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京都市街の景色が美しい紅葉盛りの京都 青蓮院門跡・将軍塚青龍殿まで徒歩で登ってみた

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  • こすもす
  • 2020/11/25 02:40

京都盆地は山で囲まれています。
ということは、その山から良い景色が眺められるということ!

今回は、東山にある青蓮院門跡 青龍殿に行って京都市街を一望して、ついでに紅葉も眺めちゃおうという一石二鳥のお散歩の予定でした。

しかし、ちょっと奇抜なことを思い立ったので、しんどい目に合うことになってしまいしましたとさ(泣)。

 

 

青龍殿へ徒歩で登る!

青龍殿は京都東山の山頂付近にあります。

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© OpenStreetMap contributors

地図で緑に塗られているように、山の上。
いかにも景色が良さそうな場所です。

でも、直線距離は市街地から近いのですが、山なので結構行くのは大変

車道があるので、地元の人はマイカーでここを訪ねています。
マイカーを持たない遠くからの観光客はタクシーか、バスが出ているのでそれに乗ることになります。

このバスが…。

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© OpenStreetMap contributors

四条河原町からバスが出ているのですが、こんなに遠回りになってしまいます。

しかし!
徒歩だと、赤い矢印のように大観光名所である知恩院や八坂神社からとても近いのです。

ということで、青龍殿まで徒歩で行ってみることができるんだろうか?と調べたら、なんと道があるというではないですか!

徒歩で登る人なんてなかなかレアなのですがハイキングコースがあるらしく、調べると徒歩で登ったというブログ記事がいくつかありました。

ならば、これは歩いてみないと!と、奇抜なことを思い立ってしまいました。
エライことになるとも知らずに…。

  

まず八坂神社から知恩院へ

では、早速出発!

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まずは、京都一の繁華街、四条河原町から歩いて、おなじみの八坂神社へ。

そこそこ参拝者はいますが、例年よりは少ないです。
この西門をくぐって、本殿を抜けて、どんどん奥に行きます。

 

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八坂神社の奥は円山公園
紅葉が綺麗ですねー。

と、のんびりしている場合じゃありません!
目的地は、奥に見えている山のてっぺん付近です。

地図で見ると近いけど、結構大変そう。
やめようかな…。

 

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とりあえず、この円山公園の北隣にある知恩院まで来ました。

青龍殿に徒歩で行く山道のルートはいくつかあるのですが、ここ知恩院から登るルートが道がわかりやすくて良いとのことなので、まずは知恩院にやってきたのです。

紅葉に彩られた、かの有名な知恩院三門。青空に映えて綺麗ですね。
この三門は日本最大の木造建築の門で、国宝です。

この三門をくぐって階段を上がり、御影堂など主要な建物を横目に少し右に行くと、いよいよ見えてきました!

 

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知恩院大鐘楼(重要文化財)。

ここ知恩院の釣鐘は日本三大梵鐘の一つに数えられる、大きく有名な鐘です。

毎年NHKで紅白歌合戦のあとに放送される「ゆく年くる年」で、三年に一度くらいこの鐘が映されるのが特に有名。
ゆく年くる年の番組ではこの鐘がゴーンとなったら年が明けるので、日本を代表する除夜の鐘のひとつでしょう。

と、いつまでたっても目的地の青龍殿にたどり着きませんが、この鐘楼こそが青龍殿への入り口なのです。

なぜなら、鐘楼の奥を見ると…。

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階段があって奥に道が続いていそう。
これが将軍塚青龍殿に行く道のはずですが、あらら門が閉まっています
万事休す!

と思いきや、門の右の方に何やら隙間が(赤い矢印)。
ここからすり抜けて進みましょう。

って、行っても大丈夫なの?

 

知恩院から青龍殿へ 京都一周トレイル 

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門の隙間をくぐると、こんな山道に。
大丈夫なんだろうか?

石柱には「右 蛍の窟 将軍塚大日如来」と書かれているので道はあるんでしょうけど、行けるのかな??

まぁ、しょうがない。ここまで来たら引き下がるわけにはいかない
ということで、前進あるのみです。

 

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石柱の横には現代的な地図もありました。
やっぱり道はあるようです。

地図によると、ここは「高台寺山国有林」の敷地で、青龍殿への山道は京都一周トレイルコースの一部になっているようです。

なんとか行けそうなので、前進あるのみ!
山を登りましょう。

 

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山道を少し進むと、不気味な洞窟が見えてきました。
心霊スポット感満載です。

あたりには誰もおらず怖いのですが、せっかくなので洞窟に入ってみましょう。

 

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洞窟は浅く、石仏の下には水が溜まっていました。

ここは、法垂窟(ほーたるのいわや)という場所です。
湧いている水は「吉水」と呼ぶそうです。水はとても飲める感じではなかったですが…。

この洞窟は、浄土宗の開祖・法然上人がここで説法した、つまり法を垂れた場所。なので法垂窟なのですね。

通ってきた下の知恩院は浄土宗の総本山。
ここはその浄土宗発祥の地とすら言えるすごい場所ですが、山の中で訪れる人はほどんどおらず、静かに佇んでいました。

 

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さて、法垂窟を過ぎると、いよいよ細い山道に。
行っても大丈夫なんかな?

しかし前進あるのみ!
この細い山道を進んでゆきます。

 

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とはいえ、道の分岐にはこのような道しるべがあるので、安心して進みます。

ここは知恩院から登るルートと、円山公園(長楽寺横)から登るルートの合流地点のようです。

引き続き、道標にある東山山頂公園を目指してゴー!

 

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結構しっかりと整備された道があってホッとします。
しかし途中に人影はなく、すれ違った人(ハイカー)は一人だけでした。

とはいえ、結構な登りなので、しんどいです…。

 

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途中にはお地蔵さんもあって、いい感じです。

ガンガン山道を登ってはぁはぁと息が切れるので、このお地蔵さんの横で少し休憩。

 

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知恩院鐘楼から20分ほど歩くと明るくなってきて、青空が見えました
もう頂上も近いのですね。安心です。

東山山頂公園を目指して登ります。

 

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ちなみに道標にある、「菊渓」はこの光景です。
京都市街からすぐの光景とは思えない山の谷間です。

 

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先ほどの道標から数分歩いたら、舗装された道路が見えました。
おお、無事に到着だっ!

ここまで、知恩院鐘楼から25分くらい。写真を撮りながらゆっくりと登ってこの程度の時間です。
京都一周トレイルの看板には20分と書かれていたので、やはりこんなものでしょう。

とはいえ、登りなのでしんどく、たどり着けるか不安なこともあるので所要時間は長く感じましたね。

 

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階段を上がって、京都一周トレイルの山道は終了。

と、すぐそばに何か門が見えました。あれは!

 

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ついにたどり着きました、青蓮院門跡 青龍殿の山門、福徳門!

いやー、大変でしたね。
素直にバスで来ればよかった。
疲れたので帰りましょう…。

いや、ここからが本番やで!

 

青蓮院門跡 青龍殿

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福徳門をくぐると紅葉が鮮やか!
下界より少し紅葉が早い感じです。

 

Content image

ここが青龍殿。本殿です。

青龍殿は青蓮院門跡の一部で、飛地境内となります。
青蓮院門跡はこの東山の麓にあり、東山を登ったここ将軍塚に青龍殿を建立したのです。
青龍殿は、平成26年10月に建立された新しいお堂です。

では中に入りましょう。

 

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お堂の中はだだっ広い空間。

ここはもともと大日本武徳会京都支部武徳殿、つまり武道館だった建物
それをこの場所に移設したとのことです。
なので、武道ができる広い板の間になっているのですね。

この奥には国宝の「青不動明王」が安置されています。

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青龍殿オフィシャルサイト

参拝者が拝見できるのは青不動明王のレプリカで、本物はこの青龍殿の奥にしまわれているそうです。

では次に、この青龍殿の裏に回りましょう。

 

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おお、一気に空が開けました。
ここは、青龍殿大舞台

空が青く、スカッとする景色で開放感があります。
みなさん景色を眺めていますね。

 

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青龍殿大舞台からは京都市街が一望できます。
いい眺めですねー。

これは絶景と評されますが確かにそうで、単に眺めが良いだけではなくて歴史的に重要な光景なんです
それは、後に書きます。

それにしても、さっきこの下界から登ってきたんですよ。
結構登ったんだなと実感させられるので、美しさひとしおです。

 

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山の上だからか、下界より一足先に紅葉が綺麗になってきています。

 

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京都市街の景色の手前、右下に見える丸い場所が将軍塚

実はここ将軍塚は京の都が始まった記念の場所なのです。

桓武天皇は都を奈良から京都の南方、長岡に移されましたが、いろいろと事故が続きました。

この時、和気清麻呂は天皇をこの山上にお誘いし、京都盆地を見下ろしながら、都の場所にふさわしい旨進言しました。
天皇はその勧めに従って延暦十三年(794年)、平安建都に着手されました。

天皇は、都の鎮護のために、高さ2.5メートル程の将軍の像を土で作り、鎧甲を着せ鉄の弓矢を持たせ、太刀を帯させ、塚に埋めるよう命じられました。
これが、この地を「将軍塚」と呼ぶ由来です。
青龍殿オフィシャルサイト

おお、景色がきれいなだけではなくて、そんな由緒ある場所なんだ。
天皇がここを都にしようと決めたこの光景、歴史的な絶景なのですね。

桓武天皇になった気分で京の街を眺めましょう。

 

青龍殿庭園

青龍殿にはきれいな庭園も整備されています。

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庭園は回遊式で、歩きながら次々と変わる美しい景色を見ることができます。

 

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紅葉と苔が素晴らしいですね。

 

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まだ少し青い部分が残っているモミジがとても良いです。

 

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枯山水庭園もあります。

枯山水は白砂と岩のシンプルな庭園ですが、手前に苔などの緑を配し上には鮮やかな紅があるので、枯山水のシンプルさが引き立ち素晴らしい光景になっています。

 

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晩秋、真っ只中ですねー。

 

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秋は日が暮れるのが早く、西日が差しています
木々の長い影が素敵です。

いつまでもこの空間に浸っていたいのですが、日が暮れてくるのでそろそろ帰らないと。

 

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苔の上に散った紅葉を見つつ、帰路につきましょう。

しかし、そんなまったりと感傷に浸っている場合ではありません!

 

帰路へ

青龍殿の美しい光景に目を奪われて忘れそうになっていますが、思い返すとここまで山道を登ってきたではないですか。

ということは、帰りは登ってきたあの山道を下るの??
登りで疲れた上に、魅力的な青龍殿で長居をしたので、もうクタクタです。

もう歩きたくないよー、どうしよう~。

と考えるヒマもなく、軟弱者の僕は迷わず選択しました。
そう、

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路線バスを!

これは京阪バスですね。将軍塚青龍殿から三条京阪、四条河原町へと行くバスです。
この日は1時間から1時間半に一本くらいバスが出ていたので、それに乗り込み楽に下界に着きました。やったね!

青龍殿へのバスは、基本的に土日祝日以外は便がないのでお気をつけください。
でも桜や紅葉の時期、ゴールデンウィークは平日でも出ていますので、京阪バスの運行情報サイトでチェックしてくださいませ。

いやー、文明の利器は最高ですなー。

 

最後に

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普通はマイカーやバス、タクシーで行く青龍殿に徒歩で登ってみると、しんどい思いをしてたどり着いただけあって、より景色が美しく見えました。

とは言っても麓の知恩院から30分もかからず到達できるのですから、お手軽なハイキングコースかと思います。

このように、訪ねる目的地だけではなくて、そこに行くまでの行程を楽しむのも素敵なように感じました。
でもしんどいから、もうあんまりする気はないけれどw。

そして、京都の紅葉はさらに続きます。

 

Camera: LUMIX G8
Lenses:  LEICA 15mm F1.7, LUMIX 25mm F1.7, 12-60mm F3.5-5.6, 45-150mm F4-5.6

 

 

よろしければ他の記事もご覧くださいませ。   

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