫している。信用スコアの取り入れ。ヒーロー(トークン発行者)とファンがウィンウィンになる関係。クレカや円で決済できるようにして、法的なことも見えてきている。
今のブロックチェーンは性能が悪すぎるので、絶対に必要なところだけブロックチェーンで行う。あなたの夢がみんなの財産になるというプラットフォームが作りたい。

・ここから10年で起こることは、AIやブロックチェーンでものを作る仕事を人間がしなくても良くなる。そうなると、めちゃくちゃ暇になる。その時間をどれだけ有意義に過ごすか、それが人生の豊かさに直結する。それを叶えるのは多様性。多様性のある楽しみ方をどうやって作るかが大切になってくる。
それができなくなっているのは教育の問題で、多様性を伸ばす教育になっていない。それは先生のインセンティブで、今は偏差値を上げることにインセンティブがある。Financieのような生徒の多様性を伸ばすインセンティブができると、一人ひとりが夢を追いかけられるような社会ができるんじゃないか。夢をサポートする人がいるとイノベーションが起こってくるのではないか。このサービスがそんな世界を作れたらいい。

・筆者感想
さすが國光さんという感じで、先見性と豊富な資金をもって果敢にAR・VRやブロックチェーンの世界に挑んでおられる印象です。
世界トップレベルの高い視点から話される今後のブロックチェーンやトークンエコノミーの将来像は、低いところか見ている私のような一般人の暗号通貨への偏見を和らげ今後の展開を期待できるような、前向きで面白いお話でした。
gumiのスマホゲームでGoogleやAppleに売上の30%を持っていかれるのが悔しく、打倒GAFAのお考えになるのも実感として伝わってきました。

マイクリプトヒーローズではゲームの将来像を描くのみならず、ゲームを通して生活の糧を得て暮らしてゆくことができるというライフスタイルの変革をもたらす可能性も感じます。また、Financieは人の役に立つことをしながらも光が当たらない人々を助けることができ、これまた社会の変革をも目指した壮大な理想をもったプロジェクトであることもわかりました。

やっぱりブロックチェーンやトークンエコノミーはこれから主流になってきて、それがAIなどと合わさって新しい時代の人々の生活を作り出してゆくのだろうと思わせる、未来を感じるワクワクするお話でした。


事例紹介「新しいソーシャルメディアとコミュニティの運営」
ALIS CEO 安昌宏 氏

社会関係資本に注目すべき時代になってきている。いままでは金銭資本にフォーカスが当たりすぎたが、ガタが来ている。人のつながりを作りやすいサービスを作りたいが簡単ではない。ALISは信頼の可視化の方向でやってゆきたいと掲げている会社。

・新しい事業開発の方法として、トークンエコノミーを用いたコミュニティとのサービス共創
初めて暗号通貨にハマったときの感動ポイントとして、めちゃめちゃユーザーがその暗号通貨プロジェクトを応援している。その理由は、価値と報酬の連動があるから。ゴミ拾いをずっとやってきた人は価値があるが、日本円をもらえるわけではない。ビットコインならマイニングをしてブロックを作ることが価値で報酬が生じる。
それから自立経済圏、みんなで盛り上げて行ける体制が面白い。会社員時代、価値があるものに価値がつかない現状にもやもやしていた。トークンエコノミーだと、同じ目線でエコノミーを広げることができると感じて、起業した。

ALISの紹介:個人が記事を投稿してみんなでそれを評価するソーシャルメディア。他のメディアと違うのは、トークン報酬のメカニズムを入れたこと。
ここで信頼できる記事にいち早くいいねした人にトークンが付与されるのがポイント。僕は起業する時に集めた情報をMediumブログに書いたが全然いいねがつかなかったのでやめた。でも、フィードバックがあると続くだろう。
いち早くいいねが付いて報酬がもらえると、今までだといいねがついていない記事は誰も見ないけど、それを見るインセンティブが生まれるのでフィードバックループが回ってゆく
テストではかなりワークしているようで、今まですぐコメントやいいねが付くサービスを使ったことなかったがALISなら続けられそう、という声がある。
信頼を可視化する前段として、その人ってどういう人かのアウトプットをできるようなプラットフォームを作ってゆく

ALISはインセンティブにて自然にコンテンツ(記事)が増えてゆく状態を作りたい。ALISで書けばユーザーに対価が支払われることを大事にしている。
クローズドβで2500人のユーザーでテストして、とても良い数字が出た。半年で17,000記事。

・(サービスは)透明性とかユーザーとの共創が肝になる。
ALISでは徹底的にオープン化している。ツイッターで何やったかを毎日更新しているなど。結果としてコミュニティが一緒にやりたいという機運が高まっている。
コミュニティ活動としての、ALIS非公式Discordやハッカー部、イラスト部、ラインスタンプ、ラジオ、ショップ、非公式コミュティのホームページ、ALISハッカーズクラブ、先日の名古屋ミートアップの紹介。
これらの活動のモチベーションとしては、持っているALISトークンがプラットフォームが大きくなれば価値があがるだろうという前提のもとでコミットされている。ここにトークンエコノミーとか、次の事業開発のやり方の可能性を感じている。

Web3の話:中央不在のウェブ。個人が情報を所有して個人の意思で利用できて個人に利益が還る。海外のイーサリアムとかはこれを追い求めている。
利便性としては、例えばウェブサービスを使う時にメアドやパスワードを設定して性別住所などを書くが、ブロックチェーンならトークンを送るだけでID登録できる。
また、(ユーザー)データの精度が変わってゆく。今はユーザーの情報はクッキーから集めて広告を打っているが、個人が自分のデータを管理しそれを企業に渡すと、データ精度が違う世界になる。

GAFAの問題:データの中央集権化を戻そうという話。自分のコンテンツで他社が儲けるのはおかしい。なので、web3の世界に寄っていかない理由がないのでこういう世界を目指している。

DAppsの価値:非中央集権になるとユーザーに資産価値のある情報やデータを付与するDAppsの価値が求められる。ALISなら評価スコアをユーザーに付与する価値。ゲームなら資産のあるデータをもらえる。
その資産を、需要のあるユーザーとマッチングする。例えば30歳ガジェット好き男性の情報を欲しがっている企業がトークンをあげて個人情報を得るというマッチング。

・非中央なので、どうやってみんなが最も望ましい結果を実現できるかというのが大切なテーマになってくる。ガバナンスの問題。
そのために新しい社会を作るために一緒に議論共創してくれるコミュニティメンバーが大切。日本ではコミュニティが集う場所がまだまだなので作ってゆきたい。

・Web3はいろんなレイヤーで技術革新が起ころうとしているが、まだ全然出揃っていない、時間がかかる。ただ、来るときには一気に来るだろう。どこかの時点で分散化になったほうがいいよねというくらいにサイズが大きくなったら、一気にそっちに振れる。

ALISをやってみて思ったメリットとデメリット
メリット:コミュニティとのサービス共創の楽しさ。
また、圧倒的な自己成長。(ブロックチェーンプロジェクトは)高度な知識の総合格闘技だから。さらには、黎明期なのでニュース効果が高い。ファースペンギン。
デメリット;すごくある。ユーザビリティーが最低。パブリックチェーンの不完全さをカバーしないといけない。
自分たちでコントロールできない部分からの影響が大きい。トークンはマーケットの浮き沈みに影響されたり規制の影響もある。トークンの盗難も解決できない
黎明期なので正解がない。例えばICOで調達したイーサリアムをどう管理するか?ソフトウェアエンジニアリングがわからないといけない、Code is law. 
セキュリティ意識がトップレベルを求められる。スタートアップとしては負担。

・大企業との協業について。マイクロソフトと博報堂の事例を紹介された。

・筆者感想
自分はALISコミュニティにいるので安さんのお話は何度もうかがっており、今回もおおまかには同様の内容でしたが、何回聞いても興味深いお話です。

國光さんと比べるとやや理想論の話が多い印象で、実業家で将来のニーズを探してそこにサービスを提供する姿勢の國光さんと、あるべき社会の理想を描きコミットする安さんの違いが興味深かったです。ただし、お二方とも言葉は違えど向かう方向は同じという印象も持ちました。

また今回は、ALISのソーシャルメディアサービスはメディアとしての成功が目的ではなく、信頼の可視化やなめらかな人のつながりを実現するための手段であることを再認識しました。
そして何より、ALISのプロダクトがすでに動いておりコミュニティが形成されていることはとても重要で、動いているからこそ言える知見が多く、やはり経験をもとにした発言は強く、説得力があるとも感じました。


安さんの講演は動画も公開されていますので、合わせてご覧ください。


 

後編に続く

このあとは後半戦、パネルディスカッションと交流会へ進みます。
後半戦はさらにヒートアップし、特に國光節が炸裂(失礼)、とても面白い話が伺えました。
下のリンクから、お読みくださいませ。



『ブロックチェーンMeetup Vol.2 「トークンが実現する新たな世界」Decentralizedな世界で生まれる経済圏-新しいソーシャルメディアとコミュニティの運営』オフィシャルサイト


また、このイベントのレポートについては参加されたkazさんもレポートされています。合わせてお読みください。

(記事中の写真は主催者の許可を得て撮影しています。)



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Twitter: @cosmoscx

公開日:2019/02/27
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京都・大阪で暮らし働いています / ALIS認定アンバサダー / Twitter: @cosmoscx / g.o.a.tブログ https://cosmos.goat.me
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